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第9話 引き金を引く

 異世界での冒険それは自然豊かな中で馬車に揺られつつのんびりと旅をする光景、時には盗賊やらモンスターに襲われながらも対応する様子、そして野宿の為のキャンプで仲間同士で語り合う光景……………だと思っていたのだか、

「なんでこんな所いるんだよーーー」

 そこは街の中にある枯れた水路の中であった。

「いや近場で安全な狩場といえばここだろ上は街だから簡単に逃げられるし遭遇するモンスターは基本限られてるし、後依頼に枯れた井戸からモンスターのような音が聞こえてくるっていうのがあったし。調査系の依頼だからあんまり好きじゃないんだよな」

「なるほど途中でギルドによったのはそういう理由が、って調査系何それ」

「…………ああ初めて受けるときは説明受けるんだけどな。依頼には収集系・討伐系・調査系の3種類に分かれてるんだ。まず収集系だがこれは何何を何個か集めろみたいなものだなこれが1番冒険者に好かれてる依頼だななにせ収集物がモンスターだったらそれ以外の部位は自由に処分していいから稼ぎがいい。討伐系はモンスターやら山賊やらの討伐だなこれは山賊が集めた金とか以外は全部引渡しが基本だからあんまり好かれないな、で最後に調査系だが調査して来て報告書書くのが仕事だが文字がかけないと代筆頼んだり報酬が安いのが多いしでほぼ好かれてないなっと話してるところにモンスターかタナカ倒してみるか」

「ああやってみる」

「じゃあそこの曲がり角の先から物音がするから出て来た所を撃つだけだな」

 そうして初めてのモンスターとの戦いが始まる。

 銃をサバゲーで身につけた様に構え膝をつき体を安定させる。

「よし構えたな弾の確認はしたか」

「ああさっきしたから大丈夫だ」

「まぁ最悪俺が倒すから気楽に行けよ」

 初めて実銃を撃つ時のためか落ち着かない、そして物陰から何かが現れる。

 それを見ると同時何かはわからないままで引き金を引く。

 バン、その音がすると同時に物陰から現れた何かが倒れる。

「おお上手いなタナカ」

「……………ああありがとう」

「緊張してるなまぁ気楽に行こうぜ、と倒したジャイアントラットを解体しないとな、ってタナカの解体用ナイフ買うの忘れたよ。今回は俺がしとくか」

 倒したのはジャイアントラットだった。だが緊張感なかなか解けずにいた。

「よし解体完了おいタナカ行くぞってまだ緊張してんのか、まぁ気持ちはわからんでもないがひとまず引き金から指を外して弾を交換した方がいいぞ」

「…………ああわかった」

「これだけはそのうち慣れるだろうとしか言えないな、数こなしてくかまぁ調査を続けよう」


 そうして水路を進んでいく現れたモンスターはジャイアントラットのみであったが動くことができずに全てアルフが倒していた。

「よしここが最深部だな、でタナカ落ち着いたか」

「だいぶ良くなっよ」

「そうかけどさっき撃っ『うぅ』ってなんか聞こえる」

「ああ聞こえたがジャイアントラットの声じゃないよな」

「ああ知る限りこんな声は出さない、とこっちだ」

 そこには小さな穴があり、その中から声がする。

「……………あっ…………あのそこに………誰かいるの…………ですか」

それは今にも死にそうな声であった。

「ああ今助けてやるぞ」

「…………お願いします」

 そこから出てきたのは小さな少女であった。手や足には傷が多くありガリガリに痩せこけていた。

「…………あの水を」

「あぁ今やるぞ、アルフ水持ってないか」

「……………いやタナカお前そいつを助けるのか」

「何を言ってるんだ助けるに決まってるだろ」

「そいつは獣人で多分奴隷だ、だから逃走奴隷ってやつだろう」

 振り返る初めて見たときは手足の傷などにばかり目がいき気付かなかったがその頭には動物のような耳が、

「……………はい………獣人で奴隷ですが……………これ」

「逃走奴隷は見つけ次第殺さないといけないんだよタナカ、これはこのギルドの規則だ」

…………何を言っているのかわからなかった。

「…………何言ってるんだよアルフこんな少女まで殺すって本気で言ってるのかよ」

「ああ本気だだから水は渡す気はないしここでこいつを殺す。もし妨害するなら俺はお前すら殺す」

その目を見た。そこにはマンガなんかのように殺気などはわからなかったが、その言葉に嘘偽りがないように見えた。そしてアルフは剣に手を掛ける。

「最後の忠告だそこをどけ」

そして奴が剣を抜く。

「うっうおーーー!!ふざけんな、こんな少女が目の前で殺されるのを黙ってみてられるか」

 怒りでこれまでの緊張がどこかに飛んでいったかのように流れるような動作で構え引き金に指をかける。

 そして奴に銃口を向けたまま引き金を引く。

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