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Rising Force - Genesis -  作者: J@
激闘編

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脱出

 作戦本部チーム、東京の甘楽(かんら)チームは、モニター映像に衝撃を受けていた。

 当初の作戦では、敵は無力化した後で一斉に捕獲し検挙する予定だった。

 フタを開けてみればそれを実行するのは困難であり、結果、モニターに映るような惨状。

 皆、言葉を失い、ただモニターを食い入るように見つめていた。


 そんな中、キラはベータチームが見つけたサーバーから、引っこ抜けるだけ全てのデータを自宅サーバーに転送していく。

 作戦の状況をモニターしながら、並行処理でサーバーのデータ処理状況を監視。

 結果、BUGS現構成員、関係者、資金などが記載されたデータを精査した所、かなりの人数に上るリストが出来上がっていく。

  政界、財界、芸能界、文化界から反社、暴力団、国、警視庁、自衛隊までかなり幅広く汚染されており、組織への資金流入、政治家への闇献金や様々な裏金、武器・兵器の購入先まで丸裸となった。


 とんでもない規模の組織……。このデータが世に出回ると、日本は悪い意味で崩壊、いい意味で新生する事になるわね。でも、出し惜しみはしちゃいけない。これをどう公表したらいいものか……その手法は慎重に考えないと。

 それと晶ちゃんが繋いでくれたWORMSへの細い糸。

 侵入に見事成功し、検知不可な多数のバックドアを直ぐに仕込むと同時に、WORMS本部がある国と場所が判明。

 今後の攻略手順、行動方針を組み立てようとした時、リンから連絡が入った。


≪アルを確保! これより地上に戻る!≫


 皆モニターを見ていたから把握出来ているとは思うが、叫ばずにはいられなかった。


「救出対象を確保! アルファチーム、これより地上に戻りますっ!」


 P‐SACOはもちろん、モニターで見ていた甘楽(かんら)チームでも歓声が上る。


≪やったねリン! それとみんなは無事!?≫

≪やりましたねマスター! お疲れ様っす!≫

≪ベータチームも全員無事だ! 俺たちは今29階を制圧中!≫

≪でしたら30階で合流するのがいいかもしれませんわね!≫

≪ほいっ、とっ! 29階制圧完了なのっ!≫

≪かなり胸糞悪い敵でしたが、皆無事です!≫

≪ああ、そうしよう! 早く地上に戻ろう≫

≪キラよ! みんなよくやったわ! 地上に帰還する際も十分気を付けて!≫



    § アルファチーム リン視点 §


 30階で合流する事にし、オレはアルを抱え階段を上る。

 ベータチームは30階の他と違い過ぎる様相に驚いていたが、無事、皆が合流出来た事に胸を撫で下ろした。


「さぁ、地上に戻ってからもまだやる事は山積みだ! 落ち着いたら皆でバーベキューでもしようぜ!!」

「賛成っ! それ聞いたら一気にお腹減ってきたーっ!」

「バーベキュー! お肉! あーしとサッチはお肉めっちゃ好きだしー!」

「同感なのぉー、でももう深夜。ここは悪魔的にラーメン食べたいのー」

「待て待て、今その話は反則だ。後でいくらでも俺が奢ってやるからもう少し我慢しろ!」

「オゴリなら仕方ない! 我慢するにゃっ!」


 まずは早く地上に戻って、アルを安全な場所に連れて行かないと。

 ここのボスはもう倒した。更に下の階の後始末は和田さんらに任せるとするか。


「よしっ! 帰りはエレベータの穴を使って一気に外に出るぞ」


≪キラさん、今から地上に出る。後始末を和田さんにお願いして貰え……≫

≪緊急っ! 上空にヘリ! 確認します!≫


 突然セオドラさんから知らせが入る。



    § 作戦本部チーム セオドラ視点 §


 BUGS拠点上空に現れたヘリに緊張が走った。


「確認します! 念のため体制を整えて下さい!」


 私はAWMを出現させスコープで対象を確認する。

 飛び降りようとしているのか、ヘリのドアが開いた。スコープ越しの視界に映ったそのいで立ちは、ツェツェやシーボルディと同じ黒のボディースーツにアーマー。そして、やはり異様な仮面を被っている。


≪敵襲っ! 黒のボディスーツにアーマーを装着! その数3!≫

≪≪!!≫≫


 全員に緊張が走る。


「敵です! 先日攻めてきた奴らと同種! おそらくWORMS最強部隊の一角!」


≪撃ち抜きます!≫


「撃ち抜きますっ!」


 赤倉スキー場から田代峠までは約6キロ。大丈夫、私ならやれる。

P‐SACOメンバーは「そんな無茶な!」とか「いや、ありえねぇ!」とか声を上げるが、ボスとジュンタさんは信じてくれているのが伝わる。

 ほんの一瞬息を止め、上下する照準を合わせる。

 トリガーを引くのと同時に息を吐いた。


「シッ!」


 一切の落下もブレもなく、弾道は偏差を無視して一筋を描く。

 着弾まで、3、2、1――。

 ヘッドショット寸前で超速無音で飛んでくる不可視のそれに気が付いたのか、敵は着弾寸前で頭をずらした。

 結果、仮面の額を掠めて跳弾した弾は、ヘリのパイロットの頭を打ち抜いた。


≪なっ! 外しましたっ! 着弾寸前で反応! 跳弾でパイロット死亡!≫


「チッ! 舐めるなっ! ならっ! ヘリを落とします!」


 再度スコープを覗き、素早く二射目を放ち燃料タンクをブチ抜く。

 暗闇の夜空にオレンジ色の爆発が派手に明るい。遅れて爆発音が届いた。

 だが、爆発した瞬間に三体のうち二体がそのまま拠点付近に落下。一体がこちらに跳躍する様子がスコープ越しに見て取れた。


≪敵二体が拠点付近に落下! 一体はこちらに向かっています! 飛行はできない模様!≫


「敵一体! こちらに向かっていますっ! 速度からみて約3分でエンカウント!」


 そう叫ぶとボスが指揮を執ってくれた。


「周辺地域および住民に被害が及ばない様、ここで迎え撃ちます! 私達三人が前衛を張ります! P‐SACOは後方から援護! 全員、戦闘態勢に入れっ! 誰一人欠ける事は許さないわよっ!」

「「了解!」」


 ジュンタさんはモニター類を消去し、カメラを自律型ドローンに変化。

 そしてP‐SACOの前面に防御壁「バリスティック・ウォール」を出現させた。

 突然現れたそれに隊員たちは驚くが、構わず説明を始めた。


「敵の強さは未知数です! その防御壁もタングステン程度の防御力はありますが、無いよりはマシくらいに思ってください!」

「た、タングステン!? 無いよりはマシ!?」

「それだけの敵がこっちに向かってるって事だ! 全員、生きて今日を乗り越えろっ!」


 和田さんが声を張り上げ、活を入れた。



    § アルファチーム リン視点 §


 地下30階エレベータ前では、セオドラさんの報告に緊張が走っていた。


「クソっ! 上位ナンバーの奴らがもう来ちまったってか? 思ってたより早いな!」

「おいおい、マジかよ!? この間のアレがまた来たのか!」


 岩上さんが先日のシーボルディとツェツェの戦闘を想起させた。


「ロックさん、大丈夫だ! 俺たちは前回よりも必ず上手く戦える!」

「ツェツェが第三席で、シーボルディが四席でしたか? だとすると来たのは一、二、五。もしくはそれ以下の強さの敵って事ですか」


 晶が冷静に敵を予想する。


「え、ツェツエ並みの強さが三体!? 普通にヤバくない!? こっちに二体、キラさんの方に一体でしょ? ど、どうするリン!」

「サッチ! あーしらは負けたりしない! サッチの強さは心の強さっしょ!」

「さちこ先輩、アゲハちゃんの言う通りです。私たちは必ず勝ちます! 勝たなくては!」


 天南さんが慌てながらもどう対処するのか聞いてくる。

 キラさんの方に向かった敵はあっちで対応してもらうしかない。

 問題はこっちに来た二体だ。

 アルファとベータに分れ一体ずつ相手……いや、今はアルもいる。


「よしっ! 一体はオレが相手する! ベータチームはメンバーを変更! 岩上さん、ショウゴ、アゲハ、天南さん、晶の五人でもう一体を頼む! アルテミスはアルを一旦安全な場所に避難させた後、歌で後方支援を頼む!」

「自分らはOKっす!」

「ここあにお任せ!」

「了解! あーしらの事は大丈夫だから、リンは自分の戦いに集中で!」

「あたしもそれがいいと思う! 任せてっ、絶対に負けたりなんかしないんだから!」

「最適解ですね! 私がいる限り誰一人死なせたりしません!」

「任せろ! 俺とショウゴが皆の盾になる!」

「リン! 危ない時はちゃんと助けを求めろ! 必ず助けに向かう!」

「そうだ! お約束のアレしよ!」


 そう言って天南さんが手を前に出すと、皆も同じ様に手を前に出し円陣を組んだ。


「ほらっ、ここはリンが気合を入れる場面だし!」


 アゲハに背中を叩かれ、顔を上げる。


「いいか! オレらは絶対に勝つ! 勝って、まだ見ぬ先へっ! 一緒に行くぞっ!」


 伸ばした手の先にグッと力を籠め一斉に上に解き放つ。


「「オーッ!」」


 気合は入った。

 まずオレが先に、次にベータチームが外に出て、それぞれ敵を引きつけた所でアルテミスがアルを避難させるという作戦だ。


「アルテミスは、キラさんの方から救援要請があったら、そっちを優先してくれ!」

「了解しましたわ!」

「キラお姉様優先は当然なんだぞ!」

「任せろだっちゃにゃ!」


 オレはエレベータの扉をこじ開け、上を見る。


「リン、大丈夫。必ず勝てるから! あーしを信じて!」

「リン、気を付けて。みんなでバーベキューしなきゃいけないんだからね!」

「リン先輩。どんな時も私のベールが守っていますから!」


 アゲハと天南さん、晶がオレの背中に手を当てる。


「……ああ。みんなの力と想いを借りるぞ! 後でちゃんと倍にして返す!」


 オレは、エレベーターの暗く続く穴を見上げ、拳に力を入れる。


「行ってくるっ!」


 三人から背中を思いっきり叩かれ、エレベータの通路に押し出された。


「「「行ってらっしゃい!」」」



    § WORMS視点 §


「この下って日本支部じゃねーのか? アイツら弱いからなぁー、もう殺られちまったかもなぁ? パラもそう思うだろ?」

もひろんへふぅ(もちろんですぅ)ふィノ様ぁ(ディノ様ぁ)オモチャへ遊んへぇ(オモチャで遊んでぇ)まんふぉふ(満足)なふぁふぁらぁ(なさったらぁ)ふひは(次は)アタシへまんふぉふ(アタシで満足)なふぁへ(なさって)くらふぁいまふぇ(下さいませぇ)~!」

「ああ、もちろんだぁーパラ。戦った後は色々と(たぎ)るからなぁー。帰ってからと言わず帰りのヘリの中でも頼むかなぁ」

あふぃこふぃ(足腰)ふぁふぁなく(立たなく)なるまふぇ(なるまでぇ)ふぉんふんに(存分に)ぃ~ふふぃに(好きに)アふぁふぃを(アタシを)ふふぁっへ(使って)くふぁふぁいえぇ(下さいねぇ)~」


 個別任務が終わり、先行組のツェツェとシーボルディに遅れて日本に向けて出発したWORMS(ワームズ) Starkste(最強) Truppen(部隊) の、Erst(第一席) Dinoponera(ディノポネラ)fünft(第五席) Paraponera(パラポネラ)

 パラポネラはディノポネラの逞しいものを終始咥え続け、首を上下に振りながら敬愛するディノとの会話を楽しむ。

 本部からここまでずっと同席していたZweit(第二席) Rotäugiger(レッドアイ) Teufel(デビル) は、この節操と自制心の無さにウンザリする。


「……ハァ、あなた方と一緒に行動するこっちの身にもなって頂きたいものですね」

「そうはいってもよぉー、ツェツェをあんな目に合わせた奴をよぉー、お前は黙って放っておけって言うのかぁ?」

「まあそうですね。シーボルディも行方が分かりませんし、それについても聞き出さないといけませんから」


 真面目な話をしている最中も、終始ディノの下半身に頭を埋め、忙しなく動くパラの口から湧き出る液体と空気が混ざり合う音に容赦はない。


「ズッ、ジュルッ、プッ……ディノ様ぁ、綺麗になりましたぁ~!」

「おお、ありがとなぁーパラ、帰りは下の口で頼むぞぉー。っと、その前にパラのも綺麗にしてやるからなぁー」

「はい~っ!」


 恍惚の表情で余計なものを捲ると、グチョグチョに糸を引いたものが露わになる。手で両の太ももを大きく開き、ディノの顔に跨る。

 ディノはパラの滑りを舐め取りそして大きな音をたて啜った。


「ああ、これで綺麗になったなぁー」

「ありがとうございますぅ~ディノ様ぁ~! いつでもご自由にお好きに使ってくださいねぇ~! それとぉ~、ツェツェはせいぜいディノ様の孕み袋でぇ~、いいと思うんですぅ~」


 それを聞いてレッドアイは大きくため息をつき、ここに何をしに来たのかわかっているのだろうかと頭に手をやるが、そもそもそれを説いたところで時間の無駄だろうと悟る。


「……では ディノ、パラ、そろそろ行きませんか? 真下から強い力を感じますから、恐らくあなた方の言うオモチャがいるのでしょう」

「では、アタシがぁ~、偵察に行きますねぇ~」


 装備を整えたパラポネラがヘリのドアを開け、スキッドに足を掛けしゃがむ。

 下の状況を眺めていると暗闇から空気を切る音がする。

 命の危険を感じ思わず顔を逸らした。

 パラの動体視力で認識出来なかったソレは、仮面の額を掠め軌道を変える。

 ヘリのボディを貫通しヘッドショットを決められたパイロットの頭が吹き飛ぶ。


「なんかあっちにも面白そうなオモチャがいるなぁー、パラ、仮面を傷つけられたお返しに行ってきなぁー、グッチャグチャになぁー」

「はいっ!! ディノ様の(めい)であればぁ~、何でもやりますぅ~! すぐディノ様の側に戻りますぅ~!」

「レッドアイは俺と一緒に下のオモチャやるぞぉー、ちょっと数が多いかぁ?」

「いえいえ、バラせるオモチャは多いに越した事はないですからね、楽しみですよ!」


 レッドアイは指を撓め屈し、その様子を想像し興奮する。

 制御を失ったヘリの燃料タンクに見えない何かが直撃し、ヘリは爆発する。


「よし、いくぞぉー!」


 爆発の威力に乗り、三人はそれぞれ自分のオモチャが居るだろう場所へ跳躍する。

ご覧いただき、ありがとうございます。


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