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レヴェネイター  謎多き魔法探偵と霊量士(クォルタード)の活動録  作者: トッキー
第1部 邪神復活事案 レヴェネイターズ始動!
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第177話 C防衛拠点攻略・後編


「我が名……ガルボロス。ここを守る番人だ!狼藉者はここで処刑する!」


「大分症状が進んでいそうだ、大丈夫ではないな」


「んでどうするんだモヤシ研究者!」


「口が悪いな君は。今アンプルを準備する。京子さん、これを」


「何故私が」


 ガルボロスと名乗った悪魔は、腰に刺した剣を手にし、静かに構える。それを見たボルナレロは持っていた血清アンプルを京子に手渡した。


「あの距離から撃てる自信がないのでお願いします。それ以外は動きをとにかく止めるんだ。鎖天牢座や氷系のCPFも合わせていけ!」


 ボルナレロは少し一呼吸してから、大声で全員に指示を出してから自身もドローンを展開し援護を開始した。


「時枝と五丈厳で残りの石を早く壊せ!残りでこいつを止めるんだ」


「なぜ助ける必要があるんだああ?」


「まずあれは間接的に味方だ。ハーネイトの友人の部下、そう言えば分かるだろう?ハーネイトは、先見の明がある男だ。魔界との繋がりを維持すれば世界への脅威に対して対抗できる人数を増やせる。俺も昔親と姉を、魔界に住む魔獣に食い殺された。だから複雑な気持ちはすごくある。だけど未来のために私はそれも乗り越えたのだ。一時の感情に振り回され続けると、大事なものを見失うのだよ」


 研究所の一件以降どこかおかしい五丈厳は、声を荒げてボルナレロに突っかかるが、自身も大切な存在を異界の住民に奪われた。


 それでも自分は乗り越えて今がある。不満は分かるが今は作戦に集中してくれという訴えを聞いた五丈厳は、冷静になり手にしたバットを構えなおす。


「っ!……仕方ねえなあ!行くぞ時枝、石を壊さねえとあれを弱らせられねえだろ!」


「ああ、言われなくてもな!行くぞ!」


 そういい2人は残りの石の破壊に向かうのであった。その間にも九龍はCデパイサーを巧みに操りCPFの争点を始める。


「CPF装填完了!3詠装填、一気に叩き込むぜ!マスラオウ、死掛車だ!」


「ウォオオオオ!堕ちろ!」


 九龍は隙を伺い、Cデパイサーに素早くCPFの争点入力を済ませながら突撃し、具現霊マスラオウの戦技、死掛車しかけくるまを使用しガルボロスの逞しい右腕を掴むと豪快に投げ、自身も回転しそれに巻き込むことでその場でぐるぐる回転しつつ、その反動で空に飛び上がると速やかにCPFを3連続掃射し一気に動きを止めることに成功する。


「見事な連携ね、こちらも仕掛けるわアイアス!光殺七盾よ!」


「まだよ、レッグ&アームショット!」


 九龍のド派手な攻撃に合わせて、気配を消していた間城とジェニファーも追い打ちをかける感じで具現霊から戦技を繰り出しガルボロスにダメージを与える。


「今だ、やってくれ京子さん!」


「え、ええ!アンプル装填、ヒーリングインジェクション!」


「ウグゴゴゴゴゴゴォ!!か、体がぁはああ!」


「よく効いているようね。みんな離れて!」


 ボルナレロから渡された薬を京子はナイチンゲールのアンプルブラスターに装填し、それをガルボロスの腕に打ち込んだ。


 薬が回り、もだえ苦しむガルボロスは、しばらくして正気を取り戻したのであった。


「な、んと……むぅ、俺は何を。むぅ!だ、誰だ!」


「……あんたの仲間から、あんたを助けてくれと連絡があったんでな。全くよ、命拾いしたな」


「どういうことだ全く」


「では私が説明致しましょう」


 ガルボロスは、京子の話をすべて聞くとやはりかという顔と、驚きの顔を隠せずにいた。静かに剣を腰に直しながら、話の内容に体を震わせていた。


「そんなバカな……我も病気になっていたのか。それを治してくれるとは、頭が上がらぬな」


「下手すりゃ血を求めて彷徨う怪物コースだったんだぜ。命拾いしたなあんた」


「ぐうう、魔界で起きている奇妙な病……恐ろしい」


 自身も少し前に魔界内で発生している異変について調査に当たっていたが、その原因が何なのか分からずじまいであったという。


 恐らくその時に、感染したのではないかと話すガルボロスに対し京子とジェニファーはそれぞれ質問をする。


「血徒という存在について話は聞いていますか?」


「ごく最近その言葉を聞いた。我らをも操るとは不敵にもほどがあるな」


「あなたたちは確か、フューゲルと言う悪魔の部下で、魔界復興同盟内で活動するスパイなんですよね?」


「そうだ、異界化現象を引き起こしている連中の調査のために、同盟に入り込んでいたのだが」


 ガルボロスは2人の質問に対しそう答え、あくまで自分たちは他の世界にまで多大な迷惑をかけてまで魔界の復興を目指していたわけでなく、同盟のやり方が危険だから止めようと裏で動いていたことと、彼らが霊宝玉を集めるために、幹部数名が力を合わせ霊騎士たちを洗脳したのだが、それは組織内で幹部たちの異変が起きた後の出来事であったことを伝える。


 その上で弟を助けてくれた者たちに感謝の言葉を贈る。


「ザキナバルを助けてくれたのか、お主等の仲間がか。それは大いに感謝せねばな。それでどこにおるのだ」


「1000年ぶりに空が見られる魔界に一旦帰ったようですね。他チームからの報告ですが」


「真か、信じられん……。しかし、そうなるとフューゲル様があれを受け取って起動したという事だな。それならいいのだが」


「マルシアスという同盟の幹部もそれを見て急いで戻ったんだぜ。結構いい場所だったんだな」


「そうだな、落ち着いたら是非来て欲しい物だ。案内は任せてくれ」


 魔界が元の良き世界に戻りつつある。その話に半信半疑ながらも、ガルボロスは腕を組みながら頷き、血徒騒動が落ち着いたら魔界に案内しようと彼は言ったのであった。


「しかし、我の兄上共も感染しているだろうな。調査の際にもらった可能性がある。他チームと言ったな。そ奴らに伝えておいてくれ」


「分かりましたが、とりあえずここのルート確保させて欲しいので貴方は魔界に」


「ああ、そういう話もフューゲル様から聞いておったわ。その件に関して、兄たちと話をすれば、もしかするといい情報を手に入れられるかもしれんと言っておく。では後のことは任せたぞ」


 そういい、ガルボロスも急いでザキナハルの後を追うように魔界に帰り、このエリアの制圧も完了したのであった。


「改めて、恐ろしい感染力ね」


「そう言えばエヴィラさんから話を聞いたけど、もし血徒の活動を放置すると今まで人間がかからなかった病気が蔓延するかもしれないって」


「え、それは本当なの?」


「はい、響君のお母さま。犬や猫などのペットや牛、豚にしか罹らない病気が、凄まじい勢いで人間にも感染して蔓延するって聞いて、怖くなっちゃって」


 人間以外にも取り付くその感染力、血徒の恐ろしさは彼らもよくわかっていた。その中でジェニファーは、少し前にエヴィラからある不吉な情報を手に入れた。


 もしそれが現実のものとなれば、人類の多くが死滅しかねないだろうとエヴィラは説明し、それも阻止すると言っていたことを話す。


 それは一種の変異であり、それのカギを握っているのがPという存在ではないかというエヴィラの話を、ジェニファーは全て覚えておりぞっとしたと言う。


「ケッ、そんな奴も俺たちがぶっ潰すまでだぜ。でねえと、未来はねえんだろ?」


「そうだぜ勝也、俺たちが倒すんだよ、あれを!」


「本当に2人はすごいわね。私も時々怖いんだもの」


「戦いに慣れていない人たちは、うん、私もそう。怖いわね。でも、それ以上に怖いものがあるから私は戦うわよ」


「ええ、やるしかないわ。さあ、次のチームにバトンを渡しましょう!」


 こうしてCチームも無事作戦を終え、控えているBチームに伝言と情報を伝えてからその場を後にしたのであった。



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