3話:覚えます、しかし大量です
さて、魔法を覚えようってなったわけだが
「量が、多い...」
そう、俺、キルバートという男は、壊滅的に集中力がないのである。今この1時間使って覚えた魔法は魔力消費の少ない中級雷魔法「インサンダー」と防御魔法、同じく魔力消費の少ない中級炎魔法の「インファイア」である。これらはその辺の雑魚モンスターなら簡単に倒せるくらいの力はあり、狩を仕事にしている魔法使いの基礎魔法である。しかしお父さんに覚えろと言われた魔法はあと2つ、氷魔法の「インアイス」、土属性の「インアース」である。詠唱はいらないが何せイメージするための集中力が切れては話にならない
「困ったなぁ」
そこにお父さんが現れる
「おう、やってるか。どうだ?覚えろって話したところ覚えたか?」
「あとインアイスとインアースだけだよ、それ覚えれば今日は終わり」
そう答えるとお父さんが
「そこら辺は覚えておいて損はないからな、しっかり覚えろよ」
と言った。過去の経験からか。
〜数時間後〜
「お、できた」
ついにお父さんに言われた魔法を覚えることができた。報告しなきゃ。
「お父さん!覚えろって言われた魔法覚えた!」
居間に向かうとそこには本を読むお父さんが。
「おお、早いな。やっぱり魔法の才能はあるみたいだな、なんで固有魔法がDなのか分からないくらいだが...」
まあそれは俺も気になる。魔力こんなにあってD?
「確か霧を操る魔法だったよな、その魔法、使い道はあるが魔力消費が激しすぎて使いこなすのが難しらしい。魔力量お前はあるが...だとしても大変だろうな」
なるほどそういうわけか。納得はした
「一回使ってみて良い?霧の魔法」
「別に良いが...魔力切れると力も入らなくなるから無理はするなよ」
一応許可取って外にでる。家の中でやったらどうなるかは丸わかりだしな。ある程度開けた場所で発動する
「固有魔法、ヒーズ!」
唱えると魔力が消費される感覚と共に周囲に広範囲の霧が広がる。
「...ちょっと色々調べるか」
そこから霧の魔法の性質を調べていくのであった