第6話 やっと冒険者になれた!!
「冒険者というのはですね。ダンジョンや遺跡に入ったりモンスターを倒したりする職業ですね。今だと戦争中なのでモンスター狩りの方が依頼の数は多いですね」
「じゃあダンジョンに潜る人は少ないんですか」
「いえいえ全体としていえばダンジョンに潜る人は多いですよ。何せ稼ぎが何倍も多いですから」
「えっとそれはどうして」
「モンスター狩りの場合大抵は依頼を受けてからになるのですが、モンスターを丸ごと渡すことで報酬をお支払いするのであまり冒険者側に旨みが少ないんですよね。その点ダンジョンや遺跡だとモンスターを丸丸一匹売れるので貰える額が多いんですよね」
「じゃあなんでそんな方法に、ほかの方法に替えればいいじゃないですか」
「いえ大抵は、そのような問題は兵士などが対応するのですが今は戦争中で兵士の数が足りないのが一つと、定期的にダンジョンや遺跡に冒険者が潜ってもらいモンスターを減らさないとモンスターが外に出てしまうんですよね」
「外にですか」
「ええそれで村が滅んだり主要道路が使用出来なくなって通商の問題になったりするんですよね。その為に兵士が主となって冒険者が補助となっているので元々戦闘訓練の側面が強いかったのでその分報酬が安いんです。けど戦争によって兵士の数が足りないのでこちらに多く依頼が来るんですよね」
「そうなんですが」
その時マスター室から声がかかる。
「次のやつ入れ」
「あっタナカさんの番みたいですね。じゃあ今度は受付で会おうね」
「はっはいよろしくお願いします」
そう言うと彼女は帰っていった。
そして自分はマスター室に入るとそこには筋肉の塊のようなゴツいおっさんが座っていた。
「あの失礼します。鑑定室の職員からこちらに来るように言われまして、これが渡すように言われた紙です」
「あぁ見せてみろ。どれどれ『運が果てしなくなくて魔法防御力が異常に高いかありえない事であるが魔力がないからステータスが出せないのでギルドの入団手続きができない』か。まぁいい俺の権限で入団させてやる、どうせ人手も足りないしな」
「はぁ」
「ほら………………これ持ってさっさと受付にいけ、以上だ」
「じゃあ失礼しました」
そう言うとマスター室から出た。
「…………また並ぶのか」
そうしてまた並びついに受付へとたどり着く。
「はい次の方」
「あっ入団手続きがしたいのですが。これ渡すように言われました」
「はぁ、わかりました確認しますね…………………はい分かりました。では冒険者ギルドの指輪を渡しますね、ギルドにご用がある際はこちらの指輪を見せていただく必要があるので紛失しないでください。また紛失した場合は事故や戦闘の場合を除き1000Gを支払ってもらった上で再度渡しますね」
「分かりました」
「はいでは次の方」
という訳でやっと冒険者になれた!!と余韻に浸っている時に声がかかる。
「おっやっと手続き終わったかタナカ。それはそうと協力して欲しいんだ」
「えっいやですよ、そして誰でしたっけ」
「アルフだアルフ中堅でソロのアルフ」
「……………お腹がすいてるので食事したいんですが」
「じゃあ飯おごってやるから話だけでも聞いてくれよ」