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幼稚園 後編

年長になった時には、すでにハヤトがユリを好きになっていた。行動を見れば十分すぎるほどわかった。そもそも前世ではハヤトからユリへの熱烈アプローチがあったことも知っている。


バレンタインの日、いつものように俺とハヤトとユリは遊んでいた。

そこでユリにちょっと待つように言われて、ハヤトにチョコレートを渡した。

「はい。ハヤト!チョコあげるね!」

それから、「ユウト!ちょっと一緒にきて!はやくはやく!…っはい!これは本命のチョコレート。ユウト。あのね。将来は私をお嫁さんにしてくれる?」

照れながらユリからチョコレートを渡された。ハヤトが好きなユリからの告白だ。ハヤトの悲しい表情を見た。


あれ…気持ちいい…


俺は人よりも自分が幸せになりたいなんて願ったことなんてなかったし、人を不幸にしたいとも思ったこともなかった。ただ普通の人生を経験したかった。平和にただみんなが笑顔でいられることが一番の幸せだと思っていた。

人をいじめたり、人を悲しませる行為をすることは最低なやつのやることだ。


「チョコレートありがとう。でも約束はできないかな。自分自身誰が好きかもまだ分からないんだ。こんな返事でもいいかな。」


「そんな…」


ユリはとても悲しそうな表情をした。気持ちいい。気持ちいい。

人から好意を受けることの気持ちよさ。人が好きな人を奪う気持ちよさ。罪悪感が俺を高揚させていた。そして、ユリとハヤトの悲しそうな表情が俺を興奮させていた。


なんだよこれぇ…!超気持ちいいじゃないか…!

しかも俺は悪いことを全くしていない。

ただ俺の見た目が良かったせいで。俺の能力が高いせいで女の子を惚れさせてしまっただけ。まさしく合法的な快楽。


俺の能力があればなんでもできる。

俺は見た目も良く、運動能力も高く、頭も前世よりも良くなっているように感じる。お金もある。俺の大量のお小遣いは親に投資もしてもらっている。


この能力を使って、この人生を俺が気持ちいいと思うことをし続けてやる。


狙った女は俺に惚れさせてやる。そして振ってやる。

男は俺の才能に嫉妬しろ。俺の力を見せつけてやる。

そして・・・前世の俺を最もいじめた奴がいる。

高校で現れる筈のそいつは俺が全力で不幸にしてやる。



生まれ変わってからずっと幸せだった。

しかし、幼稚園年長のバレンタインの日。俺は今までで1番幸せだった。

なぜなら優越感を得る幸せと人を悲しそうな顔を見ることでの興奮を知ってしまったから。

読んでいただきありがとうございます。

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