小学校学級委員長の姉妹編11
〜シズク視点〜
最近、他の子からお兄さんの話を聞くとなんだか胸がチクチクする気がする…
わたし、どうしちゃったんだろ…
「シズク聞いてよ!昨日お兄ちゃんとマリオカートしたんだけどね!ハンデの練習をするとか言って、左手だけで私と勝負して、お兄ちゃんボロ負けしてたんだよ!それで、『ま、まあ今日は本調子ではないからね。仕方ないね。恐らく体温は40度くらいある。これは辛い。平熱になったら覚悟しておけよカノン』とかまたわけわかんないこと言ってたんだよ!ウケるよね!」
まただ…なんだか胸がチクチクしてイライラしてしまう。カノンからお兄さんの話を聞きたくない。
「そうなんだ。良かったね。」
精一杯返事をした。
「あれ?なんだか反応薄くない?シズク、お兄ちゃんの話すると結構楽しんでたよね?『またお兄さんをイジるネタが増えたねー』とか言って。」
確かにそうだったかもしれないけど聞きたくない。
「そうだったかも。ごめんね。ちょっと考え事してて。」
カノンにまで素っ気ない反応をしちゃった…
最近はウサギ小屋でお兄さんと話している時だけが落ち着く。早く授業終わらないかなぁ…
キーンコーンカーンコーン
授業が終わった!早くウサギ小屋に行こう!まだお兄さんはいないか…まだかな…
あっ!来た!ドキドキ。なんだかドキドキするな。なんでだろ。
「シズクお待たせ!」
「お兄さん遅すぎ!」
「これでも超ダッシュで来たんだぞ!待っててな。鍵あけるから。」
「はやくはやくー!」
何気ない会話でもう楽しい。
「シズクは最近、体育で何やってるんだ?」
「今はマット運動だよ!前回りとか後ろ回りとかね!」
「へー。どうなんだ?やっぱ運動神経はイマイチか?」
「やっぱイマイチって何!?私、クラスでは結構運動神経いいんですけど!?」
「ははは。やっぱは冗談だよ。俺はシズクは運動神経良さそうだと思ってたよ。いつも動きが機敏だし。とはいえ、俺は小4で全宙できてたからな。全宙できる?」
「できるわけないでしょ…相変わらずの変態…」
「おい…相変わらずの天才もしくは神童といってくれ。」
しょうもないやり取りでも、お兄さんとだと楽しい。
あっ、やばい…このままだともう掃除も世話も終わっちゃう別の掃除場所探さないと…
「よし。こんなもんで十分だろ。じゃあ片付けようか。」
「うん…」
新しい掃除が必要な場所を見つけられずに今日も終わっちゃった。残りのお兄さんと掃除できる日数少ないな…
考え事をしながら片付けをしていたら、つまずいて転びそうになった。
「シズク!大丈夫か?」
「う、うん。あ、あの、ありがとう…」
「気をつけろよ。これは…本当に運動神経良いか不安になってきたな!?」
「あ…ごめんね…」
なんだか心臓が早くて何も考えられなくなった。返事も何を言ったのかわからない。ただ顔も耳も熱く、赤いのを感じる。
自分がカノンのお兄さんに初恋をしていることに気がついた。
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