列車砲
「レトナ少将ォ! 戦車隊がやられましたぁ!」
「もうですか!? 思ったより早かったですね……」
レトナは考え込む。
考えている間も戦車の砲弾は訓練場や要塞砲、防壁にぶつかって爆発。
各部で火災が発生し、残っていた要塞砲による砲撃も届かない。
「う~ん……そう言えば、ここには線路が通ってますよね」
「え? ああ、はい。通ってますね。それが何か?」
「そして、その線路には昔、装甲列車が走っていた」
「その通りです」
「列車は、今どこに?」
「確か……地下の格納庫にあったような」
「じゃあ、それを使いましょう。要塞砲による攻撃も継続的に行ってください」
「はぁ……わかりました」
***
~フェラサ要塞・格納庫~
「隊長、装甲列車の準備が整いました!」
「よし。これで敵をぶっ倒すぞ!」
「了解!」
煙突から煙を吹き出し、車輪がゆっくりと動き始める。
どんどん速度を上げ、夜空の元へとでた。
***
「敵要塞から何か出てきました。あれは……列車砲!?」
要塞から出てきた装甲列車は、巨大な列車砲をけん引している。
その砲搭は自衛隊陣地の方を向くと、もの凄い音と砲煙が巻き起こった。
「お、おいおいおいおい! 退避、退避ぃー!!」
隊員たちが戦車から抜け出し、走る。
そして、塹壕に飛び込んだ直後。
轟音が響き渡り、隊員たちの頭上を90式戦車が吹き飛んでいった。
「……収まったか?」
塹壕から顔を出すと、着弾地点にはクレーターができている。
「やっべえなこれ……」
列車砲は、砲身を下に向けている。
おそらく、装填中なのだろう。
直後、残っていた10式戦車が、敵列車砲に向けて攻撃を開始。
砲弾は列車砲周辺に着弾し、爆炎がそれを覆った。
『命中。続けて撃て!』
***
~列車砲内部~
「油圧装置故障!」
「弾薬庫にて火災発生! 誘爆しまぁす!!」
「なに!? そ、総員退――」
瞬間、閃光が彼らの視界を覆う。
少し遅れて轟音が響き、爆風が襲ってきた。
***
爆音が轟き、列車砲が大爆発を起こした。
残骸があちらこちらに飛び、自衛隊陣地に落下する。
「被害状況は!?」
「戦車小破3、中破4! 軽症者8!」
「衛生! 急いでくれ!」
先程の大爆発でフェラサ要塞の防壁が崩壊し、火災が発生していた。
列車砲は跡形もなくなっており、それをけん引していた装甲列車も横転している。
フェラサ要塞は各地で火災が発生しており、要塞砲などもすべて停止しているようだ。
***
~フェラサ要塞~
「中央発電機故障! 全設備が停止しました!」
「それは……もう、無理ですかね。……機密書類をすべて燃やしなさい! 脱出します!」
「りょ、了解!」
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