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第55話 後は適当に生きるさ

 異世界転送後27日目、朝目覚めるとそこにはいつも通り1人と言うかアルフが寝ているだけであった。しかし体は軽い。

「……………おいアルフ起きろ」

 アルフは少し嫌がりながら起きる。

「おう…………タナカかおはよう」

 リズたちも起こしに行く。といってもドアをノックするだけであるが。

「リズにイリヤにメリベル起きてるか」

「起きてるわよ」

「…………起きてる」

「おはようございますタナカさん朝食あるので中に入ってください」

 部屋の中からいい臭いがしている。中に入る。そこにはいつも食べている黒パンではなく白いパンにスープにサラダがあった。

「量は沢山あるのでお腹一杯食べてください」

 かなりの量であった。作るのにどれくらいかかったことか。

「朝起きたときはほとんど出来てたわ」

 適当につまんで食べる。

「美味しい」

 やめられないほど美味しい。食べる食べる食べる。


 いつの間にか食べ尽くしていた。

「いやー食べた食べた」

「…………美味しかった」

「美味しかったわ」

「旨かった」

「それはよかったです皆さん」

 食べ終わり荷物をまとめ遺跡へと向かう。


 街から出るところでヘイクス家の人に捕まってしまうところまでは順調であった。


「冒険者の皆さん依頼があります」

「……………今から長期間街から離れるのですが」

「それならなおさらです、うちの愚息のことですがダンジョンや遺跡などに行かせることで鍛えさせたいのですが護衛をお願いしたいのです」

「……………死ぬかもしれませんよ」

 アルフが口を挟む。

「いいんじゃないかタナカ、但しどんなことになってもなにも不利益にならなければ」

「だそうです」

「それでお願いする」

 ギルドに向かう。


 ギルドで契約を結び、今度こそ街から出発する。

「それで今からどこに向かうんですか」

 1人増えた状態で。

「今から遺跡に向かう」

「そうですか」

「それでもうお昼くらいなので着くのは夜中なってしまうなので暗くなる前にキャンプをはり一泊した後に遺跡到着、中に入る予定だ」

「わかりました」

 なぜか、自分が追加されたもう1人ユーリの担当なのだがこいつにあまりいい感情はない、変わりたいのだが変わるのは変わるので嫌なので仕方なしに対応している。


 どんどん進んでいくのだがいつも通り自分が一番遅い、ユーリよりもだ。

「タナカさん大丈夫ですか」

「タナカ遅いわよ」

 必死なのだがダメだ、だいぶ疲れている。

「もう遅いしここら辺で一泊するか」

 辺りは暗くなりかけていた。


 食事はいつも通りリズが作る。残りでテントを張る。

「で今回の火の番だが始めにタナカユーリ、次に俺とリズ、最後はイリヤとメリベルでいいよな」

「いいよアルフ」

「いいわ」

「…………いいよ」

「いいですよタナカさん」

 ユーリはなにも言わない。

「ユーリはどうだ」

「構いませんよ」

「そうかならいいや飯にしよう」

 食事は黒パンにスープのみなのだが、ユーリだけはまだ何か待っている。

「おいユーリこれだけだぞ」

「えっと本当にこれだけ」

「足りませんかユーリさん」

「……………わかりました」

 ユーリは少し嫌がりながら食べていた。食べ終わり他の4人が眠りにつく。ユーリが話しかけてくる。

『おい本当に遺跡の中に潜るんだな』

『ああ』

『死にたくないから危なくなったら逃げるからな』

『構わない』

『それにして不味いなあれ、はあ適当に何か食うか』

 何処からともなく食べ物を出す。これが彼が貰ったチートなのだろう。さしあたりゲーム世界からの機能引き継ぎ辺りだろう。

『なんだ食べたいのか』

『いや要らないで聞きたいがお前の目的はなんだ』

『当たり前このチートを生かして、魔王でも倒してハーレムつくってウハウハに生きてやるよ』

『そうか』

『そう言うお前はどうなんだ』

『あの2人の約束叶える位だな、後は適当に生きるさ』

 そろそろ時間ある、アルフとリズを起こし眠りについた。

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