光の姫と闇の小騎士
ここは遠く離れた誰も知らない秘境...。
人間と亜人が手を取り合って仲良く暮らすこの森に...
????「わぁっ!?」
今日も元気な女の子が修業に励んでいた。
??「甘いな...ジュラ。
その程度では私は倒せん!」
ジュラ「痛ててて.....」
ジュラ...と呼ばれた女の子は笑顔で頭をなでた。
ジュラ「行くよ!
『ザスティン』!」
剣士の格好に身を包んだ小さな女の子『ジュラ』とともに同じくボコボコにされた小さな鉄の双剣士が走り師匠と呼ばれた男に切り掛かった。
勿論、木製。
ジュラ「えいっ!」
ジュラの一撃がつむじ風の如く師匠に襲い掛かる。
師匠「甘いな...
やれ、『タキオン』。」
ジュラの前に巨大な影が立ちはだかる。
タキオン「ゴゴゴゴ.....」
それは土でできた巨人だった。
タキオン「ゴオオオオオォッ!!!!!」
ジュラ「避けて!ザスティン!!!」
ザスティンに指示を与えつつダミアンも紙一重でタキオンの拳をかわす。
ザスティンは二本の小刀(木製)でタキオンに果敢に飛び掛かるが...体格の差が激しく...。
ザスティン「ギャァッ!?」
拳が肩を掠めるがタキオンの大きな肩にしがみついた。
タキオンが振り払おうと不器用に暴れる。
師匠「...少しは考えたか...だが!
タキオン!!!」
師匠の掛け声にタキオンが応える。
タキオン「ゴオオオオオォッ!!!!!!!!!!!!!」
ザスティンの小さな身体を掴むとたたき付ける。
ザスティン「ギイッ!?」
そして、トドメとばかりにタキオンが拳を―
ジュラ「今だ!!」
師匠「!?馬鹿な...!?」
タキオンは頭を粉砕され、土に戻った...。
ジュラはタキオンを破壊した主...長い体毛で顔が隠れた小さな生き物の頭を撫でた。
ジュラ「よくやったね...『ゼフォン』...。」
師匠「なるほど...闇属性のアイアンツインブレイカーと闇属性のダークウィングドラゴンの幼体か...
彼女の身体から漂う波導はどう見ても光属性なのにな...」
師匠は二匹のモンスターとじゃれあうジュラを眺めた...。
*********
ジュラ&師匠「いただきます。」
ジュラは師匠と二人暮らし。
ダークエルフの師匠は散歩中に、死んだ怪鳥と赤ん坊のジュラを拾い彼女を今まで育ててきた。
天性の戦闘センスでジュラはめきめき上達し、師匠のソウルモンスター...ソイルゴーレムの『タキオン』を倒すほどまでに成長した。
一騎当千の戦力を持つタキオンを倒すということはかなり成長したという確かな証拠になる。
ソウルモンスター...。
人間または亜人のみ持つと言われる波導の力により生まれる生き物...。
ソウルモンスターは主人とともに死ぬまで生き続け死ぬと主人から力を奪う。
世界には数万種類ものモンスターが確認されており、炎・水・大地・風・光・闇の六種類が存在する...。
大抵は主人の波導と同じ属性のモンスターが生まれるのだが彼女は特別だった。
光から生まれる闇の力...それは吉と出るか...凶と出るか....?
師匠は、美味しそうにサラダやイチゴジャムを塗ったトーストを頬張るジュラを眺めていた...。
ジュラ「ほら、ザスティン。
ゼフォン。
美味しいよ?」
ジュラは横でじっとしているザスティンとゼフォンにもトーストを分けた。
美味そうにガツガツ食べるゼフォンと静かに少しずつ食べるザスティンとの非対称的な光景が繰り広げられた...。
*********
数年が経ち、エルフ族の中でも戦いに長けるダークエルフ族の教育によりジュラは師匠を剣術で上回り、モンスター同士の戦いではザスティンとゼフォンの連携でタキオンを楽に倒せるほどまでに進化を遂げた。
ジュラは十八歳の美しい剣士になっていた...。
フワフワとした蜂蜜色の髪と整った顔と姫として理想的な身体を持った外見を手にした彼女には度々求婚された。
連れている仲間にも変化が起きた。
ザスティンは背が伸びてジュラと同じくらいになり、ダークウィングドラゴン族のゼフォンは首が一つ増えた。
さて....本格的なストーリーの幕開けです...!!!
次回からいよいよ本格的なストーリーが始まります!




