第90話 よし頑張るか
3人で降りて来た階段を1人で昇る。
「くそっエスカレーターかエレベーターが欲しい」
なんかだんだん嫌になってくるほど降りてきたんだなという思いを1人でしつつ、だんだんと金属音が大きくなっていく。やっと上についたようだ。そしてついに入り口につく。
「ついた、っていないのかよ」
少し探すが死体かモンスターの亡骸しかない。そこにはアルフとイリアの死体がないことに安心した後にさらに上に昇る。
2階に昇る。探してみるがここにも死体やらなにやらしかなく、またアルフ達の死体はなかった。さらに昇るが3階も4階も同じような状態であった。
そして5階につく、息はもう切れている。
「はぁはぁはぁ、ここか」
もうこれ以上階段はなかった。5階には大きな扉があり、閉まっていた。一応銃を構え 扉を開く。そこには何か山のようながいた。
「マジかよ」
とっさに扉の陰に隠れる。
「なんだよあれ」
よく見る、なんかでかい亀のように見える。
「タナカ追い付いたの」
イリアだ。
「追い付いたと言うかイリアに手を貸して欲しくて探してここまで来たと言うか」
「そうなの、ならあれ倒すの手伝って」
「わかったけどユーリは」
「戦ってるけど何かした」
「ユーリに任せてしまいたいけど無理だよなぁ」
通常弾を撃ち込む、が聞いてる様子はない。
「無理じゃないかあれ」
「だよね」
「と言うことはイリアも」
「色々魔術を使ったのに効果がないの」
「後は力押しだけど」
「それは今やってるところ、なんだけど」
効果がない様に見える。
「無理そうならさっさと昇ればいいのに」
「そうしたいのは山々なんだけど次の階段への扉が魔法で閉じられてて」
先に進むには倒すしかなく、倒すことも難しいめんどくさいモンスターのようであった。
「早くしないと、外の方も近寄れないし」
「つまり早く倒せと………無理だろ」
しかしひとつだけアイディアが浮かぶ。
「イリア毒薬とか持ってたり」
「無いわよ」
「だよね、毒殺も無理か」
なら最後の手段を使う。S3に爆裂弾を装填。
「爆裂弾を体内に撃つ、そうすればさすがに倒れるだろ」
「体内ってまさか」
「口から撃ち込むしかなくないか」
「………わかった、協力するわ」
扉から部屋に入る。そこは戦場であった。
「なんか無理な気がしてきた」
「タナカ」
しかしそう甘い事は言ってられない。
「冗談だって。よし頑張るか、と言うかここに着いてからすごく戦ってる気がする」




