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レヴェネイター  謎多き魔法探偵と霊量士(クォルタード)の活動録  作者: トッキー
第1部 邪神復活事案 レヴェネイターズ始動!
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第188話 ソロンの謝罪と提案



「……まず言いたいことがある。ヴィダールの問題に、貴様らを意図せず巻き込んでしまったことをここで謝罪する」


 ソロンは、響たちを初めとした人間たちに対して謝罪の言葉を述べた。それはハーネイトも同じ思いであった。原因はどうであれ、未来ある者たちの人生を乱してしまったことについての負い目はどうやっても拭えないものであった。


「それは、私も同じだ。自分の不甲斐なさが本当に嫌になるほどだ」


「先生たちが悪いんじゃなくて、血徒ってのが悪いんだから顔を上げて欲しい」


「そうよ、私は先生に会えてよかったってずっと思っているんだから」


「お前らが謝ってどうするんだ、ああ?今一番悪い奴は、血徒だろうが。そいつらを全部ぶっ潰してから、それは聞いてやっから」


「勝也……まあ、俺も同じだがな」


 ソロンに続いて、ハーネイトも深々と謝罪するが、響たち一同それについて頭を下げることはない、むしろ助けてくれて感謝しているという言葉が飛んでくる。


 実際もし彼らがいなければ全員命を落としていた可能性が高い。その礼くらいは返したいと思う人ばかりであった。


 それを見たソロンは、感動していた。あのソラの力を受け継いだ存在が、ここまで人望に厚い存在となっていることにである。


「……フッ、我も貴様と話すうちに少し気が変わってきた。いや、封印されたまま感じた、貴様の体から放たれる波動が、なぜか心地よかった」


「その、アルフシエラ様が封印されていた願望無限炉が私の中に埋め込まれていた影響ですかね」


「なあ、なんと!しかしいないではないか」


 ハーネイトの放った言葉が、ソロンの心を強く動かす。あの忌々しい神具に封印されていた、上司であり尊敬していた存在が、拘束から解き放たれたという一言である。


「母……いや、そう呼びたくない、ソラと戦いその果てに、どうにかアルフシエラ様もソラリール様も、封印を解除でき霊界にて眠りについております」


「そこまでやったのか、ますます興味がわいた」


「そ、そうですか」


 忠誠を慕っていた2人のヴィダール、それも娘に封印され行方が分からなくなっていたが所在と現在の状態を聞いたソロンは声だけでもとても嬉しそうな感じであった。


 まだ生まれて若いこのヴィダールに、そこまでの力があるのかと感心しつつ、それにしてはある物がないとソロンは思っていた。


「しかし、ソラの息子にしてはあの傲慢さも恐ろしさも微塵も感じられないが、フフフ、そういうところはそのままでよい。ああまで言ってくれる存在が多くいるというのは、信頼の証、というのだろう」


「……神様の格が感じられないとは言われますがね。まあ私、あくまで兵器なので」


「もう、あのような悲劇は繰り返すようなことは、あってはならない。もし貴様の様な存在だったら、誰も離反はしておらんかっただろう」


「なぜ、生みの母はそうまでして他の仲間たちを……封印までしようとしたのか」


「薄々、分かっておるだろう」


 ソロンは悲しそうな声でそう言いながら、何故自身らは言われのない罪で脅され、楽園から追放されたのか憎悪と無念を表していた。それにハーネイトも思っていたことを口に出す。


「……ヴィダールは、ヴィダールでしか倒せない」


「そうじゃ、それを恐らく相当恐れていたのだろうなあ。昔から懐疑心は誰よりも強かったお方だったからな」


「だからと言って、ああまでしなくても……なぜ」


 あくまで推測だが、ソラは自身の地位と安全を守るために暴挙に出たのではないかという考えは、ハーネイトにも以前彼女と戦った際に雰囲気や言動から見て思い当たる節があったため、それもあるのかなと思いながら彼は思念にふけっていたのであった。


 そんな中、ソロンの幻影は少し間をおいてから、ハーネイトだけでなく響たちに対しとんでもない話を切り出した。


「1つ、ヴィダールの力を得た諸君らに提案があるのだが」


「何、でしょうか」


「……妙な提案なら叩き壊すぜ」


「わしは自らを7柱に分け封印した。しかしこれを解除するのを手伝ってくれぬかということだ」


「解除……?」


 五丈厳やスカーファが何の提案か知らないが場合によっては全て壊すと睨みつける。だが、その提案内容とは、幻影が話した通りの内容であった。


「もしできたのならば、我は全力で力を貸す。気に入った、ハーネイト、それに人間たちよ。そういう良き存在にこそ、力を全力で預けたいものだハハハ。王として導く素質は、十二分にあると我は見た」


「……私は、まだすべての話を信用しているわけではありません。散っていったヴィダールたちがソラに恨みを持つ理由がある。その復讐の過程ですべてを壊すようなことがあるなら、私は全力で止める。貴方も、できることならソラを倒したいでしょう?」


「そう、か。あくまで、貴様は世界の存在を維持するために動くというわけか。ソラは世界を壊すために画策してきたようだが、ふむ。それなら戦い続けるほかないな。世界龍を封印し続けるために」


「これでも、一応ソラの代行として動き回っている、いわば女神代行なんです。正直倒したいんですがあれ。よくも封印かけやがってと。って、未来永劫?世界龍?」


 ソロンは自身の述べたとおり、条件を呑むならそちらの条件も受け入れると表明したが、どうもハーネイトは別の問題について懸念しているようで、それに気づいたソロンは、何故この若き戦士が動き回っているのかが気になり、つい質問したのであった。


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