4-24グダグダw
「よかった、すぐ診て! 父上が死んだら私は」
私の言葉に頷いたユウマは、ベッドに歩み寄る。歩み寄ったはいいが、そこで横たわる父上を眺めるだけで、それらしいことは何もしない。そうして部屋に少しの沈黙が流れ、ユウマがその沈黙を破った。
「大丈夫ですよ、お父上は重い病気ではありません、ただ原因は分かりませんから、経過観察は必要でしょう」
ただ眺めただけで何がわかるのかw もう少しマシな演技をしてほしい物だ。私だけ真面目に演技しているのが恥ずかしくなってくる。
「な、はにか、のま、さ」
父上は顔をゆがめて必死で何かを訴えていた。ユウマを、本当に治癒術師か何かと思っているらしい。まぁ、一度も顔を合わせていない。私の手の者だとは考えていないらしい。切羽詰まりすぎて、思考力も落ちているらしかった。
ユウマがその言葉を聞いて、首をかしげる。その姿を見て、初めて父上は何かを悟ったらしい。怒りのこもった呻き声をあげた。
「ユウマさん」
母上がそう声をかける。おい待てw ユウマはまだ一度も名乗っていないw なんで母上がユウマの名前を知っているのかw グダグダである。少し面倒になってきた。もういいかw
「敷地内に場所を用意させますから、ユウマさんはそこに住み込んで旦那の診療を続けて、領主代行として命じるわ」
キメ顔で母上がそう命じた後、したり顔をして私を見た。もう無茶苦茶だw
「母上がしっかりと領地を守ってくれます、父上は病気を治す事だけ考えてねw」
つい語尾に笑いが入ってしまった。私の完ぺきな演技が崩れてきているだと?!w
「ヴィオ、ラ……ほまえが!」
父上は必死で口を動かしている。だが上手く口が動かず、理解できる言葉ではない。特別製の薬は麻痺毒のような物らしい。命には関わらないため、効果は一時的。だからユウマには館に常駐してもらい、診療と称して特別製の薬を投与し続けてもらう。これで病気がちな領主の出来上がりw
母上が私の隣までやってきて、同じように膝をついた。そして私と父上にしか聞こえない程度の声で囁く。
「これは私の大事な娘に手を出そうとした報い、後悔して反省して、まぁ許されることはありませんけどwくふふっw」
母上がそんな事を言うのに驚いて、私は母上の顔を見る。その表情は満面の笑み。口の端を釣り上げて。
私はずっと父上に似ていると思っていた。だけど、母上に似ているのかもしれない。この笑い方を見てそう思う。こんなクソ父親に似てなくてよかった。
「お、ま」
私は握っていた父上の手を、さらに強く握った。
「父上ぇ、死んじゃ嫌よぉw ずっと生きててねw くははっ!」




