国立国会図書館
「で――これからどうする?」
タイヤを交換した後、コンビニの駐車場にて。
「とりあえず情報収集でしょ。国立図書館でもいこ?」
さくらがそういうと、直樹が言う。
「国立図書館に反乱の情報ないと思いますけど……」
「そりゃ反乱の情報はないだろうけどさ。あの大きな鳥とか、あと魔法図鑑とか、ありそうじゃない? そういう系の本、最近よく見るし――国立図書館だよ?」
「確かに」
「でも、国立図書館でそういう本って見つかるか? クソ広いっすよ?」
「まぁ、国立図書館サーチで適当に異世界とか魔法とか入力したらどうにかなるでしょ」
「そうかぁ? ……っていうか、国立国会図書館、利用者登録してます? 僕はしてますけど」
「もちろん。よく行くしね」
「俺も一応してますよ」
「私もまぁ、一応は」
「オレも利用者登録してるぞ。……ま、行く当てもないしな。行くか、国立国会図書館」
そういうと、結城は発進した。
車は、国立国会図書館へ向かう。
***
国立国会図書館、東京本館。
この大寒波の中でも問題なく運営しており、受付さえすませばすぐにでも書庫に入れる。
ちなみに、国立国会図書館は満18歳以上でないと入れないし、トークロイドの利用も禁止されているので、アイとツバキは車でお留守番だ。
五人は書庫に入る。
「広いっすねぇ……」
「とりあえず、図書館サーチでそれっぽいものを探さなきゃ。こんなところであてずっぽうに探すのは馬鹿だし……」
そういいながら、さくらはスマホをいじる。
「異世界、っと。……うわ、検索結果、2.43万件だって」
「多いですねぇ。まぁ、異世界ってのがタイトルについたラノベとかもあるし、当然か」
「魔法も組み合わせてみるか……2000件」
「一気に減りましたね」
「でもこれを見るのはダルビッシュ大西過ぎるから――」
「誰だよ」
「図鑑も入れて……お、13件」
「また一気に減ったな。これなら、それっぽいやつ見つかりそうじゃないか?」
結城がそう言うと、さくらもそれに同意する。
「うん。えーっと――これとかいいんじゃね? 『異世界魔法図鑑2036最新版』。星景出版刊」
「なんか、その出版社の本、前も読んだ記憶があるな……」
直樹がそうつぶやくが、さくらは無視してその本を取りに行く。
さくらがそれを持ってきた後、結城がいった。
「というか、今って2037年なのに、2036年の最新版を読むの?」
「ある程度信用できそうで、発刊が最近だったのがこれしかなかったんだから仕方ないでしょ。まぁ、これに見当たらなかったら別の本も見るけど……とりあえず、閲覧室で読もう」
本を持ち、閲覧室へ向かう。
いつもなら埋まっていてもおかしくないのだが、雪のせいか誰もいなかった。
「さて、どの魔法を調べるか」
「加原重工のあいつが放ってきた奴とかいいんじゃない?」
「確かに。調べよー」
パラパラと、それっぽい魔法を探す。
「……お、これじゃない? 不可視の拳』
***
不可視の拳とは、不可視の衝撃波を飛ばす攻撃魔法である。
横浜魔法研究所の魔法能力度ランクにおいてはランク3「死亡可能性あり」に分類される。
必要使用魔力は5であり、詠唱型呪文。
この魔法を受けた場合、最高3mほど吹き飛ばされることが判明しており、人によっては骨折や死亡の可能性もある危険な呪文だ。
日本国内では、「日本魔法規制法」において使用が禁止されている。
また、異世界人の中でも使用できる人の少ない呪文であり、これを使えるならば魔法適正ランクB~A程度と予測可能。
防御方法として、一つは雨や雪が降っている天候ならば視認できるうえ、弾速も他の魔法に比べると遅いので、視認して避けること。
もう一つは、携帯型ARSを持ち運ぶことである。
携帯型ARSは2036年現在、横浜魔法研究所が有償で貸し出している。
魔法被害にあうのが心配ならば、横浜魔法研究所でARSを借りてもいいかもしれない。
なお、横浜魔法研究所は、いずれARSが個人でも購入できるようにするという。
***
「なるほど……」
「これに書かれてる通り、ARSは持っといたほうがいいかもね」
「じゃあ、次の目的地は横浜魔法研究所か」
「そっすね」
「ちょうど、横浜魔法研究所に知り合いいるから、まぁ何とかなると思う」
「知り合いって北風博士のことですか?」
直樹がそういうと、さくらが答える。
「もちろん」
「一回あっただけの人は知り合いと言えるのか」
「言えるでしょ」
ともかく、横浜魔法研究所に向かうこととなった。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
などと思ったら、
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。




