第二十一話 【俺が男に戻る方法①】
目の前で気を失った幸桜。そして突然現れたリリアとシャルテ。何か悪い予感しかしないジャマイカ!
リリアは真剣な表情で行幸を見た。
先ほどまでの引き攣った笑顔とはまったく違う、本当に真剣は表情で。
そしてリリアは深く頭を下げた。
シャルテは頭を下げずに腰に手を当ててリリアをじっと見ている。
「行幸さん、まずはお詫びをさせて下さい。ご説明もできないままこの世界へ戻って頂く事になってしまい、大変申し訳ございませんでした」
本気の謝罪を感じた行幸はすぐに一息つくと返す。
「もういいよ。そんな事はもういい。だから頭を上げてくれ。それより本題の方を知りたいんだ」
リリアはゆっくりと頭を上げた。
「ありがとうございます。それでは本題に移ります。これから私は貴方の現在の状態とこれからすべき事項をご説明いたします。すこし難しいかもしれませんがきちんと聞いておいて下さい」
「……すべき事っていうのは俺が男に戻る為にやらないといけない事なのか?」
「はい、それももちろん含まれています」
「含まれる? ってどういう意味だ?別にも何かあるのか?」
行幸がリリアに突っ込んで質問をしていると、横で見ていたシャルテが割り込んできた。
「おい、いちいち口を挟むなよ! 今から説明するってリリアお姉ぇが言ってるだろ! 黙って聞けよ!」
シャルテは行幸に向かって怒鳴った。
しかし、そんなシャルテをに向かって今度はリリアが怒った。
「シャルテ! そんな口の利き方はお止めなさい! あと大声もダメです! ご近所さんに迷惑になるでしょ?」
「えっ? 近所迷惑って?」
行幸は薄いアパートの壁を見る。
「行幸さん、そんなにびっくりしないで下さい。今の私達は貴方と同じ人間になっているのです。ですので行幸さん以外の人とお話も出来ますし、大声を出せばお隣にも聞こえてしまいます。そういう意味です」
リリアは微笑んだ。
「そういう事って? お前らは今は人間になっているのか? それじゃあやっぱりお前らは人間じゃないって事なのかよ? じゃあ、お前らって何者だ?」
「それは追ってきちんとご説明致しますので」
「……リリア、ここで一つだけ別の質問してもいいか?」
「はい? 何でしょうか?」
「今お前らは人間世界に来てるよな? 人間の世界に来れるのなら何でさっき幻想か魔法か妄想か知らないが、変な世界に俺を呼んだんだ?」
「えっとそれはですね……」
リリアはどう説明をすればいいのか考え込んでいる。
それを見かねてなのか、シャルテが話を始めた。
「あのな、言っておくけど僕らは本当は人間の姿になんかになっちゃ駄目なんだからな?」
「駄目だと? じゃあなんで今は人間の姿になってるんだ?」
「欲情したお前の妹を止めるためだ。人間界で僕らが人間に対して特殊能力を発動するには僕らも人間になる必要があるんだ」
シャルテは眉をハの字にして腕を組んだ。
「おいおい、何だその欲情って? 失礼な言い方だな? 元々はお前らの責任じゃないのか?」
「ふん、お前にも原因があるんだからな? 自覚ないのかよ?」
「な、なんだと!?」
「こらシャルテ! またそういう口の利き方をする! 先ほど言ったばかりでは無いですか、貴方も天使でしょ? しっかりしなさい!」
リリアがまたシャルテに向かって怒った。
行幸はそんなリリアの台詞のある部分をきっちりと聞いていた。
険しい表情になった行幸がリリアとシャルテの表情を交互に見る。
こいつ、今なんて言った?【天使】とか言わなかったか?
天使ってあれよな? 天界に存在する白い大きな翼をもった奴だよな?
でもまさかな? この世界に天使なんて実在する訳ない。きっと俺の聞き間違いだろ。
でも……だけど、こいつらは人間じゃないんだよな?
じゃあ天使っていう可能性もあるんじゃないのか?
行幸は再び二人を見た。
「なんだよ? 僕を見るな!」
「こら、シャルテ!」
リリアは清楚で綺麗だから天使でもOKだ。
だけどシャルテは無い。こんなのが天使な訳がない。
よし、天使説は終了。
行幸が考え事をしているとリリアの体がほんわかと光を帯び始めた。
瞬きを何度もして行幸はリリアの発光を確認する。
な、なんだこいつ? 人間が光るだと? そんなのあるはずない。
もしてかして発光ダイオード内臓? って冗談を言ってる場合じゃない。
な、何でこいつの体が光るんだよ。
「そろそろ元の姿に戻れそうですね。シャルテも戻って下さい」
「あ、うん…わかった」
「元の姿? ってもしかしてマジで天使なの?」
行幸の目の前でリリアとシャルテは両手を組んで目を閉じた。
するとほんわかした発光が激しい光に変化し、そして二人の全身を覆った。
「ま、眩しい!」
フラッシュのような強烈な光は除々に消えてゆき、行幸の目の前には真っ白なローブを身にまとった天使にが二人現れた。
ま…まじかよ!?
行幸はもう一度二人をよく見る。
二人は先ほどの変な世界で見たローブを身にまとった格好では無く、背中には真っ白な翼が生え、頭にはちゃんと天使の輪が現れていた。
そして、リリアはそれ程の変化は無いが、シャルテの変貌がすごかった。
思わず行幸は唾を飲んでしまう。
まず、シャルテのツインテールがサラサラのストレートヘアに変化していた。
さっきまではツインテールですごく男の子っぽかったのに、今はどうみても可愛い女の子にしか見えなくなっている。
「行幸さん。これで納得して頂けましたか? 私達は天使なのです」
リリアは微笑んだ。
マ、マジで天使なんかいたのかよ?
行幸は何も言い返せずにただ唖然とするしかなかった。
まさか…本当にこんな事ってあるのか!?
目をごしごしと擦って再び見開いても、行幸の目の前には真っ白で美しく可愛い天使が二人いた。
「マ、マジなのか?」
「だから天使だって言っただろ?」
シャルテが腕組をしてニヤける。
残念だが、シャルテは外見こそ可愛くなったが中身の変化は無かったらしい。
「お前は天使というよりは悪魔の方が似合いそうじゃないか?」
行幸がそう言うとシャルテは頬を膨らませて顔を真っ赤にして怒りだした。
「し、失礼だな! 僕だって天使なんだ! 悪魔の方が似合うとか言うな!」
しかし、そうは言ったものの本当はリリアもシャルテも輝いて見える。
そう、二人は天使にしか見えなかった。
「では行幸さん。ご説明をします」
行幸はこくりと頷いた。
そしてその後、行幸はリリアから色々な説明を受けた。
色々と突っ込みどころ満載だったが、天使を相手に突っ込む気力すら無くなっていた行幸は、ただリリアの話しを聞き続けた。
「大丈夫ですよ。行幸さんであればきっと出来ますから」
リリアは満面の笑顔で行幸に語りかけた。
しかし、行幸はため息交じりに俯いてしまった。
ここで行幸への天使からの説明を要約してみる。
まず、妹の暴走の要因から。
実は、今の行幸の体からは特殊なフェロモンが発生していた。
そしてそのフェロモンの効果は感情の増幅の効果を持っていた。
感情の増幅とはどういうものかと疑問に思うかもしれないが、例えば店長が行幸にメイド服を着せた行動。
あれは店長が心の奥で思っていた、行幸にメイド服を着せたいという気持ちがフェロモンで増幅されたのだ。
結果、店長はその気持ちを抑えきれるに行動に移す事になった。
行幸から出ているフェロモンは、人が心で思っている事を増幅させ、結果的に行動に移させるすごく危険なフェロモンだった。
但し、この効果を発動するには一定の条件が必要になる。
その条件とは下記の通りだ。
① 行幸が女になった時点で既に行幸を知っており、さらに行幸に興味を持っている事。
もしくは、何らかの方法を用いて行幸と長期の交流接点があった上で興味もある事。
これは昨日の夜までに行幸と知り合っている人間にしか効果は出会いという事になる。
ちなみにMMOは何らかの方法を使った長期の交流接点になる。
② 一定時間、一定の距離内、行幸の傍にいる事。
行幸の一定距離内にいると、だいたい一時間~二時間位でフェロモンの効果が出てくるらしい。
しかしその効果は人間によってまちまちになる。
③ 行幸と接している時間に比例してだんだんと効果は強まってゆく。
例を上げれば、お酒を飲めば飲むほどお酒に酔うような感じだ。
ちなみに効果の強さも人によって違うらしい。
幸桜は影響を受けすぎる体質で、結果的に効果が出すぎた。
④ この効果に対しては抵抗(抑制)する事が出来る。
精神力が強い人間はフェロモン効果に対抗が可能になる。
ただし、精神力が強い人間ほど効果発動時には感情爆発が起こる可能性が高い。
幸桜は精神力は強かった。だから突然暴走するように発動してしまった。
⑤ 効果発動の時間は人によって異なるが、基本的には数時間程度。
⑥ 同じ人間に対しては一度しかフェロモン効果は発動しない。
ただし、注意しなければならないのは、完全にフェロモン効果が発動しなければならないという事だ。
中途半端に発動したのではフェロモン効果は納まらない。
しかし、完全な発動というのはどういう状態かをリリアも把握していなかった。
行幸は頭を抱えて考えた。
じゃあ、あの店長の暴走じみた行動はフェロモンが発動したからなのか?
じゃあ、あの時に店長と一緒におかしくなっていた菫は発動していたのか?
俺的には店長は発動したような気がする。今日の店長はおかしすぎた。
でも、菫はまだ発動しきってないような気がする。冷静な時もあったし……
あと、最後にリリアが言っていたな。
幸桜はフェロモンが完全に発動したからもう二度と発動はしないって。
おまけだが『ぷちん』と言う音はフェロモン効果発動の合図らしい。
音がすればフェロモン効果を受けた事が確定になる。
ただ、音がする場合は感情の爆発が起る場合だ。
感情が爆発(暴走)すると、急激な人格の変化すら現れる危険な状態になるというリリアの説明だった。
幸桜はその暴走状態だったと言う訳だ。
だからあんな事に……
そして、暴走する奴は大抵は精神力が高いやつだ。
フェロモンに抵抗して、我慢に我慢し重ねて、最後に爆発って感じになるらしい。
ちなみに暴走すると今日の幸桜みたいに自分が制御出来なくなるって話しだ。
って待てよ? それってすっげー怖いだろ……
俺がリリアに怖いと言ってみたら、運が良ければ大丈夫ですからとか簡単に言いやがった。
ちなみに俺は運が良くない。よかったらこんな目にあってない!
しかし……もしも暴走した相手が男で、感情が爆発して襲われたら?
ま、まさか、俺はあんな事やこんな事までされるのか?
そしてひん剝かれて、あんな事とかされまくったあげく、最後はあんな事まで?
うわぁぁ! 俺がぁぁ! 俺が穢されるぅ!
※超エロゲームのシチュエーションを勝手に妄想しました。
はぁはぁはぁ……
いかんいかん、変な事を妄想してしまった。
そうだ、あとこのフェロモン効果には『効果抜群』があるらしい。
何処かで聞いた事がある台詞だと?
まぁいいじゃないか、気にするな。
まぁという理由と言う訳じゃないが、幸桜には効果が抜群だった。
そして、幸桜は精神力はあって、我慢に我慢を重ねて最後に暴走した。
でも、なんなんだこのフェロモンって!
おまけに暴走した時に音が聞こえるとか何だよこの効果!
もしかして音は救済処置なのか?
音が聞こえたら逃げられるようにって事なのか?
実際は逃げれてないけどっ!
ちなみにリリア曰く『いくらフェロモンの影響があったとしても、親族間での恋愛は禁則事項ですから』だとさ。
そんなの最初から駄目だとわかってんよ!
まぁだからこそ助かったって言うか、幸桜がリリア達に気を失わされたんだけどな。
っていうか、考えてみればもっと早く気を失わせる事だって出来たはずじゃないのか? なのに何であそこまで放置した!
行幸はシャルテとリリアを睨む。
リリアはニコニコと微笑んでおり、シャルテは口を尖らせていた。
くっそ、シャルテはともかくリリアまであそこまで見てたとか……
あーもう! あまり深く考えないようにしようかな……なんか疲れるだけだ。
ああ、そうだ。後で幸桜の記憶をある程度まで遡って操作するとか言ってたなぁ。
まぁ……俺を襲って唇を全裸のまま奪おうとした記憶なんか残っていたら可愛そうすぎるしな。
しかしまさかこの二人が天使とは……
そうだ! そうだった! 読者に説明しておく!
こいつらはな? この二人とも恋愛を司る天使なんぞ!?
リリアは許すけどさ。容姿もそれっぽいし。
だけど、シャルテが恋愛の天使とかマジで無いだろ?
シャルテなんてどう見ても恋愛の天使なんて不向きすぎだろ?
そうだな、シャルテの場合は愛情を育むというよりは壊す方が得意って感じだな。
ああそうだ、ここから本題だったりする。
俺が女になった理由についての説明。
それは、俺がMMOで嘘をついて高価な課金アイテムを貢がせたのが理由だった。って事では無くって、いや、それも要因の一つらしいのだが……
リリアの説明では俺に恋愛をして欲しいという事だった。
……意味わかんねーよな? ああ、そうだよ。意味わかんねぇ。
こっから追加の説明だ。
俺がネカマでプレイし続けるあのMMOゲームには何人も知り合いがいる。
そして、どうやら俺は、いや、俺のキャラはプレイヤーの誰かに物凄く好意を持たれているらしいんだ。
で、そのプレイヤーの中の人が俺と逢いたい! 恋愛したいです! とかどっかで神頼みしやがったんだと。
という事で解ったか? 俺が女にされた理由はな……
そうだ! 俺に好意を抱いている奴はきっと男! だからあいつ等は俺を女にしたんだ!
えっ? 何でそう思うのかって?
シャルテがそう思えるような事を言ったからだ。
あ、ちなみに俺を女にしたのはシャルテだった。
これは納得だな。リリアが俺を女にする訳が無い。
それもあれだぞ? ちょと俺の態度にムカついたからアニメキャラにしてみたとか簡単に言いやがった!
というかさ、何でこんなマイナーなアニメキャラを天使であるシャルテが知っていたのか理由が知りたい。
え? ああ、そんな事はどうでもいい?
すまん…ついつい…では話を戻すぞ。
えっと、シャルテは俺に言ったんだ。
『行幸のプレイしているMMOの中で、お前を本気で好きになった奴がいる。僕はそいつの恋愛を司る担当天使になった。だから結果はどうあれ行幸にはその人物と恋愛をしてもらうからな』
ほら、この台詞からして相手は男だろ?
態々《わざわざ》俺を女にして恋愛をさせる位だし。
というか俺ってあのゲームだとネカマで女キャラだからなぁ……
これで俺に好意を抱いている奴が女だったらシャルテは変態天使だよ! いや、レズ容認天使か?
で、シャルテは続けて言ったんだよ。
『僕の願いは行幸にそいつを振ってほしいんだ。でも真剣に恋愛してから振って欲しいんだ。お願いだ、そいつに行幸の事を諦めさせて欲しい。そいつが次の恋を探せるように……今のあいつは本気でお前にゾッコンなんだ! このままじゃあいつは本当の恋愛が出来ないし、ましてや結婚も出来ない! それじゃ可愛そうだろ? だからお前を諦めさせて欲しい!』
こう来たもんだ……
確かに俺はネカマであって本当の女じゃない。
でも、MMOの女の何割かは……って言うよな?
ほんと、マジで俺を女と信じてるのかよ……
俺を好きなプレイヤーか……
実は、俺を好きな奴は何となく想像がついてる……
ああ、そうだ、続けてリリアが言ったんだ。
『行幸さんに恋愛感情抱いている方は他にもいます。私はその方の担当天使なんです。ですが私は本当に好き同士であれば性別などは関係ないと思っています。私は自然の成り行きに任せたいって思っていますので』
どういう意味だよ?
リリアはBLもGLもOKって事なのか!?
そしてな? こっからがすごいんだ。
なんと、二人の担当してる人間以外にも俺に好意抱いている奴らが数人いるらしいんだ! それも恋愛リストがあって、リリアとシャルテの二人は知っているんだ。
俺はそれを見せて欲しいと言ってみたんだが、個人情報保護法の関係で駄目ですとか言われた。
って言うかさ、天使の情報にも適用になるのか!? 個人情報保護法って人間の、それも日本しか関係ねぇだろ!
………
……深く考えるのやめとこ。
タブンだけど、俺に好意を抱いているのはすべて現実世界では無く、ネットゲーのプレイヤーだ。
現実で接点のある女性というのはすごく限られているから。
だから現実世界で俺に好意を抱いている女性なんているはずがない。
あ、幸桜はあれだぞ? カウント外だからな?
まぁようするにネカマの【MIYUKI】が超モテモテって事だ。
そう! 今の俺は超モテキに入っているんだ! それも現在進行形だ!
だがそれはバーチャル世界で、それも相手はすべて男……
「あのぉ……行幸さん? さっきから表情をいろいろ変化させながらブツブツと……大丈夫ですか?」
リリアが苦笑を浮かべて俺を見ていた。
「あ、いやちょっと色々と説明を……」
「説明? 天井にですか?」
「ち、違うっ!」
「リリア姉ぇ、こいつは妄想癖とかあるネカマ変人なんだ。怪しい行動をするのは仕方ないだろ。生暖かく見守ってやろうよな」
シャルテが蔑んだ目で俺を見ている。そして生暖かくってなんだ!
「だから俺は読者に説明してたんだよ!」
「「あっ!」」
「な、何だよ……いきなりハモって驚くなよ」
「行幸さん、そこは決して触れてはいけないタブーな部分なんです」
「なっ!? っていうかさ、お前らが触れるからこうなったんだろ!」
「えっと……そうだ、次のお話をしなきゃですね!」
リリア、逃げやがったな。
リリアはこほんと小さく咳をすると真面目な表情へと変わった。
そして行幸の目をじっと見ながら口を開く。
「今からお話するのは行幸さんが男性に戻る方法です」
行幸はごくりと唾を飲んで拳を握り締めた。
じわっと手に汗が滲む。
やっとだ。やっと本当の意味での本題に入る。
そう、俺が男に戻る方向をやっと聞ける。
行幸はリリアをじっと見る。
するとリリアではなく、横に立っていたシャルテが一歩前に出てきたのだった。
天使のリリアとシャルテについて。
天使バージョンのリリアとシャルテはもう見た目も天使です。
皆様の想像する天使だと思います。真っ白な感じかな?
それでこの二人は恋愛を司る天使で、恋愛を成立させる事です。
※必ずしもそうじゃないから次回の説明を見てね!
運命の赤い糸で結ばれる可能性がある場合に限ってその人間に天使が担当としてつくのです。
しかし、今回は何故だかシャルテは担当は行幸に好意を抱く男になります。しかし運命の赤い糸は結ばれる可能性があるのです。シャルテが行幸を女にした事はすでに運命で決められていたのかもしれません。