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プロローグ
まだ僕が“私だった頃。
まだ三人が出会ってない頃。
いずれ出会って、同じ道を歩む3人がまだバラバラだった頃。
これは、紅い柱の物語。
・・・
・・
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「しょーう!学校の時間でしょー!」
「はーい!」
“私”は学校が大好きだ。たくさんの友達がいたから。
朝も好きだ。学校に行けるから。
「お、晶。今日も可愛いなー」
「うん!ありがとうお父さん!」
私は溢れんばかりの笑顔でお父さんに応える。
朝食を食べ、着替えて、時間割を確認して、ランドセルを背負って、準備完了!
「行ってきまーす!」
『行ってらっしゃーい』
氷野 晶。小学2年生の春。