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生まれ変わり

なんだここは・・・?

何も見えない。わずかに父母の声が聞こえる。

「ハルカやったな!男の子だぞ!」

「生まれてきてくれてありがとう。あなたはユウトよ。」

同じ名前と同じ父母の声。

俺は自分の人生をやり直していた。


人生をやり直しても記憶や知識は変わらないようだ。

しかし、見た目通りの赤ちゃんのフリをした方が良さそうだ。

とりあえず泣いておこう。


「オギャーオギャー!」

「おお!元気な男の子だ!ハルカ本当に大変だったな。ありがとう。」

「あなたもサポートしてくれてありがとう。」


でも体もまともに動かない。あれ?赤ちゃんの時ってどうすればいいんだ?

例えば排泄がしたい時はどうすれば・・・

いや。赤ちゃんだからそのままうんちをして泣くしかないのか…


「オギャー!」

「あらあら。うんちかしら。」

普通にわかってくれた。


それからは情けなくなりながらも、遠慮なく排便をしたし、お腹が空けば遠慮なく母乳を飲んだ。


よく赤ちゃんは泣いて寝ているだけで羨ましいなどというが、とんでもない。

言葉は通じない。自由に動けない。臭いうんちがお尻にべったり。

介護されている人が羨ましいと言っているようなものだ。


そして目もまともに見えるようになり、鏡を見て気付いた。俺は明らかにイケメンになっている。


父母の嬉しそうなやりとりが聞こえる。

「俺に似てイケメンになりそうじゃないか!」

「あら?私に似たんじゃなくて?」

「たしかに目と口はハルカに似ているな・・・」

「鼻はあなたに似てるわね。」

イケメンになるとやはり両親は嬉しいのだな。

両親を喜ばせることができてよかった。

前世では悲しませてばかりだったから・・・

生まれ変わったことに感謝した。


母が俺を連れて散歩に行くと道ゆく人にいつも声をかけられる。

「まあ。とても可愛い子ね!」

もうしょっちゅうだ。

しかし母は毎回、自分のことのように嬉しそうにしていた。


「可愛い赤ちゃんですね!よければ赤ちゃんモデルになりませんか?」

母はスカウントに声をかけられていた。

「ええ!?お父さんに相談をしてみますね。」

「ぜひお願いします!息子さんなら必ず人気者になれますよ!他の事務所には負けない報酬を用意しています。良いお返事をお待ちしていますね!」


「あなた、ユウトが赤ちゃんモデルにならないかと声をかけられたのだけど」

「さすが俺たちの息子だな!でもユウトはいずれ俺の会社を継ぐ男だ。そんな経験は必要なのかな?それにユウトの意思を聞かずに俺たちが勝手に赤ちゃんモデルにするのはよくないんじゃないか?」

「そうよね。私もそう思うわ。断っておくわね。」

どうやら、今回の人生では、俺は父の会社を継ぐことができるらしい。前世は東大に行ってもなれなかったのにな。生後すぐに決まってしまった。これが見た目の力か。


半年ほど経過してハイハイをしたり、お母さん、お父さんと言葉を発したりした。

本当はもっとはやくに色々なことができたのだが、できるだけ驚かさないように努力した。

俺は普通の暮らし・普通の幸せが欲しいだけ。目立っても仕方がないからな。


2年後には前世と同じくカノンが生まれた。

やはり俺以外は変わらない世界だった。俺だけが変わってしまったんだ。

読んでいただきありがとうございます。

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