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どうしてこうなるんだ!  作者: みずきなな
【パラレルストーリー BLルートだってあってもいいジャマイカ!】
119/120

裏第九二話【本編隠し分岐ルート突入! 俺のクリスマスイブⅠ】

この小説は語り行幸みゆきでお贈りします。


この物語は本編の 第九十二話【俺のクリスマスイブⅠ】からの特殊BL分岐ルートです。

途中までは【俺のクリスマスイブⅠ】と同じほぼ文面で進みますが、途中でいきなり変化します。

比べなくてもいいけど、比べてもいいですよ?

そしてもう一回ほど書きます。BLエンドです。

BL嫌いな人は逃げてください。

 人生の選択肢。

 誰の人生にだってそれは存在する。

 それは、この小説の主人公である高坂行幸こうさかみゆきにも存在する。

 人生の選択肢をどう選ぶかによっては、未来は予想もしない方向へと転がる可能性もありえる。

 ありえるのである。


 ☆★☆★☆★☆★


 すみれ幸桜こはるのデートから一週間が経過した。

 今日はクリスマスイブだ。

 ここ秋葉原もクリスマスソングが鳴り響きカップルが街中を占領している。

 なんてドラマの様な事は実際にはほとんど無い。

 そう、秋葉原はそんな街じゃなかったりするからな。

 しかし、別の意味で秋葉原はクリスマスは戦場と化す。

 クリスマスは限定ゲームソフトや限定ブルーレイなんかが発売され、子供へのプレゼント(主にゲームソフト)を購入する為に、滅多に来ない大人までもがやってくる。

 そして、欲しいソフトの争奪戦が始まるのだ。


 実際に秋葉原だから欲しいゲームが絶対に売っているというのは神話だ。

 秋葉原のショップでは、売れ筋のソフトには特典が付く確立が高く、逆に真っ先に売り切れる危険性を秘めている。

 それを知らない素人は秋葉原で何でも揃うと過信して終結するのだ。


「すみません、竜物語の最新作はありますか?」


 店番をしていると中年の男性が汗を拭きながら、この冬発売の家庭用ゲーム機の人気ソフトがあるかを聞いてきた。


「えっと、ここは家庭用ゲーム機のソフトは置いてないんです。すみません」


 残念だけどこのお店では家庭用のゲームは扱っていない。

 こうお客様もたまにくる。店の入り口には張り紙もあるんだけどな。


「ええと、申し訳ありませんが息子に頼まれていまして、何処に売っているか解りませんか?」


 正直、いまの時期に竜物語を手に入れるのは無理だろう。

 ここはおっさんには申し訳ないけど、


「すみません、私もどこに売っているかは……」


 こうでも言うしかないよな。

 すると、おっさんはがっくりと肩を落とすと店を後にした。

 こういう現象がクリスマスには頻発する。

 何も知らない連中がパソコンショップにまで欲しいゲームソフトを求めてやって来る。

 そして、俺達がまるで秋葉原の情報を網羅しているかの様に普通に情報を聞き出そうとしてくる。

 クリスマス商戦に入ってからこんなやりとりばかりだ。


 ちなみに、俺達の店はあまりクリスマスの恩恵は受けない。

 何故? そりゃそうだろ? このお店のメインの取り扱いはパソコンパーツとエロゲだ。

 確かに、エロゲも限定品も出るから賑わうといえば賑わう。

 しかし、クリスマス商戦の恩恵を多大に受ける訳じゃない。

 ちなみに、パソコンパーツをクリスマスにプレゼントするのはマニアだと思う。

 そして、エロゲをプレゼントできる奴は馬鹿か、変態か、神のどれかだろう。

 ちなみに俺はエロゲ好きだが、流石にプレゼントされると引く。と思う。


 客の足が途絶えたのを確認してから俺はカウンターの中の椅子に座った。

 流石に売り上げにもならない対応ばっかで疲れる。


「みゆき、おつかれ」


 店の裏から店長が現れた。


「お疲れ様です」


「みゆき、ちょっと顔色が悪くないか? あまり無理するなよ? 疲れたら奥で休め?」


 なんだろうか? 最近は妙に店長が優しくなった。

 いや違う。店長は半年以上前から、あの事件以来、本当にやさしくなった。

 俺に気配りしてくれるというか、体と心のケアをしてくれるというか……。

 本当に店長は良い人だなって実感してしまう。

 大人なんだなって納得してしまう。


「大丈夫です。そんなに疲れていないですから」


「そうか? それならいいが……何かあるのか?」


 何かあるのかと問われればある。

 今日の夜に俺はこの一週間考えていた結論を出すという事だ。

 それは、すみれ幸桜こはるとどちらと付き合うのかの結論だ。

 顔に出してないつもりだが、やっぱり俺は隠し事は出来ないらしい。

 きっと顔に出てるんだな。

 でも、店長には言えないよな。言えば必ず心配するから。

 もう、これ以上は迷惑はかけられない。だから俺は一人で決める。


 ここで俺の脳内に選択肢が現れていた。


 ●黙っておく  店長に相談する


 こんな選択肢だ。

 ここで、普通に考えると黙っておくになる。

 でも、実際の俺はどうなんだろう? 本当に一人で決めたいと思っているのか?

 ……ここで店長に相談できれば……もっと気持ちが楽になるんじゃないのか?

 なんて気持ちもなくはない。

 だからこそ、もう一つの選択したが存在するんだ。


「どうしたんだ? やっぱり何かあるんじゃないのか?」


「いや、別に……」


「隠すな。お前が何かを俺に隠しているってわかる……言いたくないなら言わなくってもいいが、でも……俺はお前が心配だ」


 店長の言葉に心臓がドキっと強く脈を打った。少し顔が熱くなった。そして、


【ピコーン】


 何か変な音が聞こえた!?

 俺は慌ててキョロキョロと店内を見るが特段なにもない。

 気のせいか?


「どうした? キョロキョロして」


「い、いえ…・・」


「そうか。で、やっぱり俺には言えない事なのか?」


「えっ? いえ、あの……」


 困った。店長に隠し事はあまりしたくないのも本音だ。

 でも言ってどうなる? 心配かけちゃ駄目だろ?

 俺はどうすれば!?


 ここで俺は脳内選択肢を確認した。すると……。


 黙っておけない ●店長に相談する


 黙っておくが消えてなくなっただと!?


行幸みゆき、隠すな。俺には隠さないでくれ。俺は本気で……お前が心配なんだ!」


 俺は店長の真剣な顔に思わず言ってしまった。


「あ、あとでちょっとお時間がありますか? えっと……ご、ご相談があるんですけど」


 そう、この瞬間、俺の未来はとんでもない方向へと進み始めたのだった。



 ☆★☆★☆★☆★



 午後を過ぎてお昼どき。急激に人気が無くなった。

 なんか、今日発売の限定版エロゲも売れ行きが悪い。

 俺がカウンター裏のエロゲの特典DVDを整理していると、ふと誰かの視線を感じた。

 顔を上げると店長が俺をじっと見ている。そんな店長と視線が合った。

 店長は「こほん」と咳払いをするとキョロキョロと周囲を確認している。


「店長? どうしたんですか?」


「いや、今ならお前の相談にのれるかなって思ってな」


「あ、はい……」


 バイト君を一人店内に残し、俺と店長はバックヤードへと入った。

 そして、俺の今の恋愛事情を店長に相談した。

 店長は馬鹿にするでもなく、誰にしろと命令するでもなく、俺の質問に対して思った事を答えてくれた。

 何を聞いてもちゃんと答えてくれる店長。

 菫も幸桜も店長とは違う。それは性別がって意味じゃない。大人かって事だ。

 やっぱり店長は大人だ。信用、信頼のおける男性なんだ。

 そして、相談が終わって。


行幸みゆきは……今日の夜は何か予定があるのか?」


「えっ?」


 唐突にそう聞かれた。


「よ、予定ですか?」


「ああ」


 店長が何で俺の予定を聞いてくるんだろ? それもクリスマスに?

 いや、俺はさっき確かに店長に今日の夜の事を話したはずだ。

 なのに何でそんな事を聞いてくるんだろう?


「さっき話ましたよね? 俺は夜には答えを出さないとダメだって」


「ああ、そうだな。そうだった」


「だから、今日の夜はちょっと……」


 店長は唇をぐっとかむとなんとも言えない表情になった。だけどすぐに笑顔が戻る。


「いや、行幸みゆきと一緒に食事でもどうかなってな思ってな、あはは」


「ブッ」


 俺は思わず噴出した。


「しょ、食事ですか? 俺と?」


「そうだけど、問題があるのか?」


「問題は……ないですけど……なんで今日なんですか?」


「ちょっとな。俺も行幸みゆきに相談があったんだよ」


 店長は視線をそらして顔を少し赤くしている。

 こんな店長は滅多に見た事がない。

 やばい、連鎖反応なのか? 俺の顔まで熱くなっている。

 おい、何で動揺してんだよ? 店長は食事をしようって言っただけだろ? それがたまたまクリスマスってだけだ。

 そうだよ、さっき今日の夜に予定があるって伝えてるんだ。

 店長だって、ずっと俺を拘束するつもりなんてないんだ。

 ほら、俺に相談があるって言ってたじゃないか。

 でも……相談って、ここじゃダメなのか?

 ふと疑問に思ってしまった。


「店長、相談ってここじゃダメなんですか?」


 そして聞いて見る。


「出来ればな。ここじゃない方がいいかな」


「そうですか……じゃあ明日とかはどうですか?」


「明日か……それじゃ遅いかもしれないな……」


 店長の声のトーンが下がった。


「遅いって?」


 どうしたんだろう店長?

 さっき俺が菫と幸桜の事を相談してから様子が変だぞ?

 この展開はゲームでいえば……。


 俺の脳内でフラグが立ったような音が響いた。ような気がした。

 前みたいに実際には音は出ていないけど、何かがびびって来た気がする。


 いきなり熱くなる顔。鼓動を早める心臓。

 そう、この展開は……。

 ま、まさか……店長は俺の事が?

 いやいや、ここまで来て店長にも恋愛フラグとかないよな?

 もう俺はフェロモンも出てないんだぞ? 大丈夫だよな?

 でも、さっきの音っぽいのは? なんだ?


「おい行幸みゆき?」


「あ、はい!」


 俺はおでこに手を当ててみた。汗が滲んでいる。

 暑くも無いのに汗が出るジャマイカ!

 なんだ俺? 何を考えてるんだよ?

 BL展開?

 ベーコンレタスバーガー展開?

 それっておいしいの?

 って、ないない!

 ともあれそういう展開に持って行っちゃ駄目なんだよ。

 ここに来て新規恋愛フラグとか、お前はいままで何してたんだよ状態になるだろうが!?

 今日までの一週間の俺の葛藤はどうなるんだよ!

 すみれ幸桜こはるのどちらかを彼女にして俺は男に戻るんだろ?

 その為に今日まで悩んできたんだろ?

 そうだよ! 俺は店長の彼女とかアリエナイ! はっきりと断るぞ!


行幸みゆき? 顔が真っ赤だけど大丈夫か?」


 そういう店長だって、ちょっと赤いジャマイカ! なんて言えねぇ!


「は、はい! え、えっと……」


 断れ! 俺、頑張って言うんだ!


「え、えっと……店長!」


「すまん、行幸みゆき、やっぱり今日はやめておこう」


「へっ?」


 店長が先に折れただと!?


「大事な用事があるんだろ? だからやっぱり俺はいい」


 いやいや、俺があそこまで悩んだのは何だったんだ? でも……いいならいいよな? うん……。


「あ、はい……わかりました」


「じゃあ、俺は店に戻るから」


「はい……」


 店長が事務所を出て行った。

 俺はすぐに胸を両手で押さえた。

 ドキドキドキドキとすごく俺の鼓動が高鳴っている。

 店長に告白された訳でもないの、すごく俺は緊張している。

 そして、いいと言われた瞬間から今までの店長の優しさを思い出していた。

 最初は俺のフェロモンのせいで狂っていた店長。

 アニメおたくがばれ、そしてその時には俺を嫁にとか連呼していた。

 でも、だけど、フェロモンの影響を受けなくなった店長は本当に優しかった。

 いや、厳しかったこともあるけど、俺は店長という人間を前よりもずっと素敵な大人だって思っていた。

 いっぱいいっぱい優しくしてくれた。

 まるで俺を本当の女性のように気をつかってくれていた。

 ……あれ?

 胸が痛い。

 苦しい……ぞ。

 何だこれ……。なんだよこれ?

 もしかして俺は店長が?

 いやいや、俺が意識してどうするんだよ。

 俺はこれだから駄目なんだよ! すぐに流される!

 よく考えてみろよ? 俺は店長が好きなのか?

 幸桜やすみれよりも店長が好きなのか?


 すると、何故だろうか? 目頭が一気に熱くなった。


「あはは……やば……そうか、そうだったんだ」


 幸桜や菫を選べなかった理由はここにあったんだ。

 そう、俺は店長が好きだったんだ。

 店長といてすっげー楽しかったし、このままずっと一緒にいたいって思っていたんだよ。この関係を続けたいって思ってたんだよ。


「って! 馬鹿か俺は!」


 店長が好きだって? ああ、わかったよ! 俺は店長が好きだよ!

 でも、その好きは菫や幸桜よりも本当に上なのか?

 それは無いだろ? そうだよな? そうだろ?

 だって、店長は男なんだぞ!


「でも……好きなんだよ……」


 やばい、わかんなくなった。俺は誰が好きなのか。

 ここまで来て優柔不断さを発揮する俺ってマジ駄目だろ。

 って、そうだよ。店長は俺が好きなんて一言もいってないじゃないか。

 そうだ。何で勝手に思い込んでるんだよ。

 よし、ここはハッキリ聞こう。

 お店が終わってから少し時間はある。

 食事は行けないかもしれないけど、食事の時に俺に相談したかった事はなんなんだって聞こう。

 そしてもしもの時は言おう。俺は今日で彼女を決めるんだって!

 そう、俺と店長がひっつくエンドなんてないんだよ。



 ☆★☆★☆★☆★



 店へ出ると、ちょうど店長が在庫商品を陳列している所だった。


「お、行幸みゆき


「すみません、ちょっとお手洗いに行ってました」


「ん、そうだったのかって、どうしたんだ? 目が赤いぞ?」


 しまった。ちょっと泣いてしまったんだ。


「あっ? いや、目にごみが入って」


 って、言い訳でOKか?


「そうか……」


 いや、信じてないなこれ……。ま、まぁ誤魔化すしかないだろ。


「で、あの、さっきの食事の件なんですけど?」


 と、俺が声をかけたと同時に男性客の声が聞こえた。


「いらっしゃいませ!」


 店長はカウンターまで走っていった。俺もそれについてゆく。

 カウンターの前までゆくとそこには若い茶髪の男性が立っていた。

 店長は「何かお探しのものでも?」とすぐに対応する。

 そして、俺はカウンターごしにお客様の前に立った。

 見れば、よくこのお店にくる常連のお客さんじゃないか。


「あれ? 今日はどうしたんですか?」


 よし、店長との件は一旦脳内に格納しよう。ここからは営業モードだな。

 合間を見てから店長に話をしよう。


「えっと、今日はみゆきさんに用事があります」


 そう言う男性客はどうみても態度がおかいしい。


「は、はあ? 私にですか?」


 何か嫌な予感がする。


「はい、そうです」


 男性の顔が何故か緊張しているジャマイカ。って……まさか?

 ここで俺は告白されそうな気配を察した。

 実は、俺は今までこの姿で何度も告白を受けている。なのでこういう気配には鋭くなっているのだ。

 でも今日は横に店長もいる。ここで告白なんてないよな? なんて思ったが、甘かった。


「俺、みゆきさんが好きです! 一目見た時から素敵な人だなって思ってたんです! 話しをしていると楽しいし、か、かわいし……お、俺とは釣りあわない素敵な女性ひとだって解ってます! でも、でも言います! 俺と付き合ってください!」


 キタコレ! なんか予想通りに告白された。

 いやいや、今までにそういう気配は? あったけどさ。

 考えてみればこの人は最近になってよくこの店に来るようになったんだ。そして、必ず俺に声をかけてくる。

 そうだよ、前から俺に気があるのかなって思ってたんだよな。

 でもどうする? 店長の件もあるけど、まずはこっちを回避しないと。

 断る。 そうだよ、それしか選択肢はない。


「えっと……ごめんなさい!」


 何でだろう? この人には普通に断れる。心もあまり痛くない。


「俺じゃ駄目なんですか? 見た目がオタクだからですか?」


 やっぱり食い下がったか。諦めが悪いな。

 しかし、俺なら告白すら出来ないけどな!

 まぁ、良くいえば根性がある奴だな。オタクの癖に頑張ったな。褒めてやろう。

 だがな? 俺は拒絶確定の絶対に落ちないヒロインなんだよ。ごめんな。

 しかーし! その勇気はたたえないとダメだろうな。

 よし、勇気を称えて断ってやるよ。もう一回! お前が悪くないって説明つきだ。

 サービスでヒロインのロールプレイモード全開で対応してやるよ。


「貴方が悪い訳じゃないです? 私はオタクだからとか、そういう事で人は判断しないです。そうじゃなきゃこんなお店では働きません。貴方が勇気を出してこんな私に告白をしてくれて、私はとても嬉しいです。でも、ごめんなさい。事情があって私は貴方の彼女にはなれません。でもこれだけは言えます。貴方は勇気を出して告白の出来る素敵な方だと」


 やべぇ、俺ってマジヒロインじゃないか。っていうか、横の店長がちょっと引いている気がする。


「諦められないです!」


 ありゃ? しぶとい? うまく断ってるつもりなのに。

 店長、なんでどうする気だよって目で見るんだよ!

 しかし、困ったな……。


「すぐにじゃなくってもいいんです。友達からでもいいんです! お願いします!」


 前かがみになって右手を出してきただと!?

 こういうのってどっかの番組で見た事があるぞ?

 ここで断る場合は、確か『ごめんなさい』って言うんだよな? って、さっき言ったし!


「ええと……ごめんなさい!」


 リピートしてみた!


「お願いします!」


 うわぁ! こいつ面倒くせぇ!


「お客様……」


 いきなり渋い声が横から聞こえた。

 見れば店長が真面目な表情でこっちを見てるじゃないか。


「て、店長?」


 店長は俺とお客さんの間に割り込むと、いきなり頭を下げやがった。

 何で頭なんて下げるんだよ? と思っていると、


「申し訳ありません、こいつ、ハッキリと言えないみたいですが、実は俺つきあってるんです」


「「へっ?」」


 俺と男性客の声がシンクロした。


「そういう理由なんです。本当にすみません」


 え、えっと!? ええええええぇぇぇぇ!?

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