走れ!
「さて、ここは……どういう場所だろう」
さくらがそう言い、立ち上がる。
壁に、「地下リサイクルセンター」と書かれた看板が取り付けられていた。
「地下リサイクルセンター……なるほど。部品やら不良品やらを解体してフィラメントに加工し直す施設か」
「うわぁ先進的ー」
と、その時。上の方から、何かが崩れる音がした。
「ん?」
上を見る。
先ほど、自分たちの落ちた場所とは違う場所に、大穴が空いていた。
そこから、瓦礫となにか大きなものが降ってきている。
「あれは――」
「タンクローリーです!」
アイがそう叫んだ。
あの大きなものは、駐車場に止まっていたタンクローリーである。
「伏せろーっ!」
結城がそういった直後、タンクローリーは空中通路の横を通り抜け、地面にぶつかった。
重々しい衝撃音と、金属のひしゃげる音が響き、ガソリンがあたり一面に広がる。
その次の瞬間、爆炎が立ち上り、1秒も立たずに地面が炎に飲み込まれた。
「うわぁっ!」
伏せた6人の上を、鉄骨やら鉄板やらが吹き飛ばされていく。
炎によって工場が赤く染まる中、6人はもう一度立ち上がった。
「ひどい火事だ……」
直後、更に爆発が起き、空中通路の右側が吹き飛ばされる。
通路は傾き、いつ崩れてもおかしくない状況だ。
「い、急いで逃げるぞ!」
結城がそう言いながら、崩れていない方向へと走り出す。
他の5人も、それに続いて走り出した。
***
「そうだ、ツバキは!?」
通路を駆け上り、激烈に燃え盛っている整備センターに到達すると、翔がそういった。
「えっと――」
「あそこじゃないか?」
そう言って結城が指さした先には、「←修理依頼機体保存庫」と書かれた看板が貼り付けられている。
「よし、あっちに行こう!」
「いや、二手に分かれるぞ。脱出経路を確保する班とツバキを回収する班で。結城、和佳奈、アイは脱出経路確保を。私と太田くん、内村くんはツバキの回収に行こう!」
さくらがそう言うと、炎の中、6人は二手に分かれた。
***
看板の指している方向に走ると、燃え盛る部屋に沢山のトークロイドが並べられていた。
ほとんどはパーツが欠損しており、修理中であったことがわかる。
「あ、あそこ!」
部屋の奥に、ツバキが置かれていた。
電源が切られていて両腕と足が外れており、そこからのコードが周りの機械につながっている。
そこまで駆け寄った。服は脱がされており、腹部ハッチが取り外されている。
内部機構も分解されているようで、これを修理しなくては動けなさそうだ。
「超高速で修理するんでちょっと待ってください!」
そう言いながら、翔はポケットから工具を取り出す。
「えーっと……色々パーツが外れてるんで、とりあえず動かせるまで修理しておきますね」
そう言うと、翔は素早く内部機構を弄り、配線やパーツなどをつなぐと、腹部ハッチを閉めた。
幸い、トークロイドはモジュール化されているため、腕や脚は力任せに突っ込むだけでもつながってくれる。
「あとは服を着せて……よし! 早く逃げましょう!」
そう言うと、彼はツバキをおんぶする。
そして、三人は先程と逆向きに走り出した。
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