小学校野球編④
3回の裏は、タクヤのピッチングが荒れていた。
見事に俺の煽りが効いたな。短気なやつめ。
いきなりのデッドボールでノーアウト一塁。
帽子も取らずにタクヤはつぶやいた。
「くそ、避けろよな。反射神経悪いやつめ…」
2人目は引っ掛けてゲッツーコースだった。しかし、二塁手が球を弾いてしまった。二塁は諦めて一塁に送球するも、その送球すらずれて一塁もセーフ。
「わ、わるい。タクヤ!」
「お前、マジでふざけてのか!」
タクヤはキレていた。
「くそが…足ばっかり引っ張りやがってよ…」
3人目は、荒れた球だが、ボール球を振って三振となっていた。
さて、俺の打席だ。
「お願いします!」
「チッ。」
「ボール」
なんだこいつ。制球がまるでダメだ。
仕方ないな…
ブォン!
「ストライク!」
仕方がないのでクソボールは、ツーストライクまでは空振りをすることにした。
ブォン!
「ストライクツー!」
連続クソボールなので、再度空振りした。
「なんだこいつ、全然違うところを振りやがって…挑発してんのか!?バカにしやがって…」
そうだよ。ノーコンが。
「ボールツー」
またクソみたいなボール。
また四球にする気かよこいつ。
と思ったらストライクボールがきた。
キーン!!
「なんだと…」
俺はホームランを打ち悠々とホームを回った。これで4-0だ。
「ユウトかっこいいじゃん!」応援に来ていた女の子から初めて俺にも声がかかった。タクヤに見せつけるようにガッツポーズをしておいた。
その後は、またもやタクヤの自滅。デッドボールと四球でまた満塁のピンチを招き、さらに味方のエラーでも追加失点をしていた。5-0だ。
「お前らエラーばかりしやがって、やる気あんのかよ!」
タクヤがマウンドでキレていた。
エラーが多い理由は明らか。一軍の守備陣はタクヤを怖がっているから、エラー率が上がっている。
その後も、追加の四球やらエラーでまたも失点。7-0となってその回を終えた。
4回の表。アツトのリードはとても上手く。今回のリードもうまく味方の弱点を突いていた。タクヤ含めて、この回も三者凡退。
タクヤは当たり散らしていた。
応援している女の子にまで、八つ当たりをしていた。
「お前らの応援も邪魔なんだよ!うるせえな!さっきユウトを応援してたやつもいたな。クソうぜえ。それからマキも邪魔だ!帰れ!」
「なにあれ…ダッサ…」
応援の女の子達からも一気に嫌われていた。
4回の裏もタクヤは荒れに荒れていた。四球だけでなく、普通にヒットも打たれてツーアウト満塁で俺に打順が回った。
「お願いします!」
「クソが。」
いきなりデッドボール級の球を投げてきた。俺でないと避けれなかったな。ボールは後逸して8-0で2、3塁になった。
「アツトちゃんと捕れよ!」
再びのデッドボール級の球だ。頭を狙いやがって。ボールは後逸は再び後逸して、9-0で3塁になった。
「おい!アツトまたかよ!あれぐらいとれよ!」
アツトはタイムをとった。
「で、タクヤどうする?敬遠するか?」
「敬遠?するわけねえだろ!ふざけんじゃねーぞ!!!」
「つまり勝負するってことでいいんだな?なら、ちゃんとしたストライクボールをなげろ。ストライクゾーンに入らないのは俺のせいじゃない。人のせいにするな。いいな。」
「うるせえ。さっさと戻れ。」
再開になった。
今度はカーブか!ストライクコースに来る!
キーン!
豪快に引っ張って2ランホームラン。
11-0で1軍のコールド負けになった。
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