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第23話 この世界に来てよかったーー

 混乱した状況をまとめる。スられて追いかけて捕まったらアルフが来た。

「……………訳がわかるか」

「いや俺だって訳がわからないよ、スラム街の知り合いから少年自警団が貴族捕まえたらしいからどうにかしてくれって頼まれたと思いきや、お前がいるんだから」

「ひとまずこいつらは自警団なの」

「そうだな」

「こいつらとはなんなんだ、俺たちはスラム街少年自警団の」

「名前とかいいし名乗らなくてもいいから、でそうなると一緒に捉えられてた冒険者何」

「…………へ、何のことだ俺は聞いてないんだが」

「いや俺らが捕らえられていた所に一緒にいたんだが」

「いや聞いてないんだが、おい本当なんだな」

「…………………………はい」

「タナカ案内してくれ」

「ああいいぞ」

「あのアルフさん俺たちはこの辺で……………」

「お前らも来い」


 という訳で一同揃って捕らえられていたボロ屋へ。

「ここだな、リズ中にいるよな」

「はいいます、タナカ様こそ大丈夫だったんですか」

「ああ大丈夫だったんだが色々あって、頭は混乱してる。まあそれは置いといて開けるぞ」

ドアを開ける。

「タナカ様ご無事で、ってアルフさんどうしてこちらに」

「いやなんだ」

「………っまだ貴方達もいたのですか」

「いやいや姉ちゃんあんた達がアルフさんの知り合いだとは知らなかったんだよ。知ってたら手なんか出さないよ」

「………………………いや本当に何なのこのアルフの信用度。後で説明しろよ」

「分かってるよ、でもう1人は」

「ああイリヤだな、リズ彼女もなかにいたよな」

「ええいたのですが外に出たくないと、イリヤさん彼らは大丈夫ですよ私の仲間です」

「聞こえてるから大丈夫、すぐ出るから先に行ってて」

「そう言われても、タナカ様どうしますか」

「急に知らない人が行くよりも知ってる人が行った方がいいから自分とリズで行って大丈夫か確認してくるよ」

 開けたドアから入るとすぐに見つかった。暗かったのでわかりづらいが銀色の髪をしており左腕には包帯をしていた。そしてこちらに顔を見せないかのように壁の方を向いていた。

「おい、本当に大丈夫かよ」

「大丈夫だからほっといてよ」

 その声には怒りを感じた。

「けどその包帯は」

 力任せに振り向かせる。そこには顔の左側が爛れている少女の顔があった。自分は押し黙ってしまう。

「何よ、だから見せたくないと言ってたのにもうほっといてよ。あなたも私を捕まえたあの子供達のように笑ったりするんでしょ笑いなさいよ、指さして笑いなさいよ」

 そういった彼女の目からは涙が流れていた。

「どうしたのよ、何か…………何か言いなさいよ」

自分は口を開く。

「………………きれいだ」

「……………はあ、何言ってるのよ。こんな爛れた顔が綺麗な訳なんて」

「それくらい包帯とかで隠せばいいだろ、そんなこと気になんないくらいきれいだし」

「それに私魔術師なのよ、あなたなんかすぐに燃やしたりできるのよ」

「そうなのか、銀髪な上に魔術師なのか、本当にすごいな。この世界に来てよかったーー。それはそうとリズ包帯持ってない」

 振り返るとリズが包帯を落していた。

「リズ包帯落としてるんだがどうかした」

「あのタナカ様、先程『この世界に来てよかった』とおっしゃておりましたが、あなたはまさか勇者様」

「………………………いや勇者ではないが何と言うか…………ひとまず彼女に包帯を巻いてやってくれないか」

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