第40話 護衛助かった
異世界転送後17日目、移動1日目。
今回の移動は荷物が少なく、荷台が広く使えまた前日の寝ていなかったために少し立つとすぐに眠ってしまったようであった。
夕方頃目を覚ます。他の3人は寝ているし、馬車は止まる気配がない。
「あの止まらないんですか」
「ああ急いでいるからな、そのために馬も買い取ってきた」
「えっとそれで馬が持つんですか」
何かで呼んだ記憶があるのだが、馬も生き物であるからずっと走らせ続けることはできなかったはずである。
「持たないだろうな、だからテイムして無理やり走らせている」
「そうなんですか」
「君たちも警戒頼んだぞ」
そう言うと少佐さんは、馬車の操作に集中し直した。
荷物をあさり火を使わずに食べられるものを適当に食べ、適当に警戒しているうちに眠くなり寝た。
異世界転送後18日目、移動2日目。
この日は朝早い段階で目が覚めた、馬車は未だに走り続けている。
一応夜警戒していたらしいアルフとリズが話しかけてくる。
「おはようございますタナカさん」
「ああ、おはようリズにアルフ」
「おうおはよう、でさタナカ聞きたいんだが馬車昨日止まったか」
「夜も止まらなかったの」
「と言うことは止まってないんだな」
「ああ、それが気になって少佐さんに聞いたんだけど、使い潰すつもりでテイムして無理やり走らせてるらしい」
「そうなのか」
「なら詳しそうなイリヤにでも聞いてみるか」
「それはいい考えなんだが昨日イリヤ起きてたか」
「自分の時には起きてなかった」
「「「…………………………」」」
馬車の上に沈黙が流れる。
「ひとまず起こして聞いてみるか、リズ頼む」
「分かりました」
リズがイリヤの肩を揺らす。
「イリヤさん起きてくださいイリヤさん」
「………………………なによ」
イリヤが目を覚ます。
「なあイリヤ、お前昨日1日寝てなかったか」
「いや、みんなが寝てた時に一人で警戒してたわよ」
「…………………話は変わるけどイリヤってテイマーに詳しいよね」
「多少ね」
少佐さんがしていることを説明する。
「まあできるわね多分、私には向いてなかった習わなかったけど。テイマーは生き物全てを支配下におけるわよ」
「えっ」
「出来るからこそいろいろな場所で重宝するのよ、けど反対にいえば無許可に人なんかをテイムしたらその場で斬り殺されても罪には問われないどころか報酬が出るわね」
「ならそれつながりでネクロマンサーも」
「ええ死んだ者ならなんでも操れるわよ、ただ死体限定だから、無許可にかけても罪はテイマーより軽いわね、それでもその場で斬り殺されても罪には問われないけど」
「あれアルフ前にもうちょっと軽い感じに話してなかったっけ」
「あれは許可取ってあるテイマーの話だろ今回のは許可なしの話」
「なるほど」
「で話を戻すけど、今回少佐さんがやっている事は問題なし」
それだけ聞くと話をやめ警戒作業に戻った。
そして夜やっと街までたどり着いたなんと半分以下である。しかしついた途端に馬は倒れそのまま息を引き取った。そんなことはあまり気にせず全員で野営の準備を始めた。
「あの入らないんですか」
「入ってもいいがあの門を開ける許可を取るのに朝までかかる、なら朝まで待つさ。何も出なかった護衛助かった」
と言うと2000Gの証明書が付いた宝石を渡して来た。それを受け取り、食事をとり火の番をして眠りについた。




