表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/218

緊急閣議

~日本国・東京都永田町・首相官邸閣議室~


「と、いうことで緊急閣議を開催します」


官房長官が、憔悴しきった顔で口を開いた。


「今回は地質研究所の谷山教授が説明してくれるそうです」

「どうも、谷山です。よろしくお願いします」


谷山が説明を始める。


「さて、結論から先に申し上げますと……ユトラ大陸は10月15日に海へ沈みます」

「10月15日……四週間後じゃないか!」

「はい。時間がありません。早急に対応策を考えるべきです」

「対応策、か……一番簡単なのは、ユトラ大陸を見捨て、

南のエーンヤード大陸に寄港地を作ることだな。エーンヤード大陸は沈まないんだろう?」


川田がそう言うと、谷山はそちらを向いて答える。


「はい。沈むのはユトラ大陸だけです」


エーンヤード大陸。

いわゆる小国の集まっている大陸で、そのほとんどが原生林と山。

居住可能地域は少なく、そのため文明もあまり発展していない。

ユトラ大陸のすぐ近くに位置するためか、

高度文明圏国家が多数の植民地を持っている、

この世界のアフリカ大陸のような場所だ。


「ただ、ユトラ大陸沈没後は海流や生態系が大きく変わるだろう。

そうなると、エーンヤード大陸までの安全な航路が失われるかもしれない。

ユトラ大陸を見捨てるのは、得策ではないな」

「その通りです。私が考えたのは、ユトラ大陸の東部に"地盤強化工事"を施す、という対処法です」

「地盤強化工事?」


谷山の言葉に、国土交通相が疑問を呈す。

他の大臣も頭に疑問符を浮かべていた。


「お手元の資料の12ページをご覧ください」

「……こ、これは!」


資料には、地盤強化工事の詳細なプランが示されていた。


「要するに、地盤に特殊な物質を注入することで、

地盤の安定性を向上させ、沈没を防ぐというわけです。

それだけでは不安なので従来の地盤改良工事……つまり、固化剤を混ぜ合わせる工事も並行して行いますが……これはかなりのお金と時間がかかります」

「技術的には可能なのか?」

「はい。すでに基礎となる技術は確立されていますし、理論上は問題ないはずです」

「ふむ……しかし、それで本当にどうにかなるのか?」

「プレートが移動するわけではないので、何とかなりますね」

「ふむ……工事にはどれくらいかかる?」

「資料に書かれている範囲なら三週間……いえ、二週間で終わらせます」

「そうか……田中外務大臣。各国への説明はどれくらいかかる?」

「10日はかかるでしょう」

「一週間でどうにかならないか?」

「それは難しいです。各国には慎重に説明を行う必要がありますし、

短期間での合意は難しいかと思います」

「しかし、一週間以上かかれば、対策が間に合わない……」

「……施工範囲を縮め、地元住民を作業員として雇用すれば、

工事は一週間で終わらせられますよ」


川田のつぶやきに、山谷がそう言った。


「そうか……なら一週間で、ユトラ大陸に地盤強化工事を施してくれ」

「承知しました」

「田中外務大臣。各国への説明を頼む」

「はい」


こうして、地盤強化工事計画が動き始めた。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


などと思ったら、

下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。

何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ