表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
謀略令嬢〜邪魔なら消してしまえばいいじゃないw〜  作者: 高岩 唯丑
1巻 処刑された悪役令嬢はやり直す

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/105

2-15幸運だったわ

 そんなことを考えているうちに、盛り上がった土の中からビッグアースワームが出てくる。勢いよく出てこなかったおかげで、つぶてに襲われることはなかった。ゆっくり出てきたのは襲う意思がないという事か。


「襲ってこない?」


 トーマスが驚いたように呟く。少しの間様子を見ていると、やはり襲ってくる意思は無さそうだった。それに変異体ではなく、普通のビッグアースワームだ。本来人を襲うような生物ではない。心配するような事態にはならない様だ。


 少し安心した所で、出てきたうちの三体が横たわっている変異体を頭で小突いた。生死を確認している、という様な慎重さを感じる。


「変異体? それがどうしたんでしょう?」


 トーマスがそんな疑問を投げかけてくる。私だってわからないが、もしかしたらと一つの可能性をあげてみる。


「もしかしたら、倒されたことを喜んでいるのかしら」


「仲間を倒されたのにですか?」


「想像だけど、現時点でかたき討ちの為に襲われていないという事は、仲間ではなかったかもしれないわね」


 仲間意識という物を持っているのか分からないが、この数が一緒に行動しているという事は、その可能性は高そうだ。そう考えると、また新たな考えが浮かんでくる。


「……もしかしたら凶暴化した変異体が通常体を虐げていたのかも、それで逃げ出すこともできなかったから、倒してくれてありがとうみたいな」


 意思疎通ができないため、正解は分からないが。


「なるほど」


 そう言いながら、トーマスは剣を構えるのをやめる。それを見たからなのかわからないが、ビッグアースワーム達がゆっくりと地中に戻っていった。とりあえずよかった。


「幸運かもしれないわ……ここにはビッグアースワームがいる肥沃な土地なのがわかった、人間を襲う意思もない、良い場所を手に入れたわ」


 これで本格的に動き出せる。これから忙しくなるわ。


「トーマス、護衛の兵士たちを呼んできてもらえるかしら」


 変異体の死骸は兵士たちが運ぶ。最初からそのつもりで、準備させていた。ビッグアースワームなど金にならないから手間ではあるが、ここに放置しておくわけにもいかないのだ。無いとは思うが、万が一死んでいるのを発見されて、討伐報告が父上の耳に入ると面倒なのだ。害獣の脅威がまだあると思わせておけば、それが良い目隠しになる。まぁ、害獣がいること自体、把握していない可能性もあるが。念には念を入れて。


 トーマスが「はい!」と、元気よく声をあげると走り出す。剣を握ったままだ。鞘も用意してあげなければいけないか。すぐ使わなくなるとしても、そのままでは不便だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ