エピローグ5
「は? げえむ? な、なに?」
知らない単語が出てきて、軽く混乱してしまう。意味が分からない。私が知らないだけなのか。平民の間では当たり前の言葉だったりするのか。私は後ろに控えているトーマスとルーを振り返ると、二人とも首をかしげていた。この二人も分からない様だ。トーマスはともかく、ルーが知らないのなら平民言葉ではないらしい。
「どういう」
ソフィーの方に向き直り、問いかけようとした。しかし、すでにソフィーは背中をこちらに向けて歩き始めている。
「な……なんなのよ」
意味が分からない。人間は意味が分からなすぎると、呆然としてしまうらしい。なかなか失礼な態度をとられたが、怒りの気持ちさえ湧いてこない。ただただ戸惑いと訳の分からない気持ち悪さだけが残った。
「あの方、なんなんでしょうか」
トーマスも同様の様だ。失礼な態度に怒っているというより、困惑した声をあげていた。
「……いきなりで、驚いたのかもしれないわね、それで意味不明な事を口にしてしまって、恥ずかしくて逃げ出したって所でしょう」
相手は平民だ。そして、光の精霊の件が私の耳に入っていないという事は、おそらく他の領出身。ソフィーからしたら自分の住んでいる領の貴族ならまだしも、何の関わりもない貴族に声をかけられたのだ。驚いてしまった可能性はある。
「まぁいいわ」
私はそこまで言って、仕切り直す様に息を吐き出す。
「それよりも二人とも」
私は切り替えて、二人に体を向ける。魔法学校にわざわざ入学するのは、味方を増やし敵を減らすため。二人にはそれを頭に置いて、行動してもらわなければならない。その為に目的を再度共有する言葉をキチンと口にする。
「ここで領の繁栄の為に、味方を増やすわよ」
友達(隷属)百人できるかなw




