中学生妹編①
まもなく中学3年生として日本の中学に入学する俺は、中3としては割と完璧に近い状態にあると思う。
身長175cmで細マッチョなモデル体型でサラサラ黒髪ストレートで小顔のイケメンだ。
さらに野球は中学生として世界トップレベル。ボクシングは中学生としてはおそらく国内トップレベル。ピアノもかなりの高レベルだ。
頭脳は前世時点ですでに東大卒業だった。英語はネイティブレベル。
モテ要素しかない俺は、日本でボクシングと筋力トレーニングは怠らず、その他は目標を持たずにのんびりとモテライフを送るのが楽しみだった。
ただし、アメリカの時のように女を弄ぶようなことはしない。国内では周りの評判も気にする必要がある。
「お兄ちゃんおかえりなさい!」
空港で家族が出迎えてくれた。中でもカノンは走って俺の前まで来てくれた。
「カノン、ただいま。お、ちょっと縮んだか?もうカノンも中学生になるのにな…」
「お兄ちゃんが背高すぎるんでしょ!これでも、これでも150センチはあってクラスだと大きいほうなんだからね!」
父さんも来てくれた。
「ユウトおかえり。アメリカでは学業、野球と大活躍だったみたいだな。お前の将来が楽しみだよ。」
「父さん。ありがとう。俺もおれの将来が楽しみだよ。」
「お兄ちゃんっていつも一言多いよね…」
家族はその日、盛大にお祝いをしてくれた。本当にいい家族だ。
「今日はみんなありがとう。じゃあ、俺はもう寝るよ。」
「ああ、つかれただろう?おやすみ。」
俺は久しぶりの実家のベッドで横になった。
するとカノンがノックもせずにドアをあけた。
「ねえ。お兄ちゃん。一緒に寝ようよ!」
「は?お前もう中学生になるだろ?」
「いいじゃん!今日だけだよ!」
「むしろ今日だけは絶対やめて欲しいほど眠いぞ。」
「うわあ。意地悪。女の子に嫌われるねこりゃ」
ジトーっとした目で俺を見てくる。
「本当に俺が女の子に嫌われると思うか?」
「本当はそう思えないのがズルい…あっ!隙あり!お邪魔しまーす!」
素早くカノンが俺の布団に入ってきた。
「うわ。勝手なやつ。お前、こんな寂しがり屋だったか?」
「嬉しくって!お兄ちゃん今日からは毎日家に帰ってくるんでしょ?」
カノンは満面の笑みだ。ちょっと可愛かった。
「まあ、日本の中学に行くのにアメリカのホームステイ先から通うのはキツイな。距離的にも日付変更線的にも。」
「でしょ!ウフフ…」
カノンはニコニコとしている。
「うわ。気色悪いやつだな。可愛い顔が台無しだぞ。」
あ、ついナンパ癖がでた。
「え?私、お兄ちゃんから見て可愛い?」
「まあ…俺と血の繋がりがあるだけあってなかなかじゃないか?」
前世は見た目が良い。前世の俺では絶対に言えないセリフだ。
カノンの顔が赤くなった。
「そっかそっか…いやあ、私結構モテるしねー」
「ふーん。何人に告白されたんだ?」
「えーと、5人かな?」
片手を広げて自慢げに見せてくる。
「小学生の間だけで5人は多いな!やるじゃん!で、付き合ったのか?」
「いやぁ、みんなガキだからね。全然惹かれないんだよね。」
ナイナイという感じの態度だ。
「お前も同い年のガキだろ…」
「うるさーい!お兄ちゃんはどうなの?付き合ったことあるの?」
「内緒。」
俺は棒読みで答えた。
「うわぁ。なにそれ…」
「まあ、少なくとも今は誰とも付き合ってないよ。アメリカでも告白はされまくったがな。」
「えー。なんで付き合わないの?」
「さあな。あんまり惹かれないんだよね。」
「ふーん。もったいない。」
勿体無いと言いながらもカノンは嬉しそうにしていた。
「うるさい。俺はもうねるぞ。」
俺はカノンから布団を取り上げ、俺だけが布団に包まった。
「ずるー!ねえねえ。明日どっかに出かけようよ!」
カノンがバンバンと布団を叩いてくる。
「まあいいけど、どこへ?」
「うーん。ショッピングとかは?イオンが近くにできたんだよね。」
イオンか…疲れてるから明日もゆっくりしたい気持ちはあったが、家族サービスでもするか。
「ああ、じゃあ服でも買うか。日本の服のが質いい気がするし。」
「じゃあ、決まりね!!」
カノンは心底嬉しそうな顔をした。
「じゃあ、自分の部屋にいけ。ねれん。」
「えー!わかったよ…じゃあ、あしたね!」
「ああ、おやすみ。」
ようやくカノンが俺の部屋から出て行って、俺はその後すぐに眠りについた。とにかく眠たかった。




