吸血鬼モノに物申す
物申すと言われてもそもそもあなた誰と言われそうだが、ただの通りすがりの吸血鬼好きだ。これは通りすがりの呟きで、私は専門家でもなんでもない。テンプレも全く知らない。間違っている事があったらスルーしてもらっても、訂正してもらってもいい。肩肘張らないで聞き流してもらいたい。
さて前置きはこのくらいにして。最近吸血鬼物が増えているように思う。良いことだ。だが、なまじ吸血鬼を知っている者からすると、度々違和感を覚える文がある。
まず最初に、これだけは止めていただきたい勘違い。
『ドラキュラ≠吸血鬼』
ベン図で書いた方が分かりやすいと思うのだが、あくまでドラキュラは吸血鬼の中の一個人であって、ヴァンパイアと同等に扱ってはならない。
そういう設定として使うな、と言っているわけではない。某有名漫画もドラキュラを種族名にしている。改編に文句を言う資格は私にはない。ただ勘違いして使わないで欲しいだけだ。
似たような問題として「フランケンシュタイン≠怪物」もあるが、話がそれるので止めておこう。
次に、転生物によくあること。
『鏡などに映った姿で吸血鬼だと確信する』
一見何が変なのか分からないかもしれない。じゃあ他にどうやって確認するのかと言われそうだ。この問題点は鏡だ。吸血鬼には、鏡に映らないという特徴がある。詳しい理由は調べてもらえばわかるだろう。勿論一口に吸血鬼と言っても様々な者がいるので、普通に映る者もいるが。
しかし、転生物の冒頭は高確率で「鏡を確認すると、青白い肌に牙が生えていた」などと書いてあるのだ。映らない特徴が存在するのにも関わらずご丁寧に。しかも何か効果を狙ってわざと使っているとは思えない。個人的には「鏡に自分の姿が無い」の方がよっぽど印象に残ると思う。
因みに、似たものとして「影に映らない」というものもある。
最後にこれは弱点としては印象深いと思う。
『吸血鬼は十字架に弱い』
特に異世界物で十字架を出す人に問いたい。その世界では十字架にどんな意味があるのか?
そもそも、十字架はキリスト教の聖遺物とも言える物、つまり宗教や神などについての意味を含んでいる。もし異世界でも説明無しに十字架が通用するなら、その世界にはキリスト教が布教されているということになろう。その世界の宗教に当て嵌めてから使うことをお勧めする。できればなぜ聖なるものに弱いのかも。
以上だ。長々と失礼した。ここに書いたことはあくまで私が気になったことであって、読者皆が気になっているわけでは無いだろう。けれどこれを読んで興味をもったり、少しでも吸血鬼を調べたり、はたまた吸血鬼物に挑戦していただければ幸いである。これでもかと言うほど特徴がある種族(?)はそう居ないだろうから。
偉そうに言ったものの、たいしてなろうの吸血鬼物を読んでなかったりするのでご容赦ください。主にTwitterの宣伝で目についた作品しか読まないので。