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最終話 ………仕方ない、行くか

 異世界転送後228日目、ササキと戦ってから1週間ほどがたっていた。あの後から移動し続けて昨日街に着き、体を休めてやっと今日を迎えた感じだ。

「タナカさんおはようございます、包帯取り替えますよ」

 あの日銃を撃ち続けた為にその反動で右肩を痛めていたり、その他小さな擦り傷やら切り傷等が多数あった為だ。

「いつもありがとう、でさ話したいこととかあるとか言ってたけど何だったの」

「どういたしまして、後、えっと、その」

「何さ」

「私はずっとタナカさ、タナカと一緒に居たい」

「えっ」

「すいません何でもありません、包帯巻き終わりましたよ」

 なにか言い返す前にメリベルが入って来る。

「………タナカ大丈夫」

「あ、ああ大分よくなったけど」

「………そうならよかった」

「で何か用でも」

「………用事はある、魔王軍が戦線を引き上げつつあるらしくて」

「それで」

「………実家に来てほしいとも言われてて」

「で」

「………温泉とかあるから、体を休めに一緒に行かない」

「いいねぇ、行きたいな温泉」

「………そ」

 さらにイリアも入って来る。

「タナカ、答え聞いていい」

「えっ」

「ごめん、後で聞くわ」

「………タナカ答えって」

「何でしょうか」

「いや、その、あの、お腹空いたんだけど食べ物は」

「何も材料がなかったので無いです」

「じゃあなにか買いに」

 財布代わりの袋を漁る、が空だ。

「あれ金が」

 幾らかあったはずだった、ちょっと前まであったはずだった。がない。

「行くわよタナカ」

「えっとみんなお金は」

「えっタナカ持ってないの」

「イリア達は持ってるの」

「持ってなくてタナカがおごってくれるんじゃないの」

「私も今は持ち合わせはないです」

「………私もない」

 振り返る。そして思い出す。

「昨日武器を買ったり整備してもらったりして全部払ったような」

「「「あっ」」」

 沈黙が部屋を支配する。そこにアルフが入って来る。

「タナカ金がないから依頼受けてきたぞ、いつものネズミ狩りだ」

「アルフ元気そうだが食事は」

「食べてきた、タナカたちも食べただろう」

「食べてないよ、って食べてきたのだったら金は」

「無い、残った金で黒パン買うので精一杯だった」

「………仕方ない、行くか」

「ああ」

「わかりました」

「わかったわ」

「………うん」

 新しく買った元折単身銃を背負い、弾を鞄に入れ、仲間と一緒に少しだけ平和になった世界に飛び出した。

と言うわけで最終話でした。

始めて書いたのでまだまだ未熟な点などが多かったと思いますが読んでいただいた皆さん本当にありがとうございましたm(_ _)m


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