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は〜てぃさん

作者: ゆう遊

は~てぃさん~パティシエ~ 

    



今宵の主役は、そう、あなた。


いつもたくさんの人を喜ばせて、たくさんの人に笑顔を届けている

その名は、は~てぃさん♪


小さいころ夢見ていた世界。

自分の作るもので人々を幸せにしてきた人パティシエ、それがは~てぃさん♪


でもね、今宵はなにもしないで!


そう、だって今日はあなたの特別の日だから☆☆☆


お庭に 丸いテーブルをおいて、囲むように椅子を並べて


テーブルクロスを敷いたら、準備万端!


足元には冷えたワイン。机の上にはろうそくの灯。


まだすこし肌寒い春先に、桜色のブランケットを用意したわ。


さ~音楽は何にしようかしら?


うん、祝福モードの明るい曲ね♪


るん♪と振り向きざまにステップ♪


ナプキンやナイフやフォークが運ばれてきて、おいしそうな前菜やスープ

やパンが食卓に並び、パティシエさんは目を丸くする♪


そう!今日はアニバーサリー♪


は~てぃ さんはいてもたってもいられなくなり、キッチンに走っていって

おんおん泣く。

そしてひとしきり泣いたら、いつものおだやかな笑顔にもどって、

最高のこの日に、そこに集う家族や友人と動物たちに囲まれて、

幸せそうに食事をする。


いつもはね、つくってあげて、演出してあげて、人にしてあげてばかりの人。


今日はね、主役!


みんなで踊ったり、食べたり。。

ひとしきり騒いだら、笑ってみんなご機嫌に♪


は~てぃ さんはお庭に面した湖のほとりに呼ばれて、いわれるままにむかうの。


湖面にはボートが一隻。小さな光の環が見えて、は~てぃさんは首をかしげる。


どこかでみたよ~な、、、


どんどん近づいてくるボートに見覚えのある人が乗っていた。


昨日は~てぃさんにケーキを依頼した女の子がにこにこ笑っていた。


こんばんは!は~てぃさん!

私に作ってくださったケーキ、

これは実はあなたへのプレゼントだったのよ!


は~てぃさんは何がなんだか分からないという顔のままボートの少女から

まあるいケーキを両手で受け取り、ろうそくを覗き込んだ(^^)


そこには、街中のみんなからのお祝いの言葉と感謝の気持ちが書いてあった♪


は~てぃさんは忘れていたけれど、今日は60歳のお祝いだったのだ。


ほんのり紅茶とウイスキーの香りのする上品なケーキは、素敵な紳士にぴったり

の、世界でとびきりの気の利いたオーダーだったのです♪



は~てぃさんは、この街で生きてきて、素晴らしい仲間にあえた喜びでいっぱいに

なりました。


みんな、どうもありがとう!

明日からもまた美味しいケーキをみんなに届けるよ♪


は~てぃさんのほころんだ顔と共に、周囲にぱっと桜の花が咲いたかのような一日になりました。


ご拝読ありがとうございます♪


後ほどYouTube音読音声をアップいたしますのでそちらも併せてお楽しみ下さい★

YouTube↓

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