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レヴェネイター  謎多き魔法探偵と霊量士(クォルタード)の活動録  作者: トッキー
第1部 邪神復活事案 レヴェネイターズ始動!
2/267

作中の用語説明

作中に出てくる人物以外の説明をここで述べさせていただきます。

「用語解説」



 解呪任務:アペリエンスミッション (Aミッション)


 邪神や血徒の影響を異界空間内で抑える、もしくは敵の妨害を突破するために行われる解呪任務


 敵の勢力域を浄化して奪い、進軍する、いわば陣取りゲーともいえる、行動力に関して制限のない戦略シミュレーションRPGゲームのような作戦。


 手順としてはマップ分析→結界石破壊及び汚染マスの浄化→ボスを撃破するという流れになっている。 


 参加メンバーは、攻撃、スキル、アイテム、待機のどれかの行動を一ターンに実行することができる。


攻撃:任意のシンボルエンカウントに攻撃。3ターン以内に倒せないと失敗。倒せればCPを回収できパネルも敵周囲八マスを浄化。

スキル:パネル開放や味方の強化、回復などを実行可能。どれも総CP(クォルツポイント)の10~100%を消費して実行。

アイテム: 事前に持たせておいたアイテムを使用。体力やCP回復、精神値回復用の食事やグレネード各種などを使用できる。

待機:HPとCPを25%回復。精神値は10%。


 もし攻撃などでHPがゼロになるとCデパイサーの保護機能により一ターン行動不能状態となる。これは強制待機状態ともいえ、回復後また行動することができる。


 結界石


 最低2から数10個配置されている。基本的にすべてを消さないとボスのもと、あるいは次の面に進めないが一部例外がある。


・通常:順序関係なくすべてを破壊することで敵を守る結界が消滅する。

・ナンバー:書いてある数字を昇順、あるいは降順の順番で解除することで正式にロックが外れ敵に弱体効果。ルールを破ると敵が警戒し強くなる。

・外れ:当たりはずれがいる場合、外れを解除した時には浄化度の変動がない。

・警戒:壊せなかった場合警報が鳴り魂食獣が出現する。

・罠:普通に壊すと罠が発動する。しかし索敵系や解除系のコマンドスキルを使用することで普通に解除できる。

・ピース:エリアに隠されている7つの鍵を集めることで解除できる。この場合結界石は2個までしかでないらしい?

・リンク:連携している石を同一ターン内に破壊しないと復活?

・レーダー:迂闊に近寄ると探知され攻撃される?シューター、サーチャーはこれを突破しやすい


ファイアウォール


 あるアイテムを取らないと実質前に進むことができないもう一つの結界ともいえる存在。どこかに隠してあるカギを見つければセキュリティロック解除できる。のだが実はサーチャーならコマンドで解除できるという意外な弱点も持っている。


汚染パネル


 結界石などから溢れている邪神の気運や、血徒による血で汚染された場所などを指す。このマスが多いほどボスや中ボスが強化される。

 またクラス:アサシン以外のキャラは汚染パネルを超えることが基本出来ない。そのため奥に行くにはこれを開放する必要がある。

 浄化するには汚染マスの目の前に立ち、現れた敵を倒すことで消滅し安全に通行可能となる。


増幅装置


 霧パネルの有害度を上げ入れないようにしている場所はこの装置の影響を受けている。これを探し出し壊せば濃度が下がる。ただし風属性や光属性などのコマンドスキルの中にはこれを無視して突破できるようになる者がある。


浄化度


 気運や汚染地域の浄化度によりギミックや解除フラグが発生する。


 基本的に浄化度が50%を切らないと他の条件を満たしてもボス戦に挑むのは危険。周囲の影響個所を消していけばボスも弱体化するが時間がかかる。


 ストーリー進行によって遠距離から汚染地域越しへの攻撃もできるが結界の影響でダメージが減る+敵が体力をリジェネしてくるので確実にやるなら浄化レベルを上げてから実行した方が結果的に早く勝負がつく。


高低差


 場所によっては敵と味方の配置で高低差が出てくるところがある。自分より上の一のマスを浄化する際、出現する敵と味方でそれぞれ有利不利の効果が生まれる。


ヘックス

 味方が隣接、あるいは周囲一マスにいる際、戦闘にまとめて参加し支援効果も得る。場合によっては二人以上で浄化を行う必要も出てくる。包囲攻撃に関してボーナスを持つキャラもいる。



霊宝


 異界のアイテムが入っている箱。大体は霊量子片だが、後述するジェムタイトカスタマライザーに必要な宝魔石、異界元素や高額で売却できる骨とう品などが入っているときも。装備品なども割と回収でき、等級によってはすさまじい能力を秘めた装備品を発見できることも。


・キャラの能力とクラスの特徴


各キャラにはそれぞれ得意なクラスが存在し、クラスごとにできることが違ってくる。また複数の適性を持つ人たちもクラスごとに能力が違ってくる。二つのクラスを持つ人をツヴァイダー、三つのクラス持ちをドライダーと称する。

 クラスを複数所持するキャラクターは、戦闘中にクラスチェンジにより役割変更ができるため非常に重要。


1 リーダー (コマンダー)

 攻略チームの司令塔。と言ってもナビゲーターの指示を利用し効率よく現場で回す役目を負う。攻撃性能はアタッカーとシューターの間を取る。制圧用のコマンドと味方全員のCP回復量を上昇させるクラススキルがついており、いないと不便。また戦闘記録を取るのもこのクラスの仕事

 制圧用のコマンドは各具現霊により攻撃影響範囲が異なる。


2.ナビゲーター


 マップの分析や汚染度の分析、アイテム座標の特定などチーム全員の部隊進行にかかわる軍師ポジション。また特別支援攻撃、つまりMAP兵器を回数限定で使用可能。これで道を切り開くのもあり。

 基本的に開始時にGIS観測ドローンを飛ばし情報収集するのが主なやることだが、サーチャーとのデータリンクを確立しよりきめの細かい情報支援をチーム員全員に提供できる。

 


3.アタッカー


 主に中型以上の中ボス及びエリアボスの討伐に大きく貢献できる攻撃手のポジション。パネルアペリエンス時、他のキャラよりも浄化度が上がりやすくペナルティも一番受けづらい。

 クラススキルは制圧攻撃と突撃。制圧攻撃は複数面パネルの除去を行うが、リーダーのよりも範囲が大きい。これで道を切り開き結界石を壊していく。また突撃は2回行動をそのフェイズに可能とするが、使用後は防御系のコマンド(防御、回避)を次のフェイズまで使用できなくなる。

 総じて、戦いの主役になるクラスである。リーダーの持つ制圧攻撃は通常3マスから6マスまでなのに対し、アタッカーのはその3倍にあたる9から18パネルを対象に同時浄化を行えるため制圧のスピードを大きく左右するクラスなのである。


4.シールダー


 敵の攻撃を身代わり、あるいは能力で全員から守るディフェンダー。挑発の技能と組み合わせれば他メンバーを安全に奥地まで進めることができる。

 クラススキルは挑発と各具現霊ごとに異なる防御系コマンドの使用。それと範囲内に味方がおり、敵のシンボルエンカウントに襲われそうになると身代わりで防御を行える。


4.サーチャー 


 ナビゲーターと連携し、情報交換をしながら敵地の探索や作戦相談をリーダーとする役目。またパスワードを簡単に解除することもできる。ナビゲーターから地理情報を受け取った後、現地にいるサーチャーがさらに詳細なデータを集めて送ることで味方がより作戦を行いやすくなる。罠やアイテムは、正確な設置場所をドローンから把握するのが難しいためこういう役割分担を行っている。


5.シューター


 遠距離から安全に汚染パネル内に潜む怪物を倒せる。罠の影響を受けづらく、奥地にあるナンバーのついた結界石を壊すのに特に必要。攻撃時の浄化度変動が一番少ない。また罠を強引に壊すという芸当もでき臨機応変に戦える。

  また重要なクラスとして、シールダーの攻撃版というべき反応射撃がある。敵の行動にカウンタースナイプを行い敵をしとめる。


6.アサシン


 敵の中ボスなどシンボルエンカウントに対し特に効果を発揮するクラス。直接ダメージで中ボスを弱らせたり、汚染の激しいマスを標準で突破できる。忍者や暗殺者の能力を持つ人が多い。このクラスは固有スキルが人によって異なる特殊な一面を持ち、忍者は暗殺と諜報、暗殺者は暗殺と盗術、諜報員は攪乱、潜入というそれぞれ異なった能力を持つため、編成に加える際には要注意。


7.サポーター

  汚染マスの濃度を下げ進軍を支援しながら、バフやデバフを用いて味方の支援、敵の妨害を行う結構難しいポジション。ヒーラーも一応この中に入るができることが少し違う。

 クラススキルは支援スキル使用可能。各具現霊ごとに3つまで支援用のスキルをMAP適用できる。また応急治療というスキルで味方のHPを回復させることができる。逆に、このスキル以外は個人の能力によりできる内容が全く違ってくるためある意味アサシンと同じくキャラにより変わるクラスである。





霊量士関係用語


霊量子クォルツ

 物質を構成する要素の中で最も小さい存在。青白い光の粒のようなもので、原始や陽電子よりもはるかに小さい。霊界に多く存在するが、地球系惑星の大気中や物質中にも分離した状態の霊量子が無数に存在する。

 すべての物質の元なので、元素や物質の構造、成り立ちを理解すれば霊量子から自在に物を作れる。これを「創金術イジェネート」とハーネイトはそう呼んでいる。

 この霊量子の存在を知覚し、自在に操る能力を持つものが霊量士となる。


「Cデパイサー (クォルツデパイサー)」


 ハーネイトとその仲間たちが作り上げた、霊量子を用いた通信及び霊量士用補助装置。安定した通信が特徴だが、その他の機能もかなり有用。

 例えば予備の霊量子を貯蓄できる、装置自体が霊量子の盾となり装備者を守る、バイタルチェックや呼吸代替機能、更に改造の結果霊量超常現象、霊量疑体など、様々なサポート機能の拡張など汎用性と拡張性に優れる。

 

 今回ハーネイトは製作者の力により、アペリエンスミッションで有効になるスキルプログラムを開発し全員に適宜適用できる。


:スキルカスタムライザー

 霊量士の特性として、ある程度までの技能ならば一人の人間が身に着けた能力を他の人も容易に連動し習得できる。それをより明確化したシステム。他の人たちから習った技を登録する。


:レヴェネイトジェムエクステンダー(RGE)


 宝魔石ジェムタイトを用いて、自身と具現霊双方のステータスや特殊能力を向上させるパズル状のプログラム。宝石の色に応じて効果が変わる特性を持つ。

 開発費用には霊量片とジェムタイトが必要。ジェムタイトでピースを作りはめ込む。基礎ステータスが上がるものと特殊能力を獲得する系統に分かれる。


 例えば赤系の宝石は攻撃力及び力に関係する。ジェムマージカスタムにより合成すれば融合したピースを作れる。


:霊量超常現象 (クォルツ・パラノーマルフェノメノン) CPF


 魔粒子を操り大魔法を使ってきたが、霊量士のために構築された同程度の効果を持つ術式およびそれにより生成された魔法。

 Cデパイサーから使いたい技を選択すると詠唱が機械内で始まりSTANDBYモードになる。終わるとともにREADYと青文字で画面に表記される。この状況下で撃つことにより霊量子による魔法の再現というのができるようになる。

 実質大魔法の再現なので魔法業界において大革命ともいえるこの技術だが、ハーネイトは結構複雑な心境だという。


 連続/同時詠唱モード (バーストモード)


 機械から霊量子でできた魔法を放つという関係上、予約して次々魔法現象を放てるのではないかと考えたハーネイトが行き着いた結果、なんと同時に3種以上の霊量超常現象を機械内で同時詠唱し、順番に撃ちだすか同時にすべて打ち出すかを選択できるようになる強化システムを編み出し実用化させた。全弾一斉掃射時はフルバーストのコールを叫ぶ必要がある。

 これにより一人で大魔法というか霊量超常現象を用い、敵の拘束・弱体・攻撃を実行できるようになったため魔法戦での戦い方に新たな革命が起きたという。


 

 進変幻融 (アヴァンセソルセルリード)


 3つ以上の霊量超常現象を同時選択するとある順番と組み合わせで魔法自体が融合してしまう奇妙な現象。この魔法の中には属性融合が起こっているのがあり、正直相当危険。だがパターンの解読次第では戦力になる。

 アヴァンセで前進する、ソルセルリーで魔法、妖術の意味を持つフランス語。




  



:プロテクシオン・マージナイザー (PM)


 拾った装備品をデータ化しCデパイサーに取り込むことでその防具などの効果を直接身に着けずとも反映させる。


 Tミッションなどで回収した装備品をハーネイトやボルナレロ、ポプルなどが鑑定し、創金術で複製した装備品をデータ解析器にかけたのち、抽出したデータをCデパイサーに組み込むことでステータスや特殊能力などを対象者に適用できるという新たな強化プログラム。

 ただしセット品によるセット効果は対応したセット防具全てを集めデータ化し組み込まないと発動しないなどいくつか制約がある。12か所装備できるようになっており、気軽に装備変更を行えるだけでなく機動力を落とすことなく強化できる恐るべき機能でもある。


「Dダイバー(ディメンショナルダイバー)」


 Aミッションなど、異界亀裂内で戦えるメンバーのことを指す。


霊量士クォルタード


 無数に存在する霊量子を知覚、理解、再構築、具現化できる人のことを指す。武器や自身の持つ具現霊などを形成し、魂食獣や災厄獣、悪神霊などと戦う。

 この力なしにヴィダール神関係や霊界の存在と戦うのは実質不可能で、霊感の強い人ほどなる素質が高く、強力な力を持つ可能性がある。

 一方で後天的に、霊感がない人が身につけることもあり、そのカギは人体の胸骨付近にある霊覚孔の活性化ともいわれる。

 ハーネイトは能力者との関わりの中で、古代バガルタ人が先天的にこの霊量子運用能力をもつ特異伝子を持っていることに気づく。けれどそれは創金術の影響で気づくことが難しかったのであった。

 この力はもともとヴィダール神とその血族だけが使える能力であり、女神ソラはこの力を持つ能力者たちを討伐する命令を出したことがある。

 


創金術イジェネート


 霊量士の中には、霊量子をそのまま物質化するのではなく、それを組み立てて元素を作り、金属として加工し武器や防具を作ることのできる能力を持つものがいる。その力を創金術イジェネートと呼ぶ。これができるのはフォーミッド界の古代バガルタ人の血を受け継ぐものだけである。ハーネイトは特にレベルが高く、無尽蔵に素早く金属を生み出し武器やマントを作れる。また魔本変身の際に創金術経由で電魂を召喚し具現化するという。


創金士イジェネーター

 

 創金術を使える霊量士のことを指す。数がごく限られており、大体の能力者は一つの元素を極めて運用する。ハーネイトは多種多様な元素を組み立て運用でき、合金から宝石、挙句の果てに生体部品まで作れてしまうほどである。


具現霊レヴェネイト


 術者の経験や思い、学んだことに加え過去のトラウマ、後悔という負の感情が融合し、自身の分身として守護する霊となったもの。正確には霊というよりは守護思念体、アバターのようなもの。だが霊体にも効果があり、霊量子を用いて具現化し、物質化や憑依武装などで戦うことができるようになる。

 大体は具現霊を霊量子で補強しエネルギー生命体のような状態で運用することになる。

 一部の霊量士を除いて、ほとんどがこのタイプ。問題はもともと影響を受けているものが強い人物、例えば有名な偉人などの形が強く出ても、それがその本人の気質や経験を受けて元のモデルの原型が崩れるケースが多い。そのため原典通りの力が出るとは限らない場合もあり、逆にそれ以上の力が出る場合もあったり、全く違う能力が発現するときもある。

 

 基本的にまず幻霊というまだ形が不確かな霊が現れ対象者に取り付く。その対象者は悪夢に際悩まされ、壮絶な苦しみを味わう。思い出したくないことまで鮮明に思い出すからである。けれどそれをねじ伏せたり受け入れるほどの覚悟、誓い、思いを持つ人はその現霊と心を重ね、今まで体験してきたことや考え方などと融合し実態を得た現霊レヴェネイトを得る。この性質上、コアとなるのはその人が失った大切な人の魂であることが多い。

 

幻霊トラウマ


 霊量士たちの間で認識されている現象。具現霊になる前の、存在がまだ不確かな状態の現霊を幻霊と称している。これが発言するとその主はフラッシュバックを起こし悪夢を見てしまう。それらは今までの行いへの後悔や不甲斐なさなど、自分を映す鏡ともいえる。これを受け入れそれでも前に進むと意思を持った時、その幻霊は形を結び現と為す。また現霊後にも向き合い続け、乗り越えたり打ち破ったりねじ伏せることでさらなる力を生み出せる。これが真現霊レヴェネイト・オリジンである。


現霊士レヴェネイター


 具現霊を呼び出し操れるようになった霊量士のことを総称する呼び名。今回のお話はこのレヴェネイターたちが主人公である話ともいえる。



「霊装現術」


 霊量子を集めてから物質化する技術。霊量武器や具現霊の実体化、顕現化に必要な技術。



「霊量武器」


 霊量士が持つ武器。自身の愛用する道具が霊量子により変化したり、パーツが追加形成されて武器になるのが基本。これを持っただけでもある程度具現霊なしに、霊界の存在や悪魔などと戦うことはできる。


「憑霊武装」


 霊量武器、霊媒刀に具現霊を憑依させ、その形状を霊量子を持って更に変える大技。使用中は武器の性能が大幅に上がる代わり、霊と連携して手数を増やす「憑依背霊」という戦技が使用できない。


「憑依背霊」


 具現霊を自身の背後で、霊装現術により具現化し霊による攻撃を行わせる技術。霊量士として、基本となるもので、これをいかに維持できるかがカギを握る。


「霊量創甲」


 全身に周囲の霊量子を集め纏うことで発現する複合型の攻防能力。


1.光学迷彩

 霊量子の濃度が上がると光の屈折現象に異常が起き、姿が実質見えなくなる光学迷彩と同じような状況になる。


2.機動力、推進力の向上

 取り込んだ霊量子を放出、そして回収を無限に行うことで空をも自在に飛べるようになる。また全身のいたるところから噴出させることで圧倒的な速度を得る。全身バーニアともいえる。また後述する干渉及び分解現象で空気を霊量子変換すれば空気抵抗を一切無視することが可能



3.攻撃と防御


 分解や干渉は接触した相手にも影響が及ぶ。攻撃を受け止め瞬時に分解する防御、そして敵の肉体や装甲に干渉し霊量子に変換する攻撃面。どちらも恐るべき性能を誇る。


「霊量魔弾/霊量爆薬」


1 小型の弾丸に霊量子をまとわせて撃つことで、小型の弾丸でも桁違いの威力を出すことができる。


2 気体火薬ともいえる、指向性の爆薬に変化させ、気づかれずに爆破することができる 



 霊量装機


  具現霊を極めることで、自身に自分の具現霊を纏わせ巨大な機械神状態にできる。


「魔本変身」


 ハーネイト専用。彼は特定の具現霊を持たない霊量士であり、その代わりに体内に保管してある魔本に、いくつもの魂を収めており、そこから呼び出して形にする能力を持つ。呼び出したデータは体に纏ったり、召喚して具現霊として運用出来たりと幅広い。


 正確には、魔本に魂のデータと肉体の設計図があり、それをもとにイジェネート、霊装現術で表現し運用する能力となる。いわば電脳化しているデータを復元し運用する能力ともいえる。


 最大の特徴は、その種類が非常に豊富で、悪魔が96、魔人81、機鎧36、天使24種類と通常具現霊が一人一体である法則から外れている。また部位ごとに呼び出して鎧としたり、その魂の姿そのものになったりすることも容易で、豊富な変身能力を持つ。


 特に各魔本の第一位こと、悪魔の書「フォレガノ」魔人の書「藍染叢雲」機鎧の書「ネイビーゼファー」、天使の書「ヴァルキュリシア・アイン」は恐るべき力を持っている。

 共鳴段階によりその姿は変わり、最大共鳴かつ、一体だけとの共鳴の時は切り札こと「魂の解放」であらゆる窮地を逆転できる。 


「菌幻自在」


 サルモネラ伯爵専用 彼にしかできない、菌界人特有の能力を極めた姿。無数の微生物によりあらゆる姿に変身でき、また道具や武器も作成可能。霊だろうと微生物の前には捕食される運命。汎用性の高さが桁違いであり、具現霊を持たない、いや、自身が世界の具現霊である彼の切り札ともいえる。 



大魔法アルティメタムマジック


 ハーネイトやリリー、霊量士が主に使用する魔法攻撃術。0番から110番までの共通魔法と、111番以降の個人専用位名魔法が存在する。

 以前は詠唱なしには、各番台の下一桁が増えるほど発動が不安定になる傾向があったが、先代の魔法使いたちの研究本によりそれは解消されている。

 しかし依然として、3行句からなる詠唱を行ってから発動した方が威力が高く、術者によっては数百倍以上の威力を発現させることもできる。そもそもハーネイトの研究による解明以前は7行句だったので、詠唱中に攻撃を受け倒されるケースも多かったという。


 番号と属性の関係については以下の通り。


 0から29番=無属性 

 30~39番=炎属性 

 40~49番=氷属性

 50~59番=雷属性

 60~69番=風属性

 70~79番=闇属性

 80~89番=光属性

 90~99番=回復・補助属性

 100~104番=星属性

 105~110番=地属性


 となっており、それ以降の番号は位名魔導師になった者が順番に最大3つ登録し番号と技を使用する。

 詠唱の隙を補うためにはその他の能力や、協力者が必要となる。発動すれば確率で即死させる29番の「哭死」やあらゆる傷や病を治す91番の「万里癒風」など、けた違いの威力を持つ魔法が多い。しかし魔力量が低いと安定しないため、扱える人材は限られる。


 ただし今回の任務では魔粒子がほとんど地球に存在しないため、ハーネイトは新たな術式の開発に奔走する羽目になった。


 

次元ルフループ及び異界亀裂イレギュラークラック


 世界間同士での転移現象を引き起こす門のことを次元ルフループと呼び、それを観測する機械で発見できないが世界に影響を及ぼす亀裂をイレギュラークラックと呼んでいる。放置しておくと異界化ラヴィリスし、世界を侵食して飲み込むブラックホールになる。

 次元ルフループでも同様のことが起きうるが、こちらは観測しやすくハーネイトとその仲間たちならば容易く消し飛ばせる。後数が多くないので対処自体は楽なのである。

 対して後者の亀裂は突発的、あるいは人為的に起こることが多く、数が多いうえに封印作業もできる人材が限られるためかなり厄介なのである。後付け足すと、この亀裂は能力者でも近づかないと認識できない場合が多い。そこで記録をつけておけば容易く他の能力者も探すことができるため偵察は基本である。



「舞台解説」


「春花」


 地球の日本、その中でも京都の北西部にある学園都市。規模は中規模で中心部には巨大な学園こと「九条大学」とその付属校「九条高等学校」が存在する。人口は12万人程度、割合住みやすい環境であり犯罪の件数も周辺に比べ低い治安のよい場所である。周りを標高300m程度の山で囲まれた盆地となっており、夏は結構熱い。

 周りに比べ、京都の古来の雰囲気が薄く、どちらかというと街中には東京の秋葉原に似たような中央街があったり、洋風の古い建物や郊外には巨大な自動車生産工場など、やや独特の雰囲気を見せている。

 


「矢田神村」


 響や彩音たちの生まれた場所。島根と鳥取にある山と山の間にある小さな集落で、細々とした生活を送りつつも、住民はのびのびと暮らしていた。しかしある怪奇事件が多発し、住民たちが村の外に逃げ続けた影響で廃村となり、その影響で響と彩音たちは親族のいる京都に身を寄せるため移住することになる。


「桃京」


 いわゆる東京都のこと。国家の中枢があり、秘密裏に設立された特定事件解決チームの拠点がある。


「敵対存在」


「魂食獣」


 霊界より来る、魂を霊界まで運ぶ役割を持つ霊的生命体。しかし近年、本来の役割を忘れほぼすべての魂食獣が暴走し、人間世界において生者、死者の魂を見境なくむさぼり命を奪う脅威と化していた。

 ほかにも鬼や巨人、樹木に魚など種類が豊富。霊量士の持つ武器や霊でないと有効打にならない。


魂食人ソウルフォールン


 魂食獣や死霊騎士など、霊量子の刺激を受けた後幻霊トラウマを受け入れられず乗り越えられらなかった者は精神を壊され廃人となる。壊れていく魂を補うため霊量子を他の生物から奪う。また暴走し多くの被害を生み出すため早急に手を打たなければならない。完全に廃人になると倒すほかに止めるすべがないのが現状。


「災厄獣」


 霊界に封印されていた、人間が生まれて以降に生まれた神話における生物たちのことを一般的に指す。また女神が独自に作り出した、それらを遥かに上回る存在も概ねそう呼ばれる。


「悪鬼霊」


 他の生物に災いを及ぼすゴースト全般を指す。これに取り付かれた生物及び物体は、時間経過とともに魂、外見共に変質し怪人、怪物となってしまう。最も厄介なのは戦車や戦闘ヘリにこれがとりつくとかなり倒すのが難しい点である。

 

「憑鬼」


 悪鬼霊に憑依された状態の生物、物体を指す言葉。こうなると倒すほかない。


「魔界王」

 700年周期で魔界の王は変わるか、その地位を維持する決まりがある。そして魔界では一部の組織がかつて魔界はおろか他の世界にまで手を伸ばし侵略しようとした魔王「ソロン」を復活させようと画策しているらしい。

 それに関連して、とある銀髪の男がこれを阻止しようとしている。


「仮面の騎士」

 霊的能力のある人をさらい戦士に育て上げようとする人たち。正確には霊界に住む人型生命体。しかしやり方の荒さから被害が続出し、ハーネイトたちが動き出す。


「死霊騎士団」

 仮面騎士の目的、それは裏切者であり、そして恩師を殺し騎士団の名誉を貶め、なおかつほかの世界の住民と結託し悪事を働くかつての仲間たちの討伐であった。この死霊騎士団は、魂食獣を操り魂を不法に集めているという。しかしその目的は謎に包まれていた。


血徒けっと


 菌界人 (アナプラズマ及びピロプラズマ、バベシアなど原虫系、もしくは出血熱を起こすウイルス系)が血の使徒こと血徒である。

 親である血徒が子である目標の血を吸い、自分の血を与え混ぜることで感染し、新たな被害者、そして加害者が生まれ続ける。とにかく防御が固いうえに感染能力が高いため、一般人ではまず勝てない。ちなみにエヴィラ侯爵はエボラウイルスを統べるウイルス系菌界人であり、かつて血徒の王をやっていたそうである。


 彼らの真の目的は、確死兵器と呼ばれる原初の古代神造兵器と関係があるというが……




ここから先はネタバレなところがあるので見たくない人はバックお願いします
















第2部 血徒ブラディエイトVSレヴェネイター

 

 ソロンとの死闘から一か月後、ある症状を訴える人が続出。伯爵はある原因を突き止め事態解決に乗り出す。ヴァベシア・エクイとフィロウス・マールヴェルグの勢力争いを未然に防がなければならない。新たな敵の脅威に響たちはどう立ち向かう?


第3部 ファトゥウムティクス

 

 ある街で起きている連続殺人事件。それを追い求めている中で、偉人の墓を荒らし悪霊などと合成させ操る集団に出くわす。彼らもまたヴィダールに操られていた。生贄を確保するため暗躍しまくるが……


第4部 コズモズ・エルディム

 

 星奈が感知していたものの正体、それは普通の人が目に見えない隕石であった。その中には大量の侵略者とコズモズの一部が。もし隕石が衝突すれば確実に地球とその周囲にある小世界は修復不可能なダメージを負う。死闘の中でハーネイトたちはあることに気づくが…

 


第5部 ヴィダール・ゾディアッカー


 見えない隕石を撃破したが、それはある意味罠であった。隕石から放たれた波動が、眠りしヴィダールの目を覚まし、各星に眠りし意志と融合。星霊神となって襲い掛かる。放置しておけば確実に大世界の崩壊を招く。かつて起きた事件に対する復讐劇を、ハーネイトたちはどう止める?



第6部 確死兵器プリオン


 謎の存在があらゆる世界で猛威を振るう。それは試作されながらもあまりの危険性と暴走性により封印されていた女神の試作兵器プリオン。  

 それがある街を中心で猛威を振るう。感染すると短期間で脳が破壊される。伯爵も知らなかった存在に手を焼くが、2人で考えた分解薬で攻勢を仕掛ける、       


 伯爵はSの一族としてこの兵器の管理と封印を担ってきた一族であった。しかしいつの間にか伝承は大きく誇張され、プリオンの力を手に入れた菌界人は無敵の存在になるとまで言われ、Sの一族は狙われることとなる。とくに更なる力を求めあらゆる生物を支配しようとした血徒、そしてヴィダールの一柱ヴァリオラティクスの復活と絡み菌界人は戦火の中にいた。


 伯爵の父、エンテリカ5世は兄に統治を任せ、血の使徒から封印の鍵を渡さないため放浪の旅に出ていた。

 しかしついに捕まり、ヴァリオラの邪念に支配され、街を焼き払い伯爵と戦う。そして正気に戻った彼は息子である伯爵に、カギとプリオンの真実を打ち明け息を引き取ったのであった。 


 そのカギを知らぬ間に盗まれていたという。Sの一族だけが、その力を完全に扱えるがそれ以外が使えばもれなく乗っ取られ下僕と化す。それを知らない血徒はそれに手を出すがやはりそうなり、その力を得なかった一部の血徒、エヴィラ・アントラックスらが阻止に乗り出そうとする。彼らは本能でそれが危険だとわかり離反したという。


 プリオン分身体が世界を襲い、彩音たちが戦うも一時的にしか倒せない。そこで元を立つためハーネイトと伯爵はある決断をした。 


伯爵はハーネイトを連れ、菌界に行き封印が溶けているプリオンを倒すため奮戦するが、実は倒す方法は吸収しかなく、伯爵は一八でプリオンを吸収する。絶大なる苦痛に耐えた末、なんと伯爵は完全にプリオンを支配下に置き、さらなる強化に成功したのであった。



第7部 最後の戦い


 ハーネイトと伯爵は一旦帰還命令が出て故郷に帰る。再び日常が戻ったかと思いきや、リリーが訪れ、ハーネイトと伯爵が空につかまりこのままでは死刑になると響たちに教える。それは、ヴィダールの封印ではなく和解というのが理由であった。女神に対する謀反の罪で、2人は拘束されていたのであった。霊界にいるヴィダールが反抗的であり、全員が新たな王、ハーネイトの言うことしか聞かないといい女神はブチ切れた。


 響たちは先生を救うため、決死の異世界に旅立ちソラに戦いを挑むこととなった。霊界から霊騎士やヴィダールの神々も訪れ、ハーネイトたちを開放しようとするが全ての生みの親と化したソラに歯が立たない。


 しかも彼らの目の前に現れたのは、洗脳されたハーネイトと伯爵。全員は死闘を繰り広げ、響と彩音の訴えかけによりめざめ、最後の叛逆を行うハーネイト。秘かに作り上げた願望無限炉に、ソラを封印し、全ての支配権をハーネイトが実質的にとることとなった。こうして、世界に長らく平和が訪れたのであった。

 

随時追加していきますのでよろしくお願いいたします。

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