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第15話 じゃあ行ってきます

 というわけで移動中特に何事もなく移動していった。

 自分以外。

「はぁ………はぁ…………はぁ…………少し………待ってくれ」

「おいおいタナカ遅れ気味だな病気でもしてるのか」

「あのタナカ様荷物持ちましょうか」

「大丈夫…………だ、自分で……………持てる。あと…………病気はしてないはず」

「それならよろしいのですが」

「また休憩するか、本当ならそろそろ着くらしいんだが」


 あの後すぐ移動を開始した。初めの内は気楽に歩けていたのだが、山道に入ってから速度に差がついた。自分はつまずいたりしているのだが2人はすいすい歩いていく、どんどんと差が開き早歩きになるのだがさらにつまずきもっと差が広がる。でさらに早歩きとなってしまったためか息が切れてきて今の状態になってしまっている。


「タナカ落ち着いたか」

「はぁ…………ああ落ち着いた」

「よし行こうか、それにしてもタナカ体力ないな」

「あんまり外に出られなかったからな」

「そうなのか何かあったのか」

「いや何もないが」

「いや何もないなら畑仕事とかして体力ありそうな気がするがな」

「えっとそれはその……………その内話すよ」

「そうかじゃあそのうち聞くか。よしそろそろ日も暮れてきそうだし出発しますか」


 また歩き続けて辺りが暗くなって来た位に洞窟の前までたどり着いた。

「あったここだな。タナカやっと着いたぞ」

「……………………着いた」

「いや死にそうだな、まあいいかリズキャンプの準備しといてくれ、俺は薪を集めてくる」

「わかりましたアルフ様」

 そう言ってアルフは山の中にリズは地面に軽く穴をあけ、理科の実験でアルコールランプで温めるものを置く3本足の台の様な物を置いたり、寝袋を広げたりしていた。

 自分も手伝おうとしたのだが体が動かない、と言うか睡魔が。


「おいタナカ起きろ見張りだぞ、おい」

「…………………はっ」

「起きたかじゃあそこにある飯食って見張りだぞ」

「……………見張り……………見張りね」

「あと日が昇ったら起こしてくれおやすみ」

 だいぶ寝ていたらしい。

 そして退屈な見張りが始まる。初めのうちはよかった、街の外に出たのも、野宿をするのも初めてであり元の世界では見たことのないような星空が広がっていたり、食事である黒パンに干し肉を挟んだだけの物を食べたり、しかしそれが終わるとすることが無くなりただただ火を眺めているだけの時間となってしまった。


 朝が来た。

 とんでもなく待ち遠しかった朝が。

「おいアルフ起きろ朝だぞ、ほらほらリズも。朝飯作ったんだから食べろよ」

 待ち遠し過ぎてしまって朝飯まで作ってしまっていた。

 メニューは昨日食べたのと同じであるが。

「早く起きろ」

「…………タナカ朝から元気すぎるだろ」

「……タナカ様ありがとうございます」


 という訳で食べ終わり、生理的欲求も解決した後に初のダンジョンに潜る。

「よしタナカ行こうか、リズ残りの荷物は任せた」

「はいわかりました。タナカ様アルフ様ご武運を」

「じゃあ行ってきます」

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