表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/28

第9話

「おはよう、よく眠れたか?」

「……おはよう」


次の日、朝目が覚めるとルタが私の覗き込んでいた。

どうやら約束通り起こしてくれたらしい。


「朝飯食べるか?」

「ううん、お腹空いてない」

「まぁ、食事の習慣は徐々につけていけばいいよな」


ハンモックから降りると早速何かを渡される。


「じゃあ起きたことだしこれに着替えてくれ」

「1人じゃ無理だから手伝って」

「……分かった」


いずれ自分でも着ることができるようにならなくては、と思いつつも分からない部分が多すぎるからまだ1人では厳しいのだ。


「こんな感じかな」

「鏡見せて!」


昨日と同じように鏡を見せられて映ったのは、白と青を基調とした可愛らしいドレスを着た自分だった。

今までこんな綺麗なものを身に着けたことが無くて、思わず見惚れてしまう。


「おー、思ったより似合ってるな」

「本当!?」

「ああ」

「やったぁ!」


嬉しくなってその場でくるりと回ってみる。

スカートがふわりと揺れた。

その感覚が楽しくて何度も回ってしまう。


「おい、そんなに回ると、」

「ぅわ!」

「ほら言わんこっちゃない」


ルタが抱き留めてくれたおかげで転ばずに済んだが、少々目が回っている。

そしてなぜかルタは何も言わずに私のことを持ち上げた。


「え、なに?」

「…軽いな」

「そう?ご飯あんまり食べられなかったからかも」

「じゃあこれからは食べるようにしような。少し肉をつけないと服がずり落ちてくるぞ」


降ろしてもらってから意識すると、たしかに背丈はあっていても服が体のラインに合っていない。


「折角選んでくれたのに……ごめんなさい」

「別に謝ることじゃないだろ。これから健康的になればいい」

「…うん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ