中学生妹編③
しばらく歩きながらショッピングを楽しんだ。
「おっ。今度はこのお店とかどう?」
「あっ。私の好きなブランドだよ!さすがお兄ちゃん!」
「この服とかカノンに合うんじゃないか?」
「あ、可愛い!こっちも良くない?」
「もう中学生なんだから、もうすこし大人しくしても良いんじゃない?」
突然、女の子がカノンに声をかけてきた。
「カノン!偶然だね!」
「あ、ツムギ!偶然!」
「友達か?」
「あ、うん!同じクラスなんだ!」
友達がカノンを呼び出していた。
「ちょっとカノンこっちきて!こっちきて!」
「え?なになに?」
「誰!?あのイケメン!?彼氏!?!?」
ツグミが興味津々な感じで話す。
「やだな。違うよ。私のお兄ちゃんだよ。昨日アメリカから帰ってきたんだ。」
「ええ?噂のお兄さん!?小学校で見た記憶あるけど、さらにイケメンに磨きがかかってない?」
「そうかな?でも、そんなこと言ったらまたお兄ちゃん調子にのっちゃうよ。」
「…今度、カノンの家に遊びに行くからね。」
「え?」
「カノンだけズルい。見学会を希望します。」
「家に来るのはいいけど見学会はちょっと…じゃ、じゃあこの話はここまでで!じゃ!」
カノンはツグミとの話を終えてそそくさと俺の元に戻ってきた。
「あっ!」
カノンが戻ってきた。
「カノンもういいのか?カノンの同級生だったんだね。兄のユウトです。よろしくね。」
「は、はい!私はツムギです!よろしくお願いします!」
緊張した感じでツムギが答えた。
「ツムギちゃんだね。そんな敬語とかいらないよ。ツムギちゃんもカノンと同じ立花中学に行くことになるの?」
「あ、うん!そう!ツムギって呼んでください!」
「ツムギね。俺も立花中学の3年生になるから、ツムギと同じ学校だよ。」
「え?中学生なんですね!背が高い!」
「一昨日までアメリカにいてたくさん食べたからかな?」
「カノンから聞きました!じゃあ英語ペラペラなんですか?」
「…お兄ちゃん!ツムギ、もういいでしょ!!早く行こうよ!」
ツムギと会話が弾み出したところで、カノンが急に怒った口調で話してきた。わずかに息が切れている。
「え…?別に良いだろ?ツムギも一緒に買い物する?」
「ええ?良いんですか!?」
ツムギは嬉しそうに返事をしてくれた。
「ダメっ!ツムギごめん。じゃあ、お兄ちゃんいこっ!」
カノンはツムギに冷たくそう言って、息を切らしながら、俺を強く店の外に引っ張ってきた。
「お、おい。引っ張るなよ…」
店の外に行っても、カノンはしばらく黙っている。
「ど、どうしたんだよ。カノン。ツムギと何かあったのか?」
「何にもないよ。」
「いや、最後明らかに怒ってる感じだっただろ?後でツムギに謝っておけよ?」
「なんで私が謝るの!?ツムギって何呼び捨てにしてるの!?」
「は…?カノン、ツムギが呼び捨てにして欲しいっていってただろ?」
「そうだね…ごめんね…もう今日は家に帰ろっか…」
その後、カノンは元気なく俺と家に帰った。こんなに元気のないカノンは初めてで俺は心配になっていた。
次回はカノン視点です。




