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レヴェネイター  謎多き魔法探偵と霊量士(クォルタード)の活動録  作者: トッキー
第1部 邪神復活事案 レヴェネイターズ始動!
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第151話 春花で事件が多発する理由


「矢田神村で起きたある現象について幾つか資料を持っているという。そして、どうも彼自身も能力を持っていると思うんだ。具現霊の影を感じる」


 大和の話を聞いてハーネイトは、それが本当ならば会って話を聞かなければならないと考えた。


 まだ行ったことのない場所であり、少しでも情報が欲しいと思っていたためである。これは彼の直観であるが、その村にきっと事件の鍵が隠されているとも思ったからの行動でもある。


「そうか……なら会ってみた方がいいな。少しでも能力者を集めないと。狙われても対抗できるようにね」


「大分増えてきたようだがそれでもか」


「下手に能力者が敵に取り込まれて戦力増加になるなら、こちらで保護し戦力にするのが一番いい。あれの生贄とか、誰もが勘弁してくれな話でしょうし」


 ソロンを蘇らせるための生贄づくり、それが奴らの活動目的という可能性は大いにある。


 理由は、大量の霊量子を注ぎ込まないと封印されたヴィダール神の肉体を形成できないからであり、能力者には純度の高い霊量子が桁違いに内包されている。それを狙いにやってくるため、一度事件に巻き込まれた人たちは再度同じような目に遭う。それを防ぐには、先手を打つしかないのである。


「本当に、何て連中だ」


「そして、矢田神村で起きた事件。それもその生贄と関係がある様にしか見えない」


 本当に回りくどいというか、自分なら直接注ぎ込んで復活させられるのにと思いつつ、大和の話を聞いて、確かに響たちが経験した例の事件も、今の事件と関係が十二分にあると思っていた。


「何故かって、あなたもそうですが矢田神村の出身者および関係者は霊感の強い、つまり霊量子を認知し操れる素質を持つものが多いと私は見ています。潜在能力者が集まる場所が狙われるのはそういうことです。その原因を調べるのも大切ですね」


 まだ断定はできないが、今までの状況証拠、一連の事件からしてハーネイトはそういう考察をしていたのであった。


「てことは、春花が狙われるのも……」


「大和さんの案内で図書館に行って、色々資料を読んでいましたが、矢田神村に関しての本を数冊見つけました。大多数の人が春花に移住したようですね」


 ハーネイトは数々の怪事件について様々な場所から情報を常に集めていた。その中で、何故他の地域と比較してこの春花での事件が多い傾向にあったことに疑問を抱いていた。


 それは霊量子を操る能力を潜在的に持つ者が少なくないという証拠でもあったが、そうなると何故多いのかと言う理由が出てくる。

 

 そのため彼は春花と言う都市のできた経緯について調べている中で、響や彩音など島根と鳥取の県境付近に存在していた矢田神村からの移住者の多さに注目し、しかも行方不明事件の被害者の約半数はその村の出身か親戚がそこに在住していたということまでを突き止めたのであった。


「当時な、春花はまだできて間もない新興都市でな、数百人が軽く移住できるだけのマンションなどの住む場所が多かった。政府の方針で秘密裏に補助金も出た関係か、俺たちも含め移住してきたのだが、それがまずいというのか」


 それに大和はここ春花で事件が起きているのも、自分たちのせいなのかと確認する。確かに例の事件で多くの人が新興都市である春花に移ってきた。


 それが原因ならば、どうしようもないじゃないかと言い大和は自分を責めそうになり、それをハーネイトはなだめたのであった。


「普通このようなことはめったに起こらない。何せ能力者の素質持ちが村にそれだけいる、って何か秘密が他にあるような感じしかしないのだ。ジェニファーや瞬麗のように、散発的に出た被害に巻き込まれるのがよくある話なのに……」


「本当に、許せん奴らだな」


「ええ、でも悪いのはソロンを蘇らせようとする異界の者。自身たちの世界で蘇らせるだけでは飽き足らず、他の世界の住民までも利用して復活させようとしているのが私も許せないし、それ以上に、血徒が絡んでいるとすれば……」


 最も悪いのは、自分たちの住む世界のために、他世界の住民の命を奪ったり洗脳する連中である。


 ハーネイトもその被害者であり、最愛の女性だけでなく、今まで何人も友人や研究者を血徒により殺されている。だからこそ絶対に解決すると強い意志を見せる。


「速く、倒さなければな」


「はい。魔界復興同盟にまで血徒の手が及んでいるとなると、今度は別の大問題が発生しそうなんですが」


 その上、今問題となっている魔界復興同盟の幹部たちの中に血徒感染者の疑いがある者がいることに警鐘を鳴らし、早急に対応しなければ多くの命が失われる結果になると大和にそう言う。


「大問題か。BW事件とその血徒が関係あるんじゃないかって言っていたが、どうなのだ?」


「ほぼ確定ではあるのですが、最後の証拠を手に入れないといけない。宗次郎さんにその検体について一応聞いているのですが、難航しているようですね」


「そうか、政府の中枢にまでその血徒が入り込んでいる以上、非常にまずい事態が起きているわけだよな」


「覚悟しておいた方がいいと思います。あの、大和さん。例の研究所の件ですが……」


 その後ハーネイトは大和に対し明日にでも研究所に行きたいと申し出た。実は彼も響たちからドガ博士のことについて話を聞いており、村で長い間大事に保管されていたあるアイテムと言うのが凄く気になったからである。


 大和はそれを研究所長に連絡すると言い部屋を後にした。10分ほどして、明日の朝10時に例の研究所を訪れてほしいと連絡が大和からきて、ハーネイトは返事を返したのち伯爵とリリーにも伝えたのであった。



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