機関車襲撃戦
まず動いたのは敵兵の軍団だ。
地上の軍団は列車によじ登ろうとしている。
『うてっ!』
タタタタ、という軽い銃声が響き、よじ登ろうとしていた歩兵たちが打ち抜かれる。
それとほぼ同時に三番機が飛び降り、運転車両へと走った。
敵の魔銃歩兵もこちらに向かって発砲、敵味方の銃弾が飛び交う大戦闘となった。
「手榴弾投擲ーっ!」
誰かがそう叫ぶと、後ろにいた敵兵士が手りゅう弾を放り投げる。
トークロイドの一人がそれを打ち抜くと、空中で爆発した。
『敵は爆弾を保有! 銃じゃ追い付かない、榴弾で一掃しろ!』
シズクがそう指示をすると、隣の機体がどこからか榴弾発射機を取り出し、発砲。
敵軍団の一部が吹き飛んだ。
「敵も手榴弾を持ってやがる! こっちも惜しみなく――うごっ!」
叫んでいた兵士を数発の銃弾が貫き、そのあと、飛んできたグレネードが周辺の兵士と共に死体を吹き飛ばした。
「突撃ぃー! 突撃ぃーー!!」
そう叫びながら多くの兵士が列車に殺到。
銃での対処は追い付かず、榴弾発射機で吹き飛ばしていくが、それでもきりがない。
あたりで爆発音が響き、土ぼこりがまい、敵兵の体が空中に吹き飛ばされる。
『手榴弾投擲ーっ!』
一人が手りゅう弾を敵兵に向かって投げ込む。
敵兵は転がった手りゅう弾を投げ返そうとするが、投げる前に爆発。
その敵兵はもちろん、あたりの兵士も吹き飛ばされた。
しかし、それでも敵兵は一向に減る様子がない。
「攻撃を続けろ! 緩めるなっ!」
敵兵の誰かがそう叫ぶ。
列車に殺到しているのは盾兵、槍兵、魔銃歩兵など様々な兵種だ。
その多くは近接攻撃だが、遠距離もいるので、油断はできない。
多数の銃弾や投げ槍、矢が部隊の周りを飛び交い、爆発音や発砲音、怒号に悲鳴など様々な音が響いている。
「死ねぇっ!」
一番上に到達した剣兵が、そう叫んで切りかかってきた。
しかし、その剣が当たる前に銃弾によって貫かれ、下に落下する。
それを皮切りに続々と兵士が登ってきており、本格的に対処が難しくなってきた。
『邪魔だ! どけ!』
三番機はブレードで敵兵を切り裂きながら運転車両に転がり込み、ブレーキを解除。
スロットルをいっぱいまで上げると、列車がゆっくりと動き始めた。
列車が最高速に到達するまで、運転車両を守らなくてはならない。
ただ、列車が動き出したため、敵兵が列車に乗ってくる量ははるかに減るだろう。
乗ろうとしていた兵士の一部は回りだした車輪に巻き込まれ、悲鳴を上げながら死亡する。
敵を倒しているうちに速度が上がっていき、列車と地上の兵士たちの距離が離れていく。
乗っていた兵士も叩き落すと、列車上にはトークロイド隊だけが残った。
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