中学生妹編⑦
中間テストの時期になり、俺はカノンの勉強を見てやっていた。
「おい。怠けるな。カノンが教えてと言ったんだろ?」
「お兄ちゃん、ちょっとだけ休憩しようよ!」
「いや…まだ始まってもいないが…」
「じゃあ、1分だけ勉強したら休憩ね!」
「ガキみたいなこと言ってんな…じゃあ、この風林火山で有名なこの武将の名前は?」
「えー?ヒゲダルマ仙人!」
「じゃあ、そのヒゲダルマ仙人のライバルで敵に塩を送ったで有名な武将は?」
「うーん。ソルトあげお?」
カノンは完全にふざけていた。
「よし!!俺は自分の部屋に戻る!」
「あー!ごめんなさい!ちゃんとやります!」
「ほんとか?じゃあ、その2人が戦った有名な戦いの名前は?ホモサウナの先に出たら負けの戦いじゃないぞ。」
「えー。なにその冗談。お兄ちゃんセンスない…」
「お前が先にふざけてたんだろ…で?答えは?」
「川中島の戦いでしょ?っていうかそこテスト範囲じゃないけど…」
「あ…すまん…」
「あははは!罰としてお兄ちゃん、今日は私の勉強の手伝いね!」
「まあ、俺はどうせ100点だからな。」
「いやみー!」
その後はカノンも真面目に勉強をしたが、そもそも俺が教える必要はないほどカノンは勉強ができていた。
結果としてはかなりの高得点をとっていた。
そうして季節は7月になっていた。
俺が帰ろうと校舎を出るとカノンの姿が見えた。複数人の女子生徒がいる。
「いいじゃんカノン。お兄さんを紹介してよ。」
「ごめんね。私はそういうことしないの。自分で言うといいんじゃないかな?」
「何だよ。ケチ。」
ドンっ。
カノンは突き飛ばされていた。
「いやあ。カノンは本当ケチだね。」
他の人もカノンに蹴りをした。
「いたい…」
「こっちの心のが痛いんだよねー。」
他の女は笑っていた。
俺はカノンに声をかけることにした。
「カノン。大丈夫か?」
「…え?お兄ちゃん?」
他の女子も驚いていた。
「ユウト先輩!?あの、これは…」
「俺の妹が何か悪いことをしたのかな?」
俺は極力優しく聞いた。
「いえ…ユウト先輩とお話ししたくて、だけどカノンからは断られてしまって…その…」
「そうか。実は俺が悪いんだ。カノン経由してきた人のことを俺は嫌いになるってカノンに強く言っていたからね。だから、カノンはそうならないようにみんなに断っていたんだよ。」
「そうだったんですね…ごめんねカノン。」
「う、ううん。」
「でも、俺と話したかったならLIME交換しようか?あまり返信はできないけど、せっかくこうして直接話す機会があったからね。」
「あ!はい!是非!ありがとうございます!」
「うん。」
女の子達とLIMEを交換した。
「よしっ!交換できたね。あっ、一つ相談なんだけど…君たちはもうしないと思うんだけど、もし次にカノンが同じように痛い目を見てると、今度は俺が怒っちゃうかもしれないんだ。俺ボクシングとかかなりやってるから、怒って女の子は殴りたくなくてね…だから、もしもそういう子がいたら、君たちもカノンを助けてあげてね。」
少し脅しめに言っておいた。
「わ、わかりました。」
じゃあといって、俺は先に帰った。まあ大丈夫だろう。
俺が帰ってから、10分ほどでカノンが帰ってきた。
「カノン!大丈夫だったか?」
「あ、うん…」
「そうか。良かった。本当はぶっ飛ばしてやりたかったけど、それだとカノンが後々困るかと思ってさ…」
カノンは泣きながら俺に抱きついてきた。
「うわーん!怖かったよぉ!!」
「遅くなってごめんな」
「うん…こっちこそごめんなさい…!」
その日から、カノンはさらに俺にベッタリと甘えるようになっていた。
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