第82話 死なないって
全員が落ち着く。
「本当だろうな」
「ああ本当だ」
「もし嘘なら」
「君達に切られても構わない」
「そうか」
剣を仕舞い始める。
「わかってくれてありがとう」
「嘘なら切るからな」
「ああわかった、よしそれじゃあみんな行こう」
全員が動き始めた。ユーリ達は先に行く。そして森の中に入ってみていた自分達も行動する。
「よしじゃあ俺らも行こうぜ」
「別行動したいような気もするけどな」
「それは言うなって」
「それはそうと前から反乱とかあったの、ユーリなんか手慣れてたんだが」
「さあな、けど街中では喧嘩多かったしそれでじゃないか」
「そうか、でさらに聞きたいんだけどユーリの回りにいた女の人達誰、はじめて見かけたんだけど」
「タナカもしかして何かいかがわしいこと考えてない」
「考えてないよ、ただ気になっただけ」
「そ、ならいいわ。で彼女達はユーリの仲間よ、それなりの使い手らしいわよ」
「へぇ」
「後何人か奴隷が混ざっていますねタナカさん」
「それはユーリ金持ちだから何人か居そうだけど」
「………そろそろ行こう、置いてかれる」
レジスタンスの列について歩いて行く。話題はない、がお腹がふくれているので調子はいい。
「タナカ今、暇」
「なにイリア」
「タナカ街から出る前奇妙なこといってごめん」
「いや、別にいいよ」
「けど前みたいに死にかけたりしたら」
「さすがにもう前みたいに魔王と戦うことないから大丈夫だよ」
「そうよね」
「もう死にかけたりしたくないし」
「そうよね、けど前にいったことは本気だから終わったらちゃんと答えてよね」
「ああ」
「タナカさんにイリア遅れぎみですが大丈夫ですか」
「えっ、ああ、大丈夫大丈夫」
「そうですか、イリアの話が聞こえていたので私も言いたいことが」
「なにリズ」
「タナカさん、私を残して死なないでくださいね」
「だから、死なないって」
「もしタナカさんが死んだら私も」
「いやいやいや、そこまで重く考えなくていいからな、な」
「ですが」
「別に後をおって死ななくていいから、ってその前に死ぬ気はないから」
「分かりました」
「おいタナカにリズにイリア遅れてるぞ」
「ああ、少し急ぐよ」
こんな話をしているうちに、野営地につき食事を貰う。食事の内容は黒パンに具入りスープに変わっていた。
「おっうまそうだ」
「だな」
食べる。味にあまり変化はないが、量が変わりお腹にたまる。
「食べたしもう寝るか」
「だな、おやすみ」
「おやすみ」




