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第91話 これで止めだー

 気楽に口の中に爆裂弾を撃ち込むとは言っては見たが。

「無理だろこれと言うかどれだけ人がいるんだよ」

 戦闘している人が多くその人達の隙間を狙う必要があり、無理そうである。例えるなら砂糖の山に群がる蟻のようである。

「タナカ前に出た方がいいじゃないの」

「無理だってあんな鎧着てても倒れてるんだよ自分なんて近付いただけで倒れるって」

 壁際には鎧を着込んでいるのに血を流し倒れているレジスタンスが多くいる。見ていてあまり気分がいいものではないがすぐ目をそらす。

「それに少しずつダメージ与えてないかあれ」

 そのモンスターの動きも元々鈍かったのがさらに鈍くなっているようである。だから無理矢理に狙う必要はないと判断してみる。それに自分がやろうとしている口の中への攻撃は魔術で行おうともしているので、さらに無理する必要はなくなっている。大事なのはモンスターが倒れるまでに傷を負わないことだ、階段をまた降りないといけないし逃げられなくなりそうだからだ。イリアの方を向き声をかける。

「だからイリア楽し」

「タナカあれ」

 イリアの声でモンスターの方を見る、そして愕然とする。あの巨体が跳んでいた。

「跳べるのかよあれ」

「全員にげろーーー」

 誰かの大声が聞こえる。その声で、落下地点である中心の辺りから蜘蛛の子を散らすように離れる。そして落下。土煙が上がり、地面が揺れ、轟音が響く。土煙が目に入らないように目をつむった。


 目を微かに開く土煙はなくなったようだ、またモンスターも健在している。腰に何かが触れている。

「タッタナカ」

「イリアどうした、ひとまず離してくれないか動けないし、恥ずかしいし」

「ごッごめん」

 が離れない。

「あっあれ離れない」

「ひとつ聞きたいんだけど」

「なっなに」

「地震って知ってる」

「じ、じしんなに、それ」

「地面が揺れる現象なんだけど」

「地面が揺れるの、さっきみたいに」

 地震を知らないようである、つまり。

「みんなどうしたモンスターはまだ」

 動けるのは自分とユーリ2人だけであると言うことだ。が自分もイリアに抱きつかれてて動けない。

「ユーリ聞けーーー」

 ユーリに聞こえるように叫ぶ。ユーリがこちらに駆け寄る。

「タナカか」

『ここの人たちは全員地震を体験したことないと言うかその現象のことすら知らない、だから動けない』

『それはマジか』

『マジだよマジ』

『だから動けるのは自分達2人だけだ』

『そうか、けどあれを倒すのに攻撃力が足りない』

『魔術は』

『魔術に対する防御力も高い』

『ならどうやって倒すつもりなんだよ』

『わかるかよ』

 ちらっとモンスターを見る。目が合う。そうするとこちらによってくる。

「こっち来たーーー」

「えっ」

「イリア動けないか」

「無理、無理だよ」

「そうかなら耳だけ塞いどいてくれ」

 まだ持っているS3を構える。

「ユーリ止めは頼む」

「無理だろ、俺だって無理だったんだ」

 地震によってみんな倒れている、動く気配はない。だから誰か他の人に当たる心配もない。しかもこちらに向かってきている、だから口を狙いやすい。弾は元々口に撃ち込むために全部爆裂弾を込めている。だから威力はある。

「ふっ飛べーーー」

 撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ。

「倒れろよ」

 弾を込め直す。引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ。

「まだかよ」

 さらに弾を込める。引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ、引く、撃つ。足が止まる。ユーリが突っ込む。

「これで止めだー」

 ユーリの姿が消える、それと共にモンスターに傷がついていてく。そして再び現れたときについに倒れた。

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