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レヴェネイター  謎多き魔法探偵と霊量士(クォルタード)の活動録  作者: トッキー
第2部 桃京血徒戦線 暴走する神造兵器・血徒(ブラディエイター)
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第220話 都市解放作戦・Bチーム


兵庫(B) 間城 渡野 文香 ドガ 韋車 田村    ナビゲーター エレクトリール



「福岡という場所に向かったメンバーから、結界石などが確認されないという情報が来ています。またハーネイトさんから、可能な限り汚染されている場所を浄化してほしいとの通達が来ております」


 エレクトリールは任務領域に入る前に、ハーネイトから福岡組で起きたことについて話を聞き、それをチームメンバーに通達した。


「そうですかエレクトリールさん。今までとは戦い方が違ってくるのかな」


「でも、やることは意外と変わらなかったりしてね」


「どちらにしたって、私の出番もたくさんあると思うなあ」


 今までのAミッションと違い、結界石を壊し戦うのではないやり方に戸惑いつつも、結局大体やることは変わらないと前向きに考え、任務に臨むことにしたのであった。


「面倒なことに巻き込まれちゃったねえ。だけど、やるしかねえよなあ!」


「勿論だ、止めなければ犠牲者が増える」


「私たちも効率よく戦うしかないぞ」


 韋車はいつも通り飄々とした感じでふざけつつも、気合の入れようは他メンバーよりも人一倍であった。ドガと田村も韋車の様に意気込みながら、最小限に食い止めると決め脚を進める。


 だがもちろん、敵はどこからか現れ、徒党を組んで彼らに襲い掛かる。しかし今の韋車たちを止められるものではない。現場に入ると、そこはいつもの風景と異なる、禍々しい血の海で地面が満たされていた。


 そこから現れる血屍人の数々に思わず全員が息をのみながらも、攻撃態勢を整え任務を開始するのであった。


「そうら、そこにいるのかい?さっさと落ちな!UAトリガー、ブレイザー!」


「グルォオオオ」


「レイオダス、そうか。じゃあ合わせるぜ、ツインマグナブレイザーだ!」


「グルァアア!(汚物は消毒だ)!」


 韋車はいの一番に、早速ハーネイトが開発したUAを使い、火炎放射器を選択し召喚、霊量子を放射し血屍人を纏めて吹き飛ばす。それに合わせレイオダスが、韋車に同時攻撃を提案し、乗った彼は相棒と共に強烈な放出攻撃を行い、まとめて浄化する。


「相変わらず息が合うな」

「韋車とレイオダスは、強く結びついているんでしょうな。っと、カーズ、左翼の方を!」


 フィールドを駆けながら韋車とレイオダスの息のあった攻撃にドガと田村も負けじと攻撃を仕掛ける。


「ええ、ファントムスクリームロアーーーー!」


「相変わらずだな。では俺もこいつを!ガトリングだ!」


「全く、私もやらねばな!カンタレーラ、合わせてくれ」


「ええ、貴方。行くわ、紫樹縛殺陣しじゅうこうさつじん


「行くぞ!UAトリガー・ショットガン&CPF・魔柱鉄杭!」


 2人、ではなく合計4人の怒涛の総攻撃が炸裂、広範囲を汚染していた血徒の呪血を吹き飛ばし浄化、その攻撃範囲にいた血屍人も蒸発したのであった。すでにこの2人は、新技術を自分の物にしていた。


「ドガ博士、もう使いこなしているの?」


「あの人、流石ね。私たちも負けてられないわ!アイアス、全員にバリアを!」


「ああ、構わんが姉貴、そっちはどうするんだ」


「このスナイパーライフルを使うわ。UAトリガー、好きな武器を選べてお得セットね!」


 間城の弟、その魂が核となっている、具現霊アイアスは唐突な姉の提案に一瞬戸惑うが、話を聞いた上で向こうに陣取って監視をしている血屍人を倒すという話に乗り、不意の攻撃を防ぐために味方全員にバリアを追加で展開した。


 その間にトリガーからスナイパーライフルを召喚した彼女は、それぞれの目標に霊量子の弾丸を放ち、脳天直撃で吹き飛ばしたのであった。

 

 FPSのゲームをしていてよかったと彼女は思っていたが、実のところ狙撃の才能はもとから高いらしい。


 これならいけると踏んだ彼女は、もう少し間合いを取りながら狙撃をさらに行い、建物の屋上にいた血鬼人にヘッドショットを喰らわせた。


「分かったぜ……味方の守りは任せてくれ」


「私も手伝うわ!ってピクシア!お願いだからどんどん敵を倒して!」


「えー、私戦闘向きじゃないの」


「嘘でしょ?岩落としたり溶岩の沼地作れるのに?」


「分かったわよ、でも貴女もやるのよ!」


 一方で渡野は具現霊ピクシアと言い争いをしていた。どうもまだ連携が完全ではないものの、迫ってきた敵を倒すためには息を合わせ、石礫をピクシアはありったけ前方に飛ばしまくり、それを盾に渡野は突撃する。


「うぇーん、でもやるしかないわ!UAトリガー・ロングランス!」


「ちょ、渡野さん?なぜ近距離武器を?」


「これでもね、昔から槍術は得意なのよ!えい!」


 まさか渡野が突撃を選択するとは間城は全く思っておらず、どうしたのかと不安になるも、華麗にピクシアの放った石礫を利用しながら間合いを詰め、数体いる血屍人のうち、最も強そうな個体を突き刺して、そのままえぐるように回転させ肉体を引き裂いたのであった。


 槍の刃は勿論霊量子の力を含んでおり、血徒に致命傷を負わせ消滅させた。


 不死身かつ異常なまでの再生能力を持つ血徒も、霊量子で刻まれては傷口に小麦粉か何かを塗布されたが如く、再生が妨害されボロボロと体が崩れていく。


「ギャアアアッ!」


「はあ、はあ、どうよ!私だって!」


「結構すごいのね、渡野姉さん」


「フフフ、やったわよ!」


「待って、何かがやってくるよ!警戒態勢!」


 それからもチーム員は得意な技で暴れまくり、わずか15分ほどで汚染されていた領域の8割が浄化されていた。


 しかし監視していたエレクトリールは何かを感じ、構えるように指示を出す。するとまだ血海が残っている場所から、人らしき者が浮き上がり登場したのであった。


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