中学生外国人編②
昼休みになると同時にリュウは俺に言ってきた。
「おい!ユウトてめえ外に出ろ。」
「やだよ。面倒くせえ。食事なら1人で行けよ。淋しがりやか?」
今度はクラスから笑いが出た。リュウが笑われている。
「てめえら、何笑ってやがる!?」
またクラスがシーンとなった。
「ふざけやがって…」
リュウが机を持ち上げた。
クラスのみんなが慌てて避難している。
「ユ、ユウトくん危ないよ。」
ハナが言ってくる。
「平気だから、離れててよ。」
「お前調子に乗るのもいい加減にしろよ!」
リュウが机を投げてきた。俺も机でガードした。
「弱い奴ほど道具に頼って困っちゃうね。なあリサ。」
「さあ?どうでもいいわ。」
「てめえだって道具で守ってんじゃねえか!」
リュウがそういいならが、今度は椅子を投げてきた。しかもリサに向けて。
俺の椅子の足を素手で掴んでキャッチした。動体視力が良くて助かった。
「今回は道具を使わず、素手でとったぞ。これで満足か?」
クラスのみんなが「すげえ」と言っていた。
「くそがああああああ!」
またリュウが出鱈目に椅子を投げてきた。1人だけ避難していなかったリサにあたりそうになる。
「あぶねえ!」
どうにかリサに向かってきた椅子を素手で掴むことができた。
「おい、リサ。危ないから離れててくれよ。」
「どうして関係のない私が行動しなければならないの。」
「まじかよこいつ…」
こりゃ虐められるわと改めて思った。
「何呑気に話してんだ!!!」
リュウはキレていた。また机を持ち上げようとする。
「リュウ。そんな弱虫アイテム使わずに、タイマンしようぜ。」
「なんだと…いいだろう…俺は空手も柔道も有段者だぞ?」
「へー。いいじゃん。じゃあ、やろうぜ。」
俺があっさりとオーケーをしたから、リュウは驚いていた。
「なっ。…舐めた口叩きやがって!」
リュウが俺に向かって突進してきた。
パンチを避けて、またもや鳩尾に一撃。
「グッ…ぁあ…」
リュウはまた一撃だった。俺とも体格が違うからか本当に弱かった。
「じゃあ、片付けるか…みんな手伝ってくれないか?」
避難していたみんなに声をかけると、素直に手伝ってくれた。しかし、その状況を先生に見つかり、仕方なく俺が理由を全て話した。
結果として、リュウは1週間の停学処分になっていた。
その日の終業後の図書委員会では、ハナと話した。
「ユウトくん凄いんだね…」
「ああ、格闘技とかスポーツとか色々やったからね。」
「そうなんだ…ユウトくん、昔から運動神経良かったもんね。」
「確かにあの頃から足は早かったな。」
「私もリサさんがいじめられてたの気になってたんだけど、私は何もできなくて…」
「ああ言うやつは鉄拳制裁以外はあまり効果ないからな…まあ、仕方ないんじゃないか?」
「そうなのかな…ユウトくんは私がリサさんと同じ目に遭っても助けてくれる?」
「別にリサを助けたつもりはないけどな…でも、ハナが虐められてたらもちろん助けるよ。」
「よかった…嬉しい…」
「当たり前だろ?ハナは泣き虫だったから、俺が助けてやらないとな。」
「い、今は違うもん!たぶん…」
「ほほう…まあ、そう言うことにしておくよ。」
「もう…」
そうして、図書委員を通じてハナとはより仲良くなっていた。ハナと話す時間は増えていた。
別の日の昼休み。
俺は屋上に来ていた。
卒業まであと半年しかないから、友達を多く作る気はなかった。
だから、休みの時間は時々、屋上に行き一人で過ごしていた。
しかし…今日は先客がいたようだ。金髪の女の子がいる。
『クソ野郎どもめ…全員嫌いだ…クソ…』
※『』は英語
英語で汚い言葉が聞こえてきた。
『ちっ…一人で過ごしたかったのに、人が来ちまった。さっさと帰れよ。クソ…』
『おい…英語だから伝わらないと思っているのか?スラング言葉でも俺は理解できるぞ。』
女の子は驚いた表情を浮かべている。
『お前…!理解できるのか!』
『まあ…っていうか、日本語で話せよ。』
『私は日本語が話せない。』
『そうなのか。まあ、英語だからと言っても、汚い言葉の独り言はほどほどにな。』
『みんな英語なんて話せないから問題ない。英語の先生ですら、私の言葉が聞き取れないんだ。みんな終わってるよ。』
『まあ、日本は英語のレベルが低いからな。』
『お前、名前は?』
女の子から名前を聞かれた。
『俺はユウトだけど、君は?』
『私はリナ。ユウトね。お前も友達いないの?』
『まあ、俺も転校してきたばっかりだから友達はあんまりいないな。リナも友達いないのか?』
『0だよ。日本語話せないんだって。』
『日本語少しは覚えろよ…』
『やる気出ない。』
『まあ、勝手にすれば良いけど…ところでリナはいつから日本に来たんだ?』
『私は…』
こうして俺は屋上でリナと話すようになった。




