加原重工東京工場
車に乗り、東京工場へと向かう。
その途中の車内で、さくらが東京工場のホームページを見ていた。
「うーん……特に何も書いてないね。渡してくれるかな?」
「身分証があるんで、まぁ……大丈夫でしょう。それに――俺達、今海自の服着てますし」
「そういやそうだ」
直樹、翔、さくらは当然ながら海自の作業服を着ている。
結城は白衣、和佳奈は普通に私服、アイはワンピースを着ているので、だいぶ変なグループだが。
「……というか、大田くん。内村くんも。『しなの』の部隊識別帽脱いだほうが良くない?」
「それ言ったら、司令も第八護衛隊群の司令帽脱いだほうがいいですよ」
「確かに」
直樹と翔は、「DDV-712 護衛艦しなの」と書かれた帽子を被っている。
それに対し、さくらは「第八護衛隊群司令部」と書かれた帽子を被っていた。
さくらは帽子を脱ぐと、それを車内に置く。
「そろそろ東京工場につくぞ」
「しかし――本当に渡してくれますかね」
「まぁ、大丈夫でしょ。私、海将補だよ?」
さくらは、服に縫い付けられた海将補の肩章を見せながら、そういった。
「いやまぁ、信憑性は上がりそうですけど……」
***
加原重工東京工場。
工場の奥に川があり、工場の大きさが際立っていた。
近くのコンビニに駐車し、工場へと向かう。
先程より雪が激しくなっており、工場内に人は見えない。
門の前に守衛が立っている程度だ。
「来たはいいけど……どうするよ」
「取り合えず守衛に言いましょ。確認してくれるでしょ」
そう言って、翔は守衛に話しかける。
すると、守衛は守衛室の内線を使って、どこかと通話し始めた。
「……拒否されたらどうしましょう」
アイがそう言うと、結城が答える。
「その時はチェーンソーで――」
「やめろ。チェーンソー好きすぎだろお前」
「じゃあ血を抜き出して血液バッグに――」
「違う。相手に危害与える方法を変えればいいわけじゃない」
「危害を与えなきゃいいなら全身麻酔薬を――」
「危害与えてる。さっきよりはマシだけど、危害与えてるから」
「チッ」
「舌打ちすんな」
しばらくすると、守衛が6人に話しかけてきた。
「確認が取れましたので、これを見えるように身につけて、お入りください」
人数分の入館証を渡されたので、それを首にかけて受付へ向かう。
タンクローリーやトラックの置かれた駐車場を抜け、建物内に入った。
「――では、こちらの誓約書にサインをお願いします」
「誓約書?」
「はい。あなたが他の中に産業スパイがいてはたまりませんので……」
そう言いながら、受付嬢は人数分、誓約書の紙を渡してきた。
内容は、許可なく工場内の写真を取らないこと、工場施設内の一部立ち入り禁止区域には立ち入らないこと、といったものだ。
「まぁ、ありきたりな内容だね」
「さっさとサインするか。勅使河原結城っと……」
そう言って、結城は誓約書にサインする。
それを見て、さくらも誓約書にサインした。
「木村さくら……っと。これでいいかな」
「ちょっと待ってください。司令の名前って「桜」じゃなくて「さくら」なんですか?」
「え、うん。ひらがなで書くのが正式名称」
「知らなかった……」
そう言いながら、直樹も名前を書く。
翔と和佳奈も名前を書くと、受付嬢がそれを確認して、言った。
「勅使河原結城さん、七瀬和佳奈さん、木村さくらさん、大田直樹さん、内村翔さん、あと……錠前アイさん……でお間違いないでしょうか」
「はい」
「では、そちらの扉から整備センターにいけますので、詳しい話は担当者のほうにお願いします」
「わかりましたー」
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