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Rising Force - Genesis -  作者: J@
成長編

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36/124

強化合宿一日目 二つ目の技

「じゃあ次です。要領はさっきと一緒で、発電して同じように放出出来るか、ですね。水中でやりますか? このまま水上でやりますか?」


 さっきの威力を見ても、懲りずに次に行く辺りは、やっぱりジュンタって感じだ。


「はぁっ!? さっきの威力からみてどう考えたって水中っしょー? タっくん!」

「アゲハちゃんの言う通りです。きっと、某アニメの様なトンデモ電磁砲になりますよ?」

「結構、慎重派なんだな夜乃は」

「アゲハって意外と慎重派だよねー」


 ここはアゲハと晶の意見で、再度海中で発電の訓練という事になった。

 イメージは……白、青、紫。弾ける光と音、超高音、超高周波、凝縮された稲妻!

 色濃く! よりリアルに! イメージに更にイメージを重ねる。

 音が伝達しやすい海の中ってのもあるけど、劈く電磁波音がその威力を語る。


 ――バチッ! チリッ、チリリリッババババッッ!!


「くっ! これはさっきよりも凄まじいな!」


 ショウゴが物凄い光と高周波に反応し、手を目の前にかざす。

 エネルギーが一気に凝縮しその密度を高めていく。


「リン先輩! これ以上はベールが持ちそうにありません! 撃ってください!」

「分かった、いくぞっ! ダっ!」


 超高速射出のつもりで放ったら、高速じゃなく光速かよってぐらいに飛んで行った。


「ヤベっ! 速ぇっ!」


 咄嗟に手をグーに握る。晶はちゃんと見ていたらしくベールを解除。

 瞬間、海の底からあり得ない程眩しい光が見え、高周波の余韻だけが伝わってきた。


「あれ? 衝撃波はナシか? 発火より発電の方が扱いが難しいな」

「でもこれで二つ目の技も習得じゃん! これならきっと勝てるよリン!」

「勝てる? って何に? あ、そっか! この訓練ってリンの復讐の為だった! ちょっと楽し過ぎてあたし頭からすっぽ抜けちゃってた」


 そういえば、皆は復讐の為と言う事は知っているけど、その相手が地下組織だってことはまだ知らないんだったな。ちゃんと折を見て話さないとだよな。筋は通さないと。


「でも綺麗でした! 海の中の線香花火のようで!」

「まあ、閃光だけに……な」

「いやいや! 海の底まで一体何十キロあるのか分かりませんが、それがあれだけ光って見えるんですから、地上で使ったらヤバイなんてもんじゃないですよ!」


 言ってる言葉とは反対に、ジュンタの目がワクワクが止まらないになっている。


「とりあえず発火も発電も出来た。後は磨きをかけるだけだな」

「なら、一旦最初の岩場に戻らない? お腹も減ってきたし、そろそろお昼かなーって」

「そうですね! 焼きもろこしとか焼きそばとか焼きイカとか食べたいです!」

「あ、いーねー! あーしも焼きイカ食べたいなー、太くて硬いのが好きーっ!」

「アゲハちゃん、焼きイカは柔らかいのも美味しいですよ!」


 待て晶! 今のは間違いなくアゲハがオレに向けた弄りだ。ほら、アゲハを見てみろ! 恍惚とした笑顔でオレを見て舌なめずりしてるじゃないか。14歳のお前にはまだ早いぞ!

 とはもちろん言えない。晶はまだ柔らかいイカのままでいいからな!


「確かに俺も腹が減ってきた。天南の言う通り、一旦地上に戻らないか?」


 ということで、午前の訓練はここら辺で終わりにして、地上へ戻る事になった。

 ちょっと帰還場所に迷ってしまったが、何とか無事岩場に戻り、陸に上がる。


「……あれ? あんなにいた人、居なくなってないか?」

「え、砂浜に誰も居ないんだけど……え、こわっ!」


 皆で顔を見合わせ頭を傾げてると、遠くからこっちに向かって叫んでいる声がする。


「おーい! 君たちー! 避難警報! 津波警報聞こえなかったのかー!」


 よく見ると警察の方だった。


「君たち今までどこに居たんだ!? 警報聞こえなかったのか!?」


 すみません深海に居ました。なんて言えるわけない。咄嗟にジュンタが答えた。


「ええ、岩場にいましたけど、何かあったんですか?」

「何かあったって……。さっきデカイ地震があっただろう!」

「地震? ですか?」

「ああ、ここから100キロ程先の海底が震源らしいが、ここの震度は5だったから、一応津波を警戒して海水浴の客は道路まで引いてもらったんだよ」

「ええっ!? なら海の家は!? 私の焼きもろこし! 焼きそば! 焼きイカはー!?」

「あんたら、多分、今日はもう無理だなー」


 警察の方のとどめの一言でお腹減り組が崩れ落ちた。


「と、とりあえず荷物回収して、どっかでお昼食べようか、オレ奢るからさ」

「た、食べますー。リン先輩のオゴリでー」

「あ、あたしも、オゴリ飯でお腹いっぱい食べたいー」

「というか、地震ってさっきの海底で爆発させたアレが原因で間違いなさそうですね」


 ジュンタの一言で、皆の顔に「やっちまったな感」が出ていた。


「あーし、ここ来た時良さげなお寿司屋さん見つけたよー? そこにするー?」


 海に近いだけあって、現地の寿司屋は美味しいに決まってる! ナイスアゲハ!


「アゲハ天才か! 現地の寿司屋だ、絶対に旨いよな!」

「だよねっ! やった! あーし、回らないお寿司って初めてなんだー! 嬉しいーっ!」


 オレの腕に抱きつくアゲハを見て変な声をあげる天南さん。


「あああ、あたしもカウンターで食べるお寿司なんて人生初よ! リンのオゴリって事だから遠慮なく食べるわよ! それとそこくっつき過ぎーっ!」


 ヤキモチを焼く天南さんを見て、弄りまくるアゲハと晶。なんとも微笑ましい光景である。



    ◇◇◇



「へい! らっしゃいっ! おっ! 若い方ばかりだと店に活気が入っていいねぇ! 今日は他に客もいないから、皆さんカウンターへどうぞ! 何から握りますかね!」


 元気のいい大将で良かった。女性陣の目がこれぞお寿司屋! みたいな期待の眼差しで満ちている気がする。


「ね、リン。こういう時って何から頼んだらいいの?」


 天南さんが聞いてきた。


「あ、そっか。アゲハも天南さんも初めてだもんな。そういう時はこう言うといいぞ」


 俺はまあ見てな、ってか感じに大将にお願いする。


「大将、女性陣は今回が初めての寿司屋なんで、こう、記憶に残るような、おすすめの旨いやつガンガン頼むよ!」

「旨いやつってなると、結構いい値段しますけどいいですかい?」

「ああ、気前良くやってくれ! 金ならある!」


 大将に向けてニヤッと笑ったら、ニヤッっと返してくれた、ノリの分かる大将だ。


「よおし! なら任せろぉ! とびっきり旨いの握ってやるから!」


 ノリにノッた大将が次々と見事な腕前を披露する。そのどれもがめちゃめちゃ美味かった。

 皆でお腹一杯まで食べ大満足した。大将にお礼を言って店を出る。


「めちゃくちゃ美味しかったぁーっ! 現地のお寿司ってこんなにヤバいんだねーっ!」

「私もお腹いっぱいです! ごちそう様でした! 旅館の晩御飯も楽しみですね!」

「あたしが今まで食べて来たお寿司って一体……」

「リン、良かったのか? 全部奢ってもらって」

「全然余裕! 余裕!」


 宿に戻るにはまだ少し時間が早い。食後の散歩ってのもありだよな?


「食後の散歩に羽黒神社の五重塔見物。ついでに階段全部登って本殿でおみくじ引くってのはどうだ?」

「面白そうです! 私行きたいです!」

「俺も初めてだから行ってみたいな」

「僕も初めてですね。確か国宝でしたもんね、興味あります」

「皆、元気すぎない!? ほんとはお昼寝したい所だけど、あ、あたしも行くわよ?」

「ちょ、あーしお腹いっぱい過ぎて、歩くのキツ……。リン、おんぶしてー」


 皆の手前おんぶは出来なかったけど、周りから見えない魔所で上空に飛び上がり、羽黒神社まであっという間に到着した。

 入り口の鳥居横にある駐車場奥に、見つからない様に着地。

 海側の騒がしさとは真逆で、静けさと森林の香りが空気を凛とさせ、荘厳な雰囲気を漂わせている。


「うわー、雰囲気ありますね! 空気が気持ちいいです!」

「ホントねー! 海の底とどこか似てる感じもするわね」

「早速、五重塔まで行ってみようぜ」

「ちょっ、リン、おんぶー!」


 おんぶから譲歩してもらって、アゲハの手を引く。

 木造で頑丈に作られた大きな門を抜けると、狭い階段がずーっと下に伸びている。


「下? ですか? 山なので上に上るイメージだったんですが」

「そうね、下に伸びてるわね」


 晶と天南さんが不思議そうに首を傾げる。

 ショウゴとジュンタは既に降り始め、すれ違いで階段を昇ってくる人と挨拶を交わす。


「あ! お兄ちゃんズルイ! 私も行くー!」

「あたしらも行きましょ、リン!」


 そう言って天南さんはオレの手を引いて降り始める。


「あ、わかった! 天南さん、滑り落ち防止にオレの手を保険にしてるだろ」


 ニヤっといたずらな笑みを投げかけてみたら


「んなっ! ち、ち、違うわよっ! ん? あ、いあ、ち、違うくないけど! 違うわよっ!」


 どっちだよ! と、突っ込むところか?

 そう言いながら顔を背けた天南さんの、ほっぺと耳が赤くなっていた。


「そっか」


 流石にこの急な下り坂をアゲハの手を引いて降りるのは危ないので、能力でヒョイっと背中にアゲハをおんぶした。


「えへへへっ。リン、大好きーっ」


 耳元でコソっとオレにそう伝え、全体重をオレに預ける。そのお尻をポンポンと軽く叩いて返事をした。

 天南さんは「しまった!」って感じで悔しい顔をしてた。

 五重塔観光とおみくじを引いた結果は、また別のお話。

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Side Story があります! 目次「 Side Story 」の章に掲載。

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