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謀略令嬢〜邪魔なら消してしまえばいいじゃないw〜  作者: 高岩 唯丑
1巻 処刑された悪役令嬢はやり直す

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2-7害獣とは何か

 スラムの市場街にする計画の為に、まずはスラム街の者たちが移住する先が必要だった。農作物を作らせるために、それをふまえ、さらに飢饉の影響を受けない北寄りの場所。そこのに移住した者が農作物を売りに行くために、市場街にするスラムがある場所から遠くなりすぎない様にしなければいけない。さらに農業ができる肥沃な土地である事も条件にしなければいけなかった。


 奇跡的にそれらの条件に見合う場所があった。幸運だったが、一つだけ問題があった。



 私とトーマスは馬車に揺られて、農地予定地に向かっていた。父上にバレない様にするため、供の護衛の兵士は最低限。その者たちが馬車の周りを固めて一緒に進んでいる。名目はピクニックである。


「今日はいい天気ね」


 空は雲一つない青空。まぁそんな天気でなければピクニックに行くなどと言っても、おかしいだけだったわけだが。


「あっ、はい、そうですね!」


 私の言葉に遅れて返事をして、ぎこちない笑顔を浮かべるトーマス。緊張した面持ちで、対面の座席に座っている。そんなに緊張していては、必要以上に消耗してしまう。今日の任務に支障がでるわ。甘やかしすぎるのも成長の妨げになるのだが、空気を変えるため、ここはひとつ軽い調子で声をかけた。


「初めての害獣討伐だから緊張するわよね……でもトーマスなら大丈夫よ、それに万が一の時は私がいるわ」


「ヴィオラ様にその様な事をさせるわけには! 本来なら俺一人で来るべきなのに」


 緊張しすぎているのだろう。一人称が戻っていることに気づいていない。とりあえず「俺?」と少し意地悪な口調で、茶化す様に問い返す。トーマスは「あっ、すみません」と小さくなった。


 あっキュンッ。子犬が尻尾をたれさせて、うなだれている様で撫でまわしたい衝動が沸き上がる。一度落ち着くために咳払いをする。


「コホン……まぁ考えない様にしなさいと言っても無理でしょうから、害獣について復習しましょうか」


 今回条件に合致した農地予定地には、一つ問題があった。害獣が住み着いているのだ。ちょうどいいからその害獣を戦闘経験の為に、トーマスに討伐してもらう事にした。


「害獣とは何か、答えてみなさい」


 その問いに、トーマスは少し考えた後、淀みなく返してくる。


「害獣は、通常生物、魔法生物問わず、人間に害を及ぼした生物です」


 ふむ。理解をしているとは言い難いが、間違って覚えているという訳でもない。方向性はあっている。


「間違いではないわ、でも少し理解が甘いかもしれないわね」


 そのキーワードが抜けているだけで、結果が変わってきてしまう。

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