中央帝国のたくらみ
~超巡洋艦「ミヤトレア」艦橋~
「向こうの世界から来たにしては、ずいぶんと文明的な船だな」
戦艦……超巡洋艦「ミヤトレア」艦長が、そう言った。
それに対し、副長がこう返す。
「そうですね。これまでこっちに来た船は、
戦列艦だったりぼろ船だったり、原始的な物ばっかりでしたからね」
「ああ。こっちが迎えに行ってやらんと、
ここまで来ることもできなかったしなぁ」
これまで高度文明圏へと向かった船は、教国の物だけであった。
教国の船は木造船だけだったので、
霧の向こうから鋼鉄船が来るのは彼らからしても珍しいのである。
***
その後、日本艦隊は「ミヤトレア」やその他艦船に連れられ、
ニトレア王国のニトラ国際港に入港。
巡視船「あきつしま」に乗る外交団が上陸し、
ニトレア王国外務局との会談が開始。
そして、日本とニトレア王国は国交を結ぶことになったのだった。
***
~ルスア中央帝国~
ここは、高度文明圏国家で最も国力を持つルスア中央帝国。
平均的な技術力は第一次世界大戦終盤~第二次世界大戦初期ほどだが、
一部は冷戦期ほどの技術も存在。
近代国家としては珍しく、貴族階級や奴隷階級が存在している。
ちなみに、文明開化後の日本でも明治時代初頭から、
第二次世界大戦での敗戦直後まで『華族』と呼ばれる貴族階級が存在したという。
閑話休題。
まぁ、そんなルスア中央帝国では、その上層部が日本について対応会議を行っていた。
「ニホンか……脅威だな。どうにかして国力を削りたい」
「しかし、正面衝突では我々に勝ち目はありません」
「ふむ……何か良い案はないのか?」
「魔法でも使います?」
「うちは魔法後進国だ。科学でも負けてるのに、魔法で勝てるわけないだろう」
「なるほど……では、搦め手で行きますか」
「例えば?」
「自然災害を起こしましょう」
「……自然災害なんて、人為的に起こせるものじゃないだろ」
「ところがどっこい、こちらに来てください」
「なに?」
***
~ルスア中央帝国・外務省地下室~
「こ、これは……」
彼らの前には、巨大な機械が置かれていた。
「自揺れ発生機です」
「……自揺れ発生機?」
「はい。指定した場所に指定した震度の自揺れを起こします」
「どういう仕組みなんだ……?」
「私にもいまいちわかりません。そこらへんは技術者に聞いてください」
「お、おう」
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