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第13話 今からダンジョンに潜るぞ

「で一体何があった」

 1度は見捨てようと思ったが流石に仲間であり色々教えてもらったような気もしなくもないわけで話を聞く事にした。

「いや、酒に酔った勢いなのかなんなのかわからないがテーブルを3つ壊した」

「………で」

「弁償することになった」

「………………で」

「いやだからテーブルを3つ壊して弁償を」

「…………………………でいくら貸せばいいんだ」

「助かるタナカ、あるだけ貸してくれ」

「と言うかその前にいくらの請求でいくら持ってるんだ」

「テーブル3つで450Gで今持ってるのが200Gだからあるだけ」

「貸しても足りない」

「…………………はぁ」

「今持ってるの50G」

「………はぁ」

「いやリズの装備品とか買って使った、けど買わなくても100Gしかないし」

「隠してある金とかないのかよ」

「金とか持ってるわけ無いだろ着の身着のまま飛び出してきた農民だぞ、持ってたらもう少しいい武器買うわ」

「じゃあどうするんだよ」

「ひとまずあるだけ払って残りは待ってもらえよそれで明日とかに依頼とかモンスター狩りにでも行って金稼いで多少色つけて返せばいいだろ」

「そっそれだ店長の所に行ってくる」

 と言ってアルフはカウンターの所にいる店員の所に向かっていった。

「それでタナカ様話はまとまりましたか」

「たぶんなどんな条件になるかは分からないが」

「そうですか」

「条件によっては明日から狩りに行かないといけなくなりそうだし、まあでも何とかなるだろアルフも1年位冒険者やってるわけだしこういうトラブルぐらい経験あるだろうし」

「そうですよね」

「ふうなんかどっと疲れが来た何か食べる」

「えっとはい」

「じゃあ…………店員さん何か軽いもの2人分お願いします」

「じゃあトーストセットを2つでよろしいですね」

「あっはいそれで」

「では6Gになります」

「あっこれで」

「……はいではすぐお持ちしますね」

「勝手に頼んじゃたけど良かった」

「はい構いませんよ」

 待つこと5分くらいでトーストセットが来たのだが、元の世界の喫茶店で出されるような何かを挟んだパンとコーヒーであった。

「なぁ気になったんだがこれなんの肉」

「たぶんジャイアントラットの肉だと思いますよ、安く大量に仕入れられますしそれなりに美味しいですし」

「へぇ昨日のあれがこれに。と言うかあの時リズ手とか傷だらけだったと思うんだけどもう治ってるんだね」

「ええアルフ様からポーション頂きましてすぐに治りましたね」

「あれ俺ももらったけど全く効かなかったな、あのさちょっと聞いていいポーションってどうやって効くの」

「えっと、私は魔術師では無いので詳しくないですし一般的に知られてること位しか知らないのですが」

「ああ構わない、あの時ポーションの事初めて使ったし、どうして効くのか聞いたことなかったし」

「そうですかでは簡単に説明しますね。ポーションは誰もが少なからず持っている魔力に働きかけ傷を治す働き高めるお薬ですね」

「………………そうか」

 と言う事はつまり魔力の魔の字無い自分の身体にはポーションは一切効か無いことが判明してしまった。

「……………………あの…………聞こえてま…………タナカ様」

「大丈夫大丈夫聞いてる聞いてるよ」

「そうですか、けど顔色も悪くなってますし何か嫌なことでも思い出してしまったりさせてしまいましたか」

「いや大丈夫大丈夫」

 リズが不安そうな顔をしているが自分にとってはとんでもない状態かもしれず声をかけている余裕がない。もしこの世界の医療がポーションのようなものに頼り切っており医者のようなそういったものに頼らずに傷を治す技術がなければ、簡単に死んで。

「……………………タナカ様大丈夫ですかタナカ様」

「いやこの場合は医者に見せた方がいいだろこいつポーションの効きが悪いわけだし」

「医者、医者がいるのか」

「おいおい何そんなに必死なんだよタナカ」

「そんなことはどうでもいい医者はいるんだな」

「いるに決まってるだろリズとかの獣人は魔力が弱いというが無いのがたまにいるわけでポーション効かないから治せないじゃ話にならないだろ」

「だよなそうだよなそうじゃなくっちゃな」

「まぁでもここら辺じゃ少ないかな」

「そうかけどいるのか医者が」

「何だか知らないが落ち着いたな」

「ああ落ち着いたすごく落ち着いたもう何が起こっても叫ばないくらい落ち着いた、遅くなったがアルフお帰り」

「ああただいま、落ち着いたならリズに謝っておけよかなり心配してたみたいだし。後金の件なら待ってもらえるようになったし、そのための契約書も書いてきたぜ」

「ごめんリズ心配かけてもう大丈夫、それでアルフその契約書見せてもらっていい」

「落ち着いたなら良かったですタナカ様」

「ああいいぞほら」

「ありがとう」

 元の世界での契約書もほぼ見たことはないがこの世界の契約書はかなり簡単であり、契約者両名の名前と母印、後は契約内容であるのだが

「なぁアルフ契約内容確認したのか」

「いや見てないが1週間近く待ってくれるらしいぞ」

「自分にはこれが元の2倍の額で一週間たっても払われないと冒険者ギルドに依頼して差し押さえるって書かれてるんだが」

「本当に」

「ああしかも内訳も書かれてるんだがテーブル3つで450G、手数料に50G、後ツケなどの未払い額400Gってあるんだが」

「……………タナカ保存食とか弾を金のあるだけ買い込んでくれ今からダンジョンに潜るぞ」

「でお前」

「俺は寝袋2つとかダンジョンに潜る上で必要なものを揃えてくる。揃えて集まり次第早くいくぞ」

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