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幼稚園 前編

「ユウト今日からの幼稚園が楽しみね。」

3歳からは前世と同じく幼稚園に通うことになった。

「カノンにもいってきますって言ってあげてね。」

「カノンいってくるね。」

前世では俺が小6の時からは口を聞いてくれなかった妹は、今は可愛い癒しの存在だ。


幼稚園でもイケメンは有効だった。

まだこの時期は容姿なんてあまり関係ないと思っていたが、そんなことはない。

例えばだが、明らかに保育士の笑顔が違う。何か欲しいものがあると手を伸ばせばすぐに取ってくれる。とにかく俺のことを気にかけてくれていることを感じた。


年少組は前世と全く同じ子供達がいた。その中には近所の女の子ユリ。ちなみに前世の小学生の時には俺をガン無視していた。もう1人同じく近所の男の子ハヤト。前世では俺をイジメていた奴だ。暴力を振るわれたこともある。そうそう。前世でのユリとハヤトは付き合っていたな。


暫くして、俺はハヤトやユリと仲良くなっていた。

「ユウト遊ぼうよ!」

「あっ!私も仲間に入れて!」

「ハヤト、ユリ。いいよ。何しようか?」

この人生では仲良しだ。いじめられたり、無理された前世のことは一旦忘れて、俺はみんなと仲良くすることにした。


「おままごと!」

「えー。またかよ!鬼ごっことかにしようぜ。」

「俺はおままごとでもいいよ。じゃあ、明日は鬼ごっこをしようか。」

「やったー!じゃあ、私がママでユウトはパパね!で、ハヤトは飼ってる犬!」

「犬って何するの…」

「しーっ!犬は話せないんだよ!さぁ、犬の餌を作らなくちゃユウトも手伝って!」

実にサディスティックな大人遊びだったが、前世では俺がその犬役だった気がする。ワンランクアップしたようだ。


「はぁ…はぁ…ユウト足早すぎだよ」

「そうかな?そんなに早く走ってるつもりはないけど。」

足も速くなっているようだ。前世のピークよりは遅いけど同い年の中では世界でもトップクラスに早いだろう。まだ順位をつけるこの時代の運動会ではぶっちぎりの一位だった。少なくともこの幼稚園では年長を含めても1番早いだろう。


「ユウト!いつもカッコいいから、チョコレートあげるね!」

バレンタインの時には、「いつもカッコいいから」というだけの理由で年少組の1人の女の子からチョコレートを貰った。イケメン好きになるには早いと思うが、3歳でも人によってはカッコいいとかいう感性があるんだな。バレンタインにチョコを貰ったのは前世から数えても親族以外では初めてだった。

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