クィーンリーエスト
夜の風に当たると、悩みとか恐怖とか不安な気持ちが消えて、心が少し楽になる。
高校二年生になり春休みが明ける直前、私は学校に行く事が怖くなった。
理由は分からないけれど、一日一日と登校日が近づくに連れてただただと恐怖が大きく募っていって、私は学校を一日休んだ。
そこから私は学校に行けなくなり、一ヶ月近く家に引き籠もり、ずっとゲームやアニメを見て過ごしていた。
けれど、その間もずっと恐怖は消えることなく、心を痛めつけていて……学校に行かないと将来大変な事になるから行かないと……でも、こんなに休んでいるんだから、余計学校が怖い……明日こそ行かないと……でも……
ずっとそんな堂々巡りが寝る前と起きてすぐ、そしていきなり襲って来る毎日で壊れそうになっていた時、夜に散歩をするといいという動画を見て、私は夜に散歩をし始めた。
星が輝き、満月がこちらを優しく見下している空の下、人も物も風も全部が落ち着いていて、そのおかげか私も心のざわつきが静かになる。
誰もいない公園、明かりの付いてない家々、赤と黄色が点滅する信号。
昼には見ることが出来ないそんな景色を見ながら、誰もいない道をただひたすら私は歩いて行く。
十分、二十分、三十分と時間が経ち、気が付けばもう少しで知らない場所。
私は別に迷子になる趣味なんてないので、
「……そろそろ、帰ろう」
歩みを止めて引き返す。そして、帰りは帰りで来た道とは全く違う道を選んで、帰って行く。
たった一人の、何の変哲もない寝る前の、平穏で穏やかで私の好きなそんな時間。
それがその日、ある一人の少女に出会い、音を立てて崩れた。
「綺麗……」
家である団地から五分もかからない場所にある公園。その街灯の下にあるベンチに、その少女は座っていた。
白いワンピースを着て、長い長い黒髪を風で靡かせる、絹のように白い肌のその少女。
そんな少女に私は一目で恋をした。
私は無意識に歩を進め、少女に近付く。そして目が合い、
「あなたは……」
思わず話しかけると、ドキッとする程の可愛い笑みを浮かべて私の瞳を覗き、少女は口を開いた。
「私は、星崎夕姫。あなたは?」
「わ、私は、錦美守」
久しぶりに声を出したおかけで、小さくて掠れてしまうけど、夕姫はそんな事を気にする様子なんてなく、
「美守、隣においで」
手招きをして私を隣に誘ってくれる。
「ねぇ、美守はどうしてこんな時間に外出てるの?」
私が隣に座るとニコニコしながらこちらを見て、無邪気に話しかけてくる夕姫。
私は少し迷ったあと、正直に答える。
「毎日怖くて……だから夜、散歩してるの」
「そうなんだ。私と一緒だね。ねぇ、美守は何が怖いの?」
私の回答に夕姫は一段と笑みを浮かべて頷き、少し顔を近付けて聞いてくる。
私は言葉に迷いながらも、一生懸命に怖いものの正体を話す。
「学校が怖くて……私、最近不登校になったんだけど……なんかずっとこのままでいいのかなとか、将来どうなるんだろうとか、学校に行かないといけないって分かってるけど……行くのがすごく怖くて……」
「美守。生きてたら、なんとかなるよ。だから、大丈夫。ね?」
「……っ!うっうん……そう、だよね……」
夕姫が優しく言ってくれた大丈夫、という言葉に私は目を見開いて、感情がぐちゃぐちゃになって涙を流す。
「あっ、えっーと……大丈夫、大丈夫。いい子いい子」
すると夕姫は私を優しく抱きしめて、頭を撫でながら更に優しい言葉をかけてくれて……夕姫に抱きつき胸の中で子供のように泣きじゃくる。
私はたった一言、大丈夫って言葉が欲しかったんだ。
私は優しく抱きしめられて、頭を撫でられたかったんだ。
誰でも良かった。私はただ、誰かに慰めて欲しかったんだ……それを一目惚れした人にしてもらえるなんて、私は今すっごく幸せだ。
「……夕姫……ありがとう……本当にありがとう……」
「私、そんなお礼される事してないと思うけど……でも、それだけ苦しかったんだね、美守。いっぱい泣いて良いんだよ」
「……うん」
それからしばらくいい匂いのする夕姫の胸で泣き、私は落ち着き夕姫から体を離す。
「もう、大丈夫?」
「うん」
夕姫は心配そうに聞いてくれ私がしっかり頷くと、また可愛い笑みを浮かべて、
「私、そろそろ帰らないと。ねぇ、美守。明日も来てくれる?」
優しく、そして少し不安そうな声に、私は何度も頷いて、出来る限り笑って言う。
「うんっ!絶対に明日も来る!」
「やった、じゃあまた明日っ!」
私の返事に夕姫は物凄く嬉しそうに笑い、手を振って別れる。
……本当に可愛いな
◆
「えへへっ、そうなんだ。美守って意外とやんちゃだね」
夕姫と出会って一週間。毎日公園で会い、色々な話をお互いにする。
小学生の頃の話や、将来なりたいもの。今は、中学生の頃先生に怒られた話を。
「私、やんちゃかな?」
「そうだよ、やんちゃだよ。ふふ、美守とこうやってずっーと死ぬまで話してたいな」
「ずっと話せるよ!大人になっても、おばあちゃんになっても、毎日話そうよ!」
「うん。毎日飽きるぐらい話そう」
優しく笑う夕姫。でも心なしか前よりも元気がないような……
「ねぇ、美守。私のお願い、聞いてくれない?」
「お願いって何?」
「頭、撫でて欲しいの。だめ、かな?」
ちょっと恥ずかしそうにこちらをチラッと見て、頭を差し出して来る夕姫に、私はドキドキしながらも手を動かして、
「な、撫でるね……」
夕姫の綺麗な髪の上から、優しく頭を撫でてあげる。ゆっくりと丁寧に数分の間撫で続け、
「美守、もう大丈夫。ありがとう」
私にお礼を言って夕姫は頭を上げた。安心したような優しい表情。でも、目の端しには涙が浮かんでいて……夕姫に始めて会った時してくれたように、私は立ち上がって優しく抱きしめ、
「夕姫、大丈夫。大丈夫だからね」
夕姫の頭を撫でてあげる。
すると、ぎゅっと抱きしめられて私の胸に顔を埋めた夕姫は、静かに泣き出した。
「いい子いい子」
数分、もしかしたら十数分、私の服で涙を拭いては、悲しい嗚咽を漏らす。
その度に私は優しく言葉をかけながら夕姫の頭を撫でていて、だいぶ落ち着いたのか私の胸の中で一回深呼吸をした夕姫は、ゆっくりと私から離れる。
その顔はどこからどう見ても、可愛くて強さを持った、まるで女王さまの様な顔で、夕姫は笑うといきなり立ち上がる。
その瞬間、ふらっと夕姫が倒れそうになり慌てて抱きしめると、夕姫は笑いながら、
「ねぇ、美守。やっぱり私、女王様になりたい……いや、優しい優しい女王様になるよ」
前も語っていた夢を、まるで必ずなるように、決まった未来のように宣言する。
私は正直、なんて言葉を返したら良いのか分からない。でも、もし夕姫が女王になったのなら私は……
「私はなら、夕姫を守る勇者になるよ。びっくりするぐらい強い勇者に」
「ふふっ、嬉しい。すごく嬉しいな、勇者様」
「なっ、からかってるの?」
「いや、全然」
私と夕姫は抱き合いながらしばらく笑い、どちらからともなく離れて行く。
「じゃ、帰るね」
「うん。また明日、夕姫」
「また明日、美守」
私が手を振ると、嬉しそうに手を振り返して帰って行く夕姫。
私はそれを見送りながら、一言ぼそっと言葉を零す。
「勇者様、ね」
◆
夕姫と出会ってから二週間程が経った。色々話をするうちに分かったのだけれど、どうやら夕姫は最近貧血が酷いらしい。だから急に立ったりすると、ふらっとするんだとか。
◆
夕姫と出会ってから二週間と一日が経った。その日もいつも通り楽しく色々な話をして、
「また明日、美守」
「うん。また明日、夕姫。ぶつけないように気を付けてね」
「私が腕ぶつけたぐらいで、心配し過ぎ。でも、ありがと。じゃ……」
腕を壁にぶつけたらしく、あざが出来ていた夕姫を心配しながら見送り、私も家へと帰った。
◆
夕姫と出会ってから二週間と二日。その日、夕姫は朝になるまで来なかった。
きっと何か用事があったのか、もしくは風邪でも引いたのか……私は明日は必ず来ると自分を信じ込ませて、重い足取りで家へと帰った。
◆
夕姫と出会ってから四週間と二日。来なくなった日以来、毎日朝まで待っているけれど、夕姫は一度もこの場所に来てくれない。
その日もまた朝まで待ち、家へと帰る。
団地の階段を登り、三階に。そして扉を開けて、自分の部屋へと戻る。
もう気が付けば五月も中頃。同じ様な毎日に、私は恐怖とは違うまた何か違うものを、感じ出していた。
どうしようも出来ない運命が、優しくこちらに忍び寄り、私はそれから逃げるようにこのままではいけないと思う。
「学校……まだ、間に合う」
時計を見てその言葉を行った瞬間、心臓が掴まれたように跳ね上がる。
けれど頭の中で、大丈夫、とたった一言夕姫の声が聞こえて、私は制服に着替える。
高校一年生の時には学校に行っていたので、慣れたように制服を着て鞄を持ち、玄関に。
怖い……嫌だ、行きたくない。でも、でも……夕姫、力をちょうだい。
玄関で数分蹲ったあと、私は夕姫の顔を思い出し、靴を履いて扉を開け、階段を降りて、学校まで歩いて行く。
一歩、たった一歩学校に近付くだけで、体が分かりやすく悲鳴を上げて、心臓が大き鼓動し、体の力が抜けて、吐き気がし、全力で嫌がる。
でも、それでも、私は歩き続けて、学校の門を潜り中へ。そしてスマホを取り出し、学校からの連絡が見れるアプリを開き、自分の組を見つけて靴箱に行き、二年二組二十五番、錦美守を探す。
「……あった」
靴箱に靴を入れて、一年の頃持って帰ってきたままの上靴を鞄から取り出して履き、教室へ。
幸いすぐに教室は見つかり、意を決して中へ。
入った瞬間、どこの誰だと言う視線がちらほら向けられるけれど、不思議と恐怖は感じず、
「あのっ、私の席……分かる?」
一年の頃一緒のクラスだった、優しい女子に話しかけ、
「ここだよ」
席に案内してもらい座る。席替えをしたのか出席番号順ではなく、私の席は窓際の一番端の後ろ。
席に座るとクラスの皆が私に視線を向けることはもうなく、ただゆっくりと時間が経ち、授業が始まる。
学校に来て、教室に入って、席について……不思議と恐怖は消えた。
机の中には、春から一度も来てないので、新品の教科書が全て入っており、授業でも特に何か言われることはなく、四時間目の授業が終わった。
私はお弁当を今日持ってきてないので、トイレにでも籠もろうかなとそう考えて席を立とうとした時、不意に女子の陰口が聞こえた。
「星崎夕姫が消えた思ったら、今度は後ろに変なのが来た」
「ねー。今更来て、何するんだろう」
私はその陰口に、思わず立ち上がる。今、知らない女子が、星崎夕姫と言った。
目の前のこの空席ってもしかして……私は恥も後先も考えずに、陰口を言った女子に近付き、
「ねぇ、私の前の席の子の名前、もう一回言ってよ?」
もう何も感じることなくただただ問うと、女子は少し怯えながらも、
「な、何急に。星崎夕姫だけど……」
「髪型は?」
「か、髪型?黒髪のロング」
「もしかして、色白?」
「そ、そうだけど……」
私は女子が頷くのを確認して、教室を飛び出て職員室に向かう。
するとたまたま入ってすぐに担任を見つけて、話しかける。
「せ、先生……あのっ……」
「どうしたの?西野さん。落ち着いて」
「あのっ、私の前の席の子、星崎夕姫さんって今、どこにいるか分かりますか?」
久しぶりに全力疾走をしたせいで、荒い息を繰り返しながらも、先生に聞く。
「……月乃総合病院で、入院してるわ」
先生の答えに私は間髪を入れずに言葉を返す。
「た、退院はいつなんですか?」
「西野さん。星崎さんとは仲が良いんですか?」
私の質問に先生は答えず、私の瞳を覗き込んで聞いてくる。
それに私は頷き、真っ直ぐに言う。
「はい。とっても」
「なら、今すぐ行ってあげなさい。場所、分かるわよね?」
「えっ、あっ、はいっ!」
先生の言葉に頷いて、私は職員室を出て靴箱に向かい、靴を履き替え、学校の門を潜って、月乃総合病院まで走って行く。
学校に行く時とは違い、恐怖も吐き気もなくただ足が疲れて、息が上がっていく感覚だけ。
一歩、一歩と確実に走り続け、二十分ぐらい経って、月乃総合病院へ。それからすぐ、中に入って受付へ。
「あのっ、星崎夕姫さんの面会をお願いしたいんですけど……」
「星崎さん……星崎さん……はい、こちらの紙に名前などをご記入下さい」
看護師の人から渡された紙に名前等を書き、
「ど、どうぞ」
「……はい。四階の七〇七号室です」
確認してもらうとバッジを渡され、それを制服に付けながらエレベーターを待つ。
少し待っているとエレベーターが来て四階を押し、数十秒で扉が開く。
私は心を落ち着けさせながら、七〇七号室を探して、
「ここだ……」
中へと入り私は一瞬思考が止まる。六つあるベットの内五つは空いていて、窓際のベットに少女が一人眠っている。
夕姫だ。でも……明らかに最初会った時と比べて痩せて顔色が悪く、まるでまるで……もう死んでしまうような、そんな、そんな……
「夕姫!夕姫!私だよ、美守だよ……目を開けてよ……」
夕姫のベットの隣に行き、私は悲鳴に近い声で夕姫に声をかけ続ける。
でも、返事も反応すらなく、ただただ私の心臓の音と私の荒い息しか聞こえない。
「夕姫……夕姫……いっぱいお話しようって……大人になっても、おばあちゃんになっても……お話しようって言ったのに……」
私の目からはとめどなく涙が溢れ続けて、私はベットの横で膝をつく。
色々な思い出が、夕姫の声が、頭の中で再生されて……ベットのシーツを握りしめながら、私はそれでも夕姫の顔を見て、伝えたかったことを伝える。
「私ね……夕姫……会った時、あなたに一目惚れしたんだよ。可愛くて、まるで妖精みたいで……私、あなたのことが好き……大好き……ずっとずっと伝えたかったんだ……」
言葉に詰まりながらも、私は涙を流して夕姫に伝える。
それからしばらくの間、夕姫の隣で泣き続けていると、ガラッと扉が開き、私の後ろで誰かが止まり、
「あなたは……」
驚いたように言葉を零した。その声に私は泣きながら顔を上げる。涙で視界が霞んでいるけど、それでもすぐに分かった。夕姫によく似た、女性の人。きっとお母さんだ、と。
私はなんて言えばいいのか分からず、泣き続けていると、夕姫のお母さんは私の隣でしゃがみ、夕姫にとってもよく似た優しい声で、話しかけてくれる。
「ありがとう。夕姫のためにここまで来て、泣いてくれて。この子きっと喜んでるわ。あなた、錦美守さんよね?」
「えっ……どうして……」
名前を呼ばれて驚く私に、夕姫のお母さんはベットの隣りにある引き出しを開けながら、
「時々私に話してたわ。お友達ができたって……これ、あなたに」
中からピンク色の封筒を取り出して、私にくれた。
「……ありがとう。今まで」
「あっ、あの……夕姫は病気、なんですか?」
「ええ。白血病よ……夕姫、あなたは私の自慢の娘よ。今までありがとう」
夕姫のお母さんは何かを感じたように、笑って夕姫に言葉をかける。
その数秒後、ピーと無機質な機械の音がして……
「えっ……」
夕姫は亡くなった。享年十六歳。
私はその瞬間あらゆるものが壊れて、頭の中が無茶苦茶になる。
「美守さん。夕姫の友達でいてくれてありがとう」
「いやっ!そんな……」
私はそれからあまり記憶がないけど、長い間泣きじゃくっていた。
◆
病院を出る頃には辺りはすでに真っ暗で、空は夜空へと変わっていた。
私は重い足取りで無意識に歩き続け、夕姫と最初に会いずっと話していた公園へと着く。
街灯の下のベンチ。そこに私は座り、封筒をスカートのポッケから取り出して、中を取り出すと、どうやら夕姫が私に書いた直筆の手紙で、ボロボロと涙を流しながら読む。
───────
美守へ
この手紙がいつあなたに届くかは分からないけど、きっと届くと信じて今、病院のベットの上で書いています。
まずは、ごめんなさい。いつもの公園のベンチであなたは優しいから、今でも朝まで待っているかもしれないけど、私は白血病という病気で、あなたに会った時にはすでに寿命が一ヶ月程しかなかったんです。
もう私は、遠くへ歩けない体になってしまいました。
あなたに会った最後の日、私のあざを心配してくれて、私はとっても嬉しかった。でも、本当はぶつけたんじゃないんです。白血病になると、酷い貧血や何もしなくてもあざが出来るようになるんです。
今思えば、私はあなたに言いたいことを、伝えたかった事を、何一つ言えていません。
白血病の事も、死ぬのが怖くて夜散歩していた事も、そして、あなたが好きだという事も。
苦しかった。辛かった。ただただ、死ぬのが怖くて、私はずっと怯えてた。
でもあなたに会えて、あなたと会話をして、私は死ぬのが怖くなくなった。
将来の夢を話した時、私が女王様になりたいと言ったら、あなたは笑っていい夢だと、馬鹿にすることなく言ってくれた。
頭を撫でてなんて、子供じみたお願いをしても、頭は優しく撫でてくれて、おまけにハグまでしてくれた。
私は嬉しかった。本当に幸せだった。まさか最後にこんな嬉しいことがあるなんて思いもしなかった。
美守、私はあなたが好き、大好き。世界で一番大好き。
また、いっぱいお話しようね……バイバイ。
星崎夕姫より
───────
「夕姫……夕姫……どうして?なんで?……私を置いて行かないでよ……」
手紙が涙でびしょ濡れになる。悲しすぎて息がまともに出来なくなる。あー、夕姫に会いたい。いっぱいいっぱいお話したい。
こんなの……こんなの……あんまりだ……
泣いて泣いて泣き続けて、数十分、いやきっと数時間、私はベンチの上で蹲っていた。
涙が枯れて、悲しさが少し落ち着いた時、私はある一つの事を決心して、深呼吸をして、ゆっくりと立ち上がる。
そして私の家である団地に向かい、階段を登っていく。一階二階三階……四階、五階。そして屋上。
一歩、また一歩と歩みを進める。
空には星が輝き、月は目を閉じている。
私は、大事な手紙をスカートのポッケに入れ直して、錆びた鉄の柵の前へ。
夜の風に当たると、やっぱり少し心が楽になる。
悩みとか恐怖とか不安な気持ちが消えて……
「夕姫……私、女王になったあなたに会いに行くよ。勇者になってさ……だから、待っててね……」
重力が私の体を引っ張り出すと同時、私は目を閉じる。
───────パチッーン……
錦美守、享年十六歳。
最後まで読んでいただき、ありがとうございますした。これ、バットエンドだと皆さんは思いますか?
この作品は、pixivで小説を書いてみよう!と思って書いた作品です。
正直な話をすると、不慣れだからでしょうけど、あまりpixivで小説書くの向いてないなー、って思いました。なろうの方がなんかいいです。
で、ここからが本題なんですけど、続きが出ます。というか、続きがある前提でこの話書いてまして……やっぱり悲愛は向いてないです。
ハッピーエンドが良いじゃないですか。ここで終って喜ぶ方もいらっしゃるとは思いますけど、すいません。続きを来月ぐらいには投稿します。長編です。
あと最後に、エロいの期待してた方いたらすいません。でも、今月か来月には投稿するはずなので許して下さい。
では!
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