第50話 私は拠点防衛型液体金属使用ロボット*******です
「何いっているかわからないがタナカの知り合いか」
「いや自分も」
「なんだそれなら俺リズ呼んできてこの回りのどうにかするよ」
アルフはそう言い残してもとの道に戻っていった。
「逃げたな」
「逃げたね」
「…………………………まずイリヤの知り合い紹介してくれよ」
「わかったわ、こちらメリベル私の仲間の1人で魔術騎士よ。彼がタナカ私の新しい仲間で銃使いよ、まあ今の様子を見るとテイマーの素質もありそうだけどね」
「………………よろしく」
「よろしくお願いいたします、魔術騎士って何か聞いていい」
「……………魔術騎士は魔法も剣も使える騎士」
「なるほど」
「…………あなたにも聞きたい、あなたはテイマーなの」
「ひとまず、それを解決するか」
少し意識をする。
『聞きたいことがあるんだが』
『はいなんでしょうか、タナカミツオ様』
『いったい何なの』
『それをお話しするために案内したいところがあります、あなた様の協力者の方もどうぞ』
「なんだってタナカ」
「ついてきてくれだそうだ」
アルフたちはまだ戻ってきていないが、逃げ出すにしてもアルフ達の方に行かなければならないと行けなそうなのでついていくことにする。
『こちらに座ってください』
案内されたのは小部屋だった。金属製のイスが6
脚ある。
「タナカなんて言ったの」
「座ってくれだってさ」
「………………わかった」
座る。
『それではお話いたします』
ここから分かるように通訳していこうと思う。
『私は拠点防衛型液体金属使用ロボット*******です』
「タナカなんて言ったの」
「わからない」
『すみません、私の名前は30××年以降使用されている言語なので日本語に訳せないのです』
「……………………日本語って」
「今スライムが話している言葉だ」
「つまりタナカにも」
「わからない」
『ここは2500年に起こったとある事件の際使われたシュミレーションの結果を受け、恐怖した資産家達が資金提供し作られた核シェルターです』
「先にいっておくと、シュミレーションは机上演習みたいなもので、資産家は貴族、核シェルターは砦みたいなものだな」
『ここは3127年に完成するものの、先に完成した一部の核シェルターに避難した生き物を除き、地球上全ての生き物がウイルスによって死滅、3237年最後の1人が死亡後、これらの施設はスリープモードに入りました』
「冬眠に入ったみたいだな」
『その後少しずつ生き物が関連施設にはいるものの大半は撃退、そしてついにタナカミツオ様生存を確認し今に至ります』
「ねえ聞きたいんだけどいいかな何でタナカがそんなに大事なの、何かすごい人なの」
『いえ、ただの人ですが我々の存在意義のためには欠かせない人物です』
「私とかとタナカそんなに違うかな」
『はいあなた方は人とは違い謎の器官が備わっております、それいえ人として扱えません』
「タナカ、謎の器官ってなに」
「多分魔法に関連したなにかだろう、詳しくはわかんないけど」
『後なんで自分のことを知っているんだ、時代的には大分過去だろ』
『はい、タナカミツオ様はその時代の警察に行方不明になっており生死不明の状態でデータがあったために登録されております』
この部分は訳せなかった。
『タナカ様のお仲間のお仕事が終わったようなので案内させます』
もう1機のスライムが現れ、アルフとリズを案内し、再度説明した。
『ではこの施設の説明をします、この施設は基本的な住宅機能の他に食物生産機能、医療設備など様々な機能があり、またそれぞれの施設を繋ぐ電車が存在します』
「電車は決められた所を走る馬車みたいなものだな」
『また緊急に備え多数の武器があるのですが、壊れ使用不可能です』
「あの私の村の近くにも遺跡があったのですがそこにも繋がってますか」
『どこら辺でしょうか』
空中に地図が現れる、と言ってもほとんどなにもない地図だが地図だが。ほぼ全員が驚いていたがリズは気にせず一点を指す。
「ここです」
『ここですか、タナカ様よろしいですか』
『いいよ、後ここに移動できるかどうか確認しておいてくれないか』
『わかりました、30分ほどお時間をいただきます』
『いやひとまず今住んでるところに戻ろうと思うからまた来るよ』
『わかりました、それでは通信機をつけさせていただきます』
スライムから触手のようなものが延び耳に何かをつける。
『触れながら話をしてくれればこちらに伝わります』
「タナカさん、大丈夫そうでしたか」
「みたいだな」
「なら戻るかタナカ」
「だな」
「………………なら私もついていっていい」
「いいよね泊まるところないんだし」
「いいと思うよアルフは」
「いいんじゃないか」
「よし帰ろう」




