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第74話 街まで行ってみないか

 そんな訳でリハビリを開始しようと思ったが、自分の荷物の方からの異音が気になるので歩行訓練がてら行こうと思う。

『なあ、荷物ってどこにあるんだ』

『はいこちらです』

 スライムに着いて痛みをこらえながら歩く。まだふらつくのでリズに支えてもらいながらであるが。痛みをまぎらわす為にリズに話しかける。

「なあリズ」

「何でしょうタナカさん」

「レジスタンスに会わないのは何でだ」

 疑問に思っていたのはそれだ、人の気配とかはわからないが自分達以外の声や音が聞こえない為に不思議に思っていた。

「それはレジスタンスの基地がタナカさんが魔王と戦っ後にたあの街に移動してましたよ、何でも魔物とは一緒に居たくないとかで」

「魔物………ああスライムの事か」

 忘れていた、彼女でいいのかわからないが彼女は魔物扱いされていたのであった。

「なのでこの遺跡に残っているのはタナカさんと私だけです」

「なるほどな、それで静かなのか」

『こちらです』

 いつの間にかついていたようであった。

『この部屋の中です』

 中に入る。自動的に明かりがつく。そこには自分が持っていた銃と銃の残骸、新しい銃、後はリズに作って貰った鞄がなぜか2つあった。

「リズ新しく鞄作ったの」

「いえ、作っておりませんが」

 中を点検する。そこには、ライフル弾とショットガン用の弾が入っていた。どちらも鞄に入るギリギリまで。次に銃を確認をする。使えそうなのはS2のみで他は銃身が曲がったり凹んでたりしていた。そして新しい銃は店で見たS3である。

「これは買ってきたとか」

「いえ、行ってもおりませんしお金もないです」

「だよね」

 何かないかと、鞄を漁る。奥底に1枚の紙が入っていた。

『タナカの言う通り弾は準備したがこれだけだとチートあげた事にならなさそうだからもう1つ鞄と銃もつけておいた、がんばりたまえ』

 誰の仕業かわかったが言いづらい。

「タナカさんそれは」

「いやなんでもない、なんでもない」

 はっきりと言ってしまえば女神から貰ったになるのだが、説明した所で死んで生き返った事とかあまり言いたくないことも話さないといけなくなる為だ。こんな魔法やら魔術やらが盛んでも死者が生き返ったら笑い話にもなりそうにないのでごまかす。

「レジスタンスのだれかが忘れたんだろ」

「………そうですか」

「でこれからどうしようか」

「私としてはここにいて欲しいのですが」

「それもいいかもしれないけど、アルフ達ぐらいは助けたいし街まで行ってみないか」

「わかりました、けど街までですよタナカさんはまだ起きられて時間たってませんし」

「わかってるよ、せめて今日くらいは体休めるよ」

「後無理そうならすぐに戻りますからね」

「ああ、無理はしないさ。後もう少し歩かないか」

「わかりました」


 体はまだ痛むが耐えられないほどではなく遺跡の中を歩く。元々は居住区だったのか映画館の様なものやお店、厨房みたいなものがあるが人や商品、食べ物がなく、埃1つないほどきれいな為にある意味恐怖の光景である。リズにとってはきれいな場所でしかないため気にはしていないようだったが。大分歩いたお陰か体の痛みは無視できるようになってきた。せっかくなので体を動かそうと厨房で料理をしようと思う。

「リズ何か食べたくないか」

「いえ、タナカさんお腹空かれたんですか」

「いや体動かしがてら何か作ろうと思って」

「そうですか、ならいただきます」

 厨房に戻る。何か食材がないか探す。当たり前だがなにも見つからない。

「タナカさんこちらにレジスタンスの方が残したものが」

「ありがとう」

 いくらかの肉と野菜、後塩しかない。

「適当に炒めるか」

 厨房でコンロに火がつくか確かめる。着くのを確認すると1度切り、ナイフを使い、干し肉の脂身とそれ以外を切り分け、野菜の方も適当な大きさに切る。コンロに厨房にあったフライパンをのせ、火にかけ、脂身をのせて少し溶けた所でフォークを使い伸ばす。残りの肉と野菜を入れ炒め塩で味を整える。

「うんできた」

「出来ましたか」

「適当だけどな」

 2人でそれを食べる。変に不味くもなければ、特に美味しいわけでもなく普通の食事であった。

「ごちそうさまでした」

「ごちそうさまでした、美味しかったですよタナカさん」

「そうか、ならよかった」

 食べたら眠くなってきた。

「明日に備えて寝るよ」

「わかりました、おやすみなさいタナカさん」

「おやすみリズ」

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