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首都攻略作戦1

陸上自衛隊がフェラサ要塞を占領して数日。

ついに、首都攻略作戦の準備が整った。


***

~陸上自衛隊・フェラサ飛行場~

フェラサ要塞のすぐ近くに建てられた飛行場から、続々と輸送機が飛び立っていく。

それには、”第二空挺団”が搭乗していた。


第二空挺団。

第一空挺団とは違い、重装型パワードスーツなどを使用した降下作戦に利用される新部隊だ。

新しい部隊ということもあり、第一空挺団よりも練度は低いが、

それでもものすごい力を持つ部隊である。

閑話休題。


この作戦は、深夜に開始される。

理由はもちろん、敵に見つからないためだ。

今回の作戦は奇襲作戦であるため、見つかったら元も子もない。

ステルス迷彩もあるが、念には念を入れてである。


***


『降下一分前。格納庫減圧開始。総員酸素マスク装着』


輸送機は、敵首都上空に到達しようとしていた。

格納庫が減圧され、降下の準備が進められてゆく。


『格納庫ハッチ解放。降下開始!』


ハッチが開き、降下命令が下される。

その命令を聞き、巨大なロボットが飛び降りた。


***


36式歩行戦闘装甲車。

直立型CWV(combat walking vehicle)の一つ。

レヴォトの技術が応用されている。

高さ3500mm、基本重量6300㎏、巡航走行速度51km/h。

固定武装はパイルバンカー。これはモデルの機体が作業用であるため、その名残。

主武装は大口径ヘビーマシンガンや大口径ライフル。

主燃料はガソリン。装甲厚は450mm。


***


「高度9800、9700、9600……」


36式の搭乗員は、コックピット内の高度計をみながらそういった。

高度10000mから飛び降りているにもかかわらず、

報告されている高度が9800からなのは、

落下スピードが速く、最初の100mはあっという間に過ぎたからである。


「8700、8600、8500、8400……」


落下速度はものすごい勢いで上がっていく。

今回やっているのはHALO降下というもので、

高度10000mから降下し、高度300mほどでパラシュートを開く方法だ。

今回は隊員が36式に乗っていることで全体的な重さが上がっており、

安全のため高度500mでパラシュートを開くことになっている。


「600……500! パラシュート展開!」


すこしして、36式はパラシュートを展開。

そのまま、速度を下げながら落ちてゆく。


「着地成功。周囲に敵影なし」


着地成功の報告がされる。

パラシュートを切り離し、ゆっくり歩き始めた。

木々に隠れながら、敵首都へ近づいていく。


「ステルス迷彩を起動しろ」

『了解』


森から出ると、ステルス迷彩を起動する。

ステルス迷彩は大量の電力を消費するため、

遮蔽物の多い場所ではなるべく使わないようにとの指示が出されていた。

ちなみに、姿は消せても温度までは消せないので、

そこは気を付けないといけない。


***


「……ん?」


巡回していた警官が、不自然に揺れる木の葉をみつけた。


「……風かな」


直後、警官の横を温風が駆け抜ける。


「なんだ? 今の風……」


***

36式は塀を飛び越え、歩哨の横を抜ける。

警官が先程感じた温風は、36式の排気口から排出された風だったのだ。


『……ってか、この作戦、わざわざ36式でやる必要あるか……?』

『目標都市と基地の間に、地図に書かれていない巨大な谷が広がってるらしい。

しかも橋が架かってない上、戦車橋を架けるのも難しいほどの幅だ。

そこで空挺作戦が計画されたんだが、この辺りは高低差がひどくて、

歩兵や戦車では進みにくいんだよ。しかも周りは森だから、四脚式WCVは通れん』

『なるほどー……』

『さて、無駄話はこれくらいにしよう。そろそろ目標地点だ』


この作戦について、すこし遅れて解説しよう。

まず、作戦の目的は戦争指導者の捕縛だ。

しかし、戦争指導者のいる建物は警備が厳しく、

通常の歩兵では捕縛どころか侵入さえ難しい。

そのため、36式により警備の注意をそらし、その間に普通科部隊が降下。

戦争指導者を捕縛するのだ。

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